マレットフィンガーについて
こんばんは副院長の高野信治です。
本日はマレットフィンガー(槌指)についてお話致します。
指の第1関節が木槌(マレット)のように曲がった状態になるので、マレット変形と呼ばれます。
マレット変形の種類としては、伸ばすスジ(腱)である伸筋腱が伸びたために生じるものと第1関節内の骨折が生じて起こるものの2種類があります。
ひとつは指を伸ばす伸筋腱が切れたために生じるもので、腱性マレット指(腱性マレットフィンガー)と言います。
もうひとつは関節内の骨折が生じてずれた状態になったもので、骨性マレット指(骨性マレットフィンガー)と言います。
指先の第1関節が曲がったままで痛みや腫れ、熱感があり、指先を伸ばそうと思っても伸びません。
しかし、他動伸展は可能で手伝って伸ばすと伸びます。
原因としては突き指の一種でボールなどが指先に当ったときなどに起こります。したがって野球、ソフトボール、バレーボールなどの球技系スポーツで好発します。
マレット変形を診断するには、X線(レントゲン)撮影が重要です。
骨折の有無で治療法が変わるからです。
突き指は指のケガを総称した一般用語であり、打撲や捻挫などの軽症から靱帯損傷、(剥離)骨折、脱臼まで、さまざまなものが含まれています。
そのため治療期間が2〜3日のときもあれば、数ヵ月かかるときもあります。
腫れや痛みが強かったり変形している、内出血している、力が入らない、物が握れない、治るのに時間がかかっている、などがあれば医療機関を受診してください。
指の障害はスポーツ現場では軽視されがちですが、捻挫で2〜3週、靱帯損傷で2〜3ヵ月、骨折で2〜3ヵ月、脱臼で1〜2ヵ月の治療期間が必要です。
突き指を甘く考えないようにしましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。