活性酸素の影響力は卵の発育にも影響する。
こんにちは!錦糸町はり灸院の成澤です。
本日は「活性酸素」についてお伝えしていきます!
活性酸素について
活性酸素がいつどこで作られているかご存知ですか?
主に、細胞内のミトコンドリアです。
ミトコンドリアは、呼吸により体内に入った酸素から、エネルギー産生します。
細胞内では、タンパク質のゴミなど、異常なものが生じるとすぐに分解されます。
しかし、この仕組みがうまく働かず、ごみがたまると、ミトコンドリアの機能が落ち、エネルギー産生が不十分になると同時に、活性酸素が増えます。
これは、全身の体細胞だけでなく、胚や卵子の細胞でも同じです。
特に活性酸素が増える状態としては、炎症が起こった時です。
炎症と同じ状態が、正常の排卵でもおこっています。
実は、卵胞内には何種類もの炎症性物質や活性酸素が存在しています。
排卵回数が多いと、その炎症性物質が卵巣内のミトコンドリアDNAの損傷や、脂質やタンパクへの酸化障害を起こします。
また、ミトコンドリア以外でも活性酸素が産生されるのは、女性ホルモンなどのステロイドホルモンを産生する場所である顆粒膜細胞や卵胞(黄体)です。
卵胞は女性ホルモン、黄体ホルモンを生成しますが、ホルモンの元のコレステロールを酸化、還元するときに、副産物として活性酸素が産生されます。
なので、卵胞内に活性酸素は必ず存在します。
そして、この活性酸素が増えすぎると、
卵胞内にいる卵子にダメージをあたえてしまいます。
実は受精卵を培養するときにも抗酸化作用のある物質を培養液に添加することが試みられています。
その結果、抗酸化物質を添加すると、
胚盤胞という着床寸前の段階の受精卵の将来胎児になる細胞(内細胞塊)と将来胎盤になる細胞(栄養外胚葉)の細胞数が増加し発育も速くなり良好な結果となりました。
また、卵子と精子の回収時から抗酸化物質を添加した場合でも、
栄養外胚葉、内細胞塊ともに細胞数が増え良好な結果となりました。
この結果から卵子や精子は特に酸化ダメージを受けやすくなっていますが、
抗酸化物質によって酸化ストレスを減らし、発育の遅れが軽減されたと考えられます。
卵の発育には活性酸素の除去が必須ということですね!!
最後までお読みいただきありがとうございました!
錦糸町はり灸院
成澤佳希