公開日:2025.12.27 更新日:2025.12.27

妊娠中に寿司を食べても良いのか、食べるとしたらどんなネタが良いのか、多くの人が疑問に思うでしょう。
特に、妊娠に気づく前に寿司を食べてしまった場合、赤ちゃんへの影響を心配するかもしれません。
この記事では、妊娠中の寿司に関する疑問に答え、いつから注意すべきか、なぜ避けるべきなのかという理由を解説します。
また、妊娠中でも安心して食べられる寿司のネタや、安全に楽しむためのポイントも紹介します。
正しい知識を身につけて、食生活の不安を解消しましょう。
妊娠に気づく前に寿司を食べた!赤ちゃんへの影響は?
妊娠に気づく前の特に妊娠4週未満の超初期に寿司を食べたとしても過度に心配する必要はありません。
この時期はまだ胎盤が完成しておらず母体が食べたものの影響を赤ちゃんが直接受けることはほとんどないからです。
もし食中毒の症状が出ていなければまず大丈夫と考えてよいでしょう。
妊娠9週頃までは胎盤が作られている重要な時期ですが一度や二度食べた程度で奇形などの大きな影響が出る可能性は極めて低いです。
大切なのは妊娠がわかった後の食生活です。
今後は生ものを避けるなど注意すれば問題ありません。
それでも不安な場合はかかりつけの産婦人科医に相談してみましょう。
妊娠中のお寿司はいつから避けるべき?
妊娠中のお寿司は、特定の時期だけでなく、妊娠が判明した時点から出産後まで一貫して注意が必要です。
「安定期に入ったら大丈夫」と考える人もいるかもしれませんが、妊娠中は全期間を通じて免疫力が低下しており、食中毒にかかりやすくなっています。
リステリア菌などの食中毒は、普段なら問題にならないような菌でも、妊娠中は母体や胎児に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
そのため、「いつからダメ」という明確な境界線はなく、妊娠がわかったらすぐに、生魚を使ったお寿司は避けるのが賢明です。
つわりが終わって食欲が出てきた時期も、油断せずに加熱されたネタを選ぶようにしましょう。
なぜ妊娠中に寿司を避けるべきなの?主な2つの理由
妊婦が寿司を避けるべき理由は、単に「生ものだから」という漠然としたものではなく、赤ちゃんを守るための明確な医学的根拠に基づいています。
主な理由は「食中毒のリスク」と「魚に含まれる水銀の影響」の2つです。
妊娠中は免疫力が低下するため、普段は問題にならないような細菌でも食中毒を引き起こしやすくなります。
また、特定の魚に含まれる水銀は、胎盤を通じて赤ちゃんに移行し、発達に影響を与える可能性が指摘されています。
これらの理由を正しく理解することが、適切なネタ選びと安全な食生活につながります。
【理由1】リステリア菌などによる食中毒のリスク
妊娠中は免疫機能が低下するため、健康な時には問題にならないような細菌でも食中毒を発症しやすくなります。
特に注意が必要なのが「リステリア菌」です。
この菌は塩分に強く、冷蔵庫内のような低温環境でも増殖できる特徴があります。
生ハムやナチュラルチーズ、そしてスモークサーモンなどの生魚が感染源となることがあります。
妊婦がリステリア菌に感染すると、本人には軽い風邪のような症状しか出ないこともありますが、胎盤を通じて胎児に感染し、流産や早産、死産、あるいは新生児に深刻な影響を及ぼす「リステリア症」を引き起こす危険性があります。
また、アニサキスなどの寄生虫による激しい腹痛のリスクも生魚には伴います。
【理由2】魚に含まれる水銀が赤ちゃんに影響する可能性
魚に含まれる「メチル水銀」も、妊娠中に注意すべき理由の一つです。
水銀は自然界に存在し、食物連鎖を通じて魚の体内に蓄積されます。
特に、マグロやキンメダイ、メカジキといった大型の魚や深海魚は、水銀の含有量が高くなる傾向があります。
妊婦が水銀を過剰に摂取すると、胎盤を通じてお腹の赤ちゃんに移行し、神経系の発達に影響を与える可能性が指摘されています。
そのため、厚生労働省は妊娠中の女性に対し、特定の魚の摂取量について注意喚起を行っています。
全ての魚が危険というわけではありませんが、水銀含有量の多い魚の種類を知り、食べる量や頻度を調整することが重要です。
【ネタ別一覧】妊娠中に食べても良い寿司ネタ
妊娠中でも、すべての寿司のネタを我慢する必要はありません。
食中毒や水銀のリスクを避ければ、安心して食べられるネタもたくさんあります。
ポイントは「加熱されているか」「魚介類以外か」という点です。
これらの基準で食べられるネタを知っておけば、寿司屋やテイクアウトでもメニュー選びに困らず、食事を楽しむことができます。
ここでは、妊娠中でも安心して食べやすい寿司ネタを具体的に紹介します。
工夫次第で、妊娠期間中の外食や特別な日の食事の選択肢が広がります。
しっかり加熱してあるネタ(穴子、玉子、えびなど)
妊娠中に寿司を食べる際の最も安全な選択肢は、中心部までしっかりと加熱されたネタです。
リステリア菌やアニサキスなどの食中毒の原因となる菌や寄生虫は、加熱によって死滅するため、リスクを大幅に減らすことができます。
具体的には、甘いタレで煮込んだ穴子やうなぎ、厚焼き玉子、ボイルされたえびなどが挙げられます。
エビフライを巻いたお寿司も良いでしょう。
他にも、カニカマや、加熱調理されたツナを使ったツナマヨ軍艦なども安心して食べられます。
注文する際に、ネタに火が通っているかを確認するとより確実です。
魚介類以外のネタ(かっぱ巻き、納豆巻きなど)
生魚のリスクを完全に避けたい場合、魚介類以外のネタは最も安心できる選択肢です。
これらのネタは、食中毒や水銀の心配が全くありません。
例えば、きゅうりを使ったかっぱ巻きや、甘く煮たかんぴょう巻き、納豆巻き、たくあんなどのお新香巻き、いなり寿司などが挙げられます。
これらの巻物はさっぱりとしているため、つわりで食欲がない時でも食べやすいという利点もあります。
野菜や大豆製品が中心なので、栄養面でも安心して食べてもいいと言えるでしょう。
寿司屋に行った際には、これらのメニューを積極的に選ぶことをおすすめします。
【要注意】妊娠中は避けるべき寿司ネタ
妊娠中でも食べられる寿司ネタがある一方で、赤ちゃんへのリスクを考慮して、妊娠期間中は避けるべき寿司ネタも存在します。
特に、水銀を多く含む大型の魚や、食中毒のリスクが高い生の魚介類は注意が必要です。
また、「炙り」や「しめ鯖」のように、一見加熱・加工されているように見えても、安全とは言い切れないネタもあります。
これから紹介するネタは、妊娠がわかったら出産が終わるまで、食べるのを控えるようにしましょう。
マグロ類など水銀を多く含む大型の魚
胎児の神経系の発達に影響を与える可能性がある水銀を多く含む大型の魚は、妊娠中に避けるべきネタの代表格です。
厚生労働省からも、摂取量に注意が必要な魚として具体的な名前が挙げられています。
寿司ネタで人気の本マグロ(クロマグロ)やメバチマグロ、キンメダイ、メカジキなどがこれに該当します。
これらの魚は食物連鎖の上位に位置するため、体内に水銀が蓄積されやすい特性があります。
妊娠中はこれらのネタを意識的に避け、もし食べる場合でもごく少量に留めることが重要です。
キハダマグロやビンナガマグロは水銀量が比較的少ないですが、食べ過ぎには注意しましょう。
サーモンなどの生魚や生の貝類全般
サーモン、ハマチ、アジ、タイ、カンパチといった生の魚を使ったネタは、リステリア菌やアニサキスによる食中毒のリスクがあるため、妊娠中は避けるべきです。
特に、スモークサーモンはリステリア菌の感染源となりやすいことが知られており、妊娠中は生食を控えなければなりません。
また、ホタテ、赤貝、アワビ、つぶ貝などの生の貝類も、ノロウイルスをはじめとする食中毒のリスクが高いため、食べるのはやめましょう。
新鮮であってもリスクがなくなるわけではないため、妊娠期間中は「生の魚介類は食べない」と決めておくのが最も安全な対策です。
「炙り」や「しめ鯖」は安全?注意したいネタ
「炙り寿司」は、ネタの表面をバーナーで軽く炙っているため加熱されているように見えますが、内部は生のままであることがほとんどです。そのため、中心部まで十分に火が通っておらず、リステリア菌やアニサキスなどのリスクは残ったままです。
安全とは言えないため、妊娠中は避けるべきネタと考えましょう。同様に、酢で締めてある「しめ鯖」も注意が必要です。食酢にはある程度の殺菌効果はありますが、アニサキスを死滅させることはできません。食中毒のリスクが残るため、しめ鯖のネタも妊娠中は控えるのが賢明です。
妊娠中でも安心してお寿司を楽しむための4つのポイント
妊娠中にお寿司を完全に我慢するのはつらいと感じる人もいるでしょう。
しかし、いくつかのポイントを押さえることで、リスクを最小限に抑えながら安全にお寿司を楽しむことは可能です。
重要なのは、ネタの選び方、お店の選び方、食べる量、そして栄養バランスです。
これらのポイントを意識することで、食中毒や水銀のリスクを避け、安心して食事の時間を楽しむことができます。
これから紹介する4つの具体的な方法を実践し、賢くお寿司と付き合っていきましょう。
生のネタは避け、必ず加熱されたものを選ぶ
妊娠中にお寿司を安全に楽しむための最も重要な基本ルールは、生の魚介類を完全に避け、中心部までしっかりと加熱されたネタを選ぶことです。
食中毒の原因となるリステリア菌やノロウイルス、アニサキスなどの寄生虫は、十分な加熱によって死滅させることができます。
寿司屋では、甘く煮た穴子やうなぎ、完全に火が通った玉子焼き、ボイルされたエビやカニなどを選びましょう。
回転寿司などでは、エビフライ巻きやハンバーグ寿司といった変わり種の加熱ネタも選択肢になります。
注文時には、念のため加熱されているかを確認するとより安心です。
信頼できるお店で新鮮なネタを食べる
加熱されたネタを選ぶ場合でも、お店の衛生管理は非常に重要です。
たとえ加熱済みでも、不衛生な環境で調理されたり、長時間放置されたりすれば、二次汚染による食中毒のリスクが高まります。
そのため、日頃から衛生管理が徹底されていると評判の、信頼できるお店を選びましょう。
できればカウンターがあり、目の前で調理してくれるようなお店だと、より新鮮な状態で提供されるため安心です。
スーパーのパック寿司や持ち帰り専門店のお寿司も手軽ですが、調理からの経過時間がわかりにくいため、妊娠中は避けた方が大丈夫と言えるでしょう。
食べ過ぎに注意し、栄養バランスを考える
安心して食べられるネタであっても、寿司の食べ過ぎには注意が必要です。
寿司に使われる酢飯は、意外と多くの砂糖や塩分を含んでおり、糖質の摂りすぎにつながりやすい食べ物です。
妊娠中は体重管理や血圧管理が特に重要になるため、食べる量や頻度は控えめにしましょう。
寿司だけで食事を済ませるのではなく、あくまで食事の一品として楽しむのが理想です。
寿司を食べる日は、他の食事で野菜を多めに摂ったり、塩分を控えめにしたりするなど、1日を通した栄養バランスを考えることが大切です。
野菜や汁物も一緒に注文する
寿司を食べる際には、単品で楽しむだけでなく、栄養バランスを補うサイドメニューを一緒に注文することをおすすめします。
例えば、食物繊維が豊富な海藻サラダや野菜スティック、枝豆などを加えることで、血糖値の急上昇を穏やかにする効果が期待できます。
また、体を温め、満足感を高めてくれるあおさの味噌汁や、加熱調理された卵と出汁で栄養が摂れる茶碗蒸しも良い選択です。
茶碗蒸しは安心して食べてもいい一品であり、タンパク質も補給できます。
これらのサイドメニューを組み合わせることで、栄養バランスが整い、より健康的な食事になります。
妊娠中の寿司に関するよくある質問
妊娠中の寿司については、基本的な注意点のほかにも、具体的なシチュエーションに関する疑問が多く寄せられます。
「回転寿司は大丈夫?」「つわりが終わったら解禁していい?」「いくらやとびこは食べられる?」など、細かいけれど気になる点は多いものです。
ここでは、そうした妊婦さんが抱きがちな寿司に関するよくある質問について、Q&A形式で簡潔に解説します。
個別の疑問を解消し、より安心してマタニティライフを送りましょう。
回転寿司や持ち帰りの寿司は食べても大丈夫?
加熱されたネタや魚介類以外のネタを選べば、回転寿司や持ち帰りの寿司を利用しても大丈夫です。
ただし、回転レーン上のものは作られてから時間が経っている可能性があるため、タッチパネルなどで直接注文し、作りたてを食べる方がより衛生的で安心できます。
持ち帰りの場合は、購入後すぐに食べるようにしましょう。
つわりが終わったらお寿司を食べてもいい?
つわりが終わって食欲が戻っても、生魚のお寿司を解禁するのはおすすめできません。
妊娠中は全期間を通して免疫力が低下しているため、食中毒のリスクは安定期に入っても続きます。
食べてもいいのは、穴子や玉子、ボイルえびなど、しっかり加熱されたネタや、かんぴょう巻きなどの魚介類以外のネタに限られます。
魚卵(いくら、とびこなど)は食べられますか?
いくらやとびこ、たらこなどの魚卵は、基本的に非加熱であるため、リステリア菌による食中毒のリスクが伴います。
適切な冷凍処理によってアニサキスなどの寄生虫は死滅しますが、細菌のリスクは残るため、妊娠中は避けるのが最も安全です。
加熱された「焼きタラコ」などであれば問題ありません。
まとめ
妊娠中の妊婦がお寿司を食べる際は、「いつからダメ」という特定の時期があるわけではなく、妊娠がわかった時から出産まで一貫して注意が必要です。
その理由は、免疫力の低下による「食中毒のリスク」と、特定の魚に含まれる「水銀の胎児への影響」が挙げられます。
しかし、全ての寿司が禁止というわけではありません。
生魚や生の貝類、水銀量の多い大型魚のネタは避け、穴子や玉子、ボイルえびといった加熱されたネタや、かんぴょう巻きなど魚介類以外のネタを選べば、妊娠中でもお寿司を楽しむことは可能です。
正しい知識を持ち、ネタを賢く選ぶことで、食生活の不安を減らし、安心して食事を楽しみましょう。













