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妊娠中の性行為は毎日しても大丈夫?妊娠初期の注意点と赤ちゃんへの影響

公開日:2025.12.27 更新日:2025.12.27

妊娠中の性行為は毎日しても大丈夫?妊娠初期の注意点と赤ちゃんへの影響について解説します。

妊娠がわかっても、パートナーとのスキンシップは続けたいもの。
しかし、性行為の頻度、特に毎日となると「赤ちゃんへの影響はないの?」と不安に思う妊婦さんもいるでしょう。
結論から言うと、経過が順調であれば過度な心配は不要ですが、いくつかの重要な注意点があります。

特に体調が不安定な妊娠初期は、正しい知識を持って慎重に判断することが求められます。
この記事では、妊娠中の性行為の頻度や安全性、時期別の注意点について解説します。

【結論】医師の許可があれば妊娠中の毎日の性行為は基本的に可能

妊婦健診などで医師から特別な指示がなく、妊娠の経過が順調であれば、性行為を毎日行うこと自体が直接的な問題になることはありません。
医学的には、性行為の頻度を具体的に「週に何回まで」と制限する明確な基準は設けられていません。

大切なのは回数よりも、妊婦さん自身の体調や気持ちです。
心身ともにリラックスした状態で行えるのであれば、頻度にとらわれる必要はないと言えます。

ただし「感染症予防」と「体調の確認」が最も重要

性行為の頻度よりも重視すべきなのは、「感染症の予防」と「体調の確認」です。
妊娠中は免疫力が低下しやすく、細菌に対する抵抗力が弱まっています。
膣内に細菌が侵入すると、絨毛膜羊膜炎などを引き起こし、早産のリスクを高める可能性があります。

そのため、コンドームを必ず装着し、感染症を予防することが不可欠です。
また、性行為中や後にお腹の張りや痛み、出血がないかを確認し、少しでも異変を感じたらすぐに中断して安静にする必要があります。
体調に不安がある場合は、無理をしない判断が求められます。

不安やストレスを感じるなら無理は禁物

医学的に問題がないとされていても、妊婦さん自身が「もし赤ちゃんに何かあったら」と少しでも不安や罪悪感を感じるなら、無理に性行為をするべきではありません。
精神的なストレスは、母体にとっても良い影響を与えません。

大切なのは、身体的な負担だけでなく、心の状態も穏やかであることです。
パートナーに正直な気持ちを伝え、なぜ不安に思うのかを話し合うことが重要です。
性行為が義務になったり、ストレスの原因になったりしないよう、お互いの気持ちを尊重し、心身ともにリラックスできる環境を整えましょう。

妊娠中の性行為が胎児に与える直接的な影響とは

多くの妊婦さんが心配するのは、性行為の振動や挿入が、お腹の中の赤ちゃんに直接的なダメージを与えないかという点です。
結論として、通常の性行為による物理的な衝撃が胎児に届く心配はほとんどありません。

しかし、注意すべきは物理的な衝撃ではなく、「子宮収縮」と「感染症」という2つの間接的なリスクです。
これらのリスクを正しく理解し、適切な対策を講じることが、安全なマタニティライフにつながります。

挿入による物理的な衝撃が赤ちゃんに届くことはない

お腹の中にいる赤ちゃんは、羊水で満たされた羊膜嚢という袋に守られています。
この羊水がクッションの役割を果たし、外部からの衝撃を和らげます。
さらに、子宮の入り口である子宮頸管は、妊娠中は粘液栓によって固く閉じられています。
そのため、通常の性行為における膣への挿入やピストンの動きが、直接子宮内の赤ちゃんに届いて傷つけるようなことはありません。

物理的なダメージについては、過度に心配する必要はないと言えます。
ただし、お腹を強く圧迫するような体位は避けるべきです。

注意すべきは子宮収縮と感染症の2つのリスク

妊娠中の性行為で最も注意すべきなのは、子宮収縮と感染症です。
精液に含まれるプロスタグランジンという物質や、オーガズムは、子宮を収縮させる作用があります。
この収縮が頻繁に起こったり、強く続いたりすると、切迫早産につながる可能性があります。

もう一つのリスクは感染症です。
性行為によって膣内に雑菌が侵入し、子宮内感染を起こすと、早産の原因となる絨毛膜羊膜炎を引き起こすことがあります。
これらのリスクを避けるため、コンドームの着用と、お腹の張りの確認が非常に重要になります。

【時期別】妊娠中の性行為で特に気をつけたいこと

妊娠期間は、初期・中期・後期で母体の状態やリスクが異なります。
そのため、性行為に関しても時期に応じた配慮が必要です。
「安定期だから大丈夫」「臨月だからダメ」と一律に考えるのではなく、それぞれの時期の特性を理解し、その時々の体調に合わせて慎重に判断することが求められます。

ここでは、各時期における注意点を具体的に解説します。

妊娠初期(〜15週):つわりや体調の変化が激しい時期の注意点

妊娠初期は、胎盤がまだ完成しておらず、流産のリスクが他の時期に比べて高いと言われています。
特につわりが始まる妊娠7週前後は、多くの妊婦さんが吐き気やだるさなどの体調不良を感じやすい時期です。
出血や腹痛がある場合は、性行為は絶対に避けるべきです。

また、体調が優れない時に無理に性行為をすると、心身ともに大きな負担となります。
この時期は、性行為そのものよりも、まずは母体の安静と健康を最優先に考え、パートナーには体調を正直に伝えて理解を求めることが大切です。

妊娠中期(16〜27週):安定期でもお腹の張りを常にチェックする

一般的に「安定期」と呼ばれる妊娠中期は、つわりが落ち着き、体調が安定する妊婦さんが多い時期です。
精神的にも余裕が生まれ、性行為を再開しやすいかもしれません。
しかし、安定期だからといって完全に安心できるわけではありません。

お腹が少しずつ大きくなり始めるため、性行為中やその後にお腹が張りやすくなることがあります。
一時的ですぐに治まる生理的な張りであれば問題ないことが多いですが、張りが続いたり痛みを感じたりした場合はすぐに中断し、安静にしてください。
常に自身の体の変化に注意を払い、無理をしないことが重要です。

妊娠後期(28週〜):臨月は早産のリスクを考慮して慎重に判断する

妊娠後期に入るとお腹はかなり大きくなり、動きづらさを感じるようになります。
また、いつ陣痛が始まってもおかしくない時期であり、早産のリスクも考慮しなければなりません。

特に臨月(36週以降)は、精液に含まれるプロスタグランジンの子宮収縮作用が陣痛を誘発する可能性も指摘されています。
医師から性行為を控えるよう指示されている場合もそうでない場合も、この時期の性行為はより慎重に判断する必要があります。
パートナーとよく話し合い、お互いの気持ちや体調を最優先に行動しましょう。

妊娠中に性欲が強まるのは異常?ホルモンバランスの変化が原因

妊娠中は性欲がなくなるというイメージを持つ人も多い中、逆に性欲が強まって戸惑う妊婦さんもいます。
しかし、これは決して異常なことではありません。

妊娠による急激なホルモンバランスの変化や、体の物理的な変化が、性的な欲求に影響を与えることは自然な現象です。
なぜ性欲が強まるのか、そのメカニズムを理解することで、自身の体の変化に対する不安を和らげることができます。

ホルモンの影響で性的な欲求が高まるのは自然なこと

妊娠中は女性ホルモンであるエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌量が大きく変化します。
これらのホルモンは精神状態や性的な欲求に影響を与えることが知られています。
特につわりが落ち着く妊娠中期には心身が安定しエストロゲンの影響で性欲が増すことがあります。

一方でプロゲステロンの作用で眠気が強くなったり意欲が低下したりすることもあります。
性欲の変化には個人差が大きく強まる人もいれば全くなくなる人もいるのが普通です。

骨盤内の血流増加が感度を高めるケースも

妊娠すると、赤ちゃんに栄養や酸素を届けるために、子宮への血液供給量が大幅に増加します。
その結果、子宮だけでなく骨盤内全体の血流が豊かになり、性器周辺がうっ血したような状態になります。

この身体的な変化によって、クリトリスや膣周辺の感覚が敏感になり、性的興奮を感じやすくなったり、オーガズムに達しやすくなったりすることがあります。
これも性欲の増加につながる一因と考えられており、妊娠に伴う生理的な変化の一つです。

安全な性行為のためにカップルで守りたい5つのルール

妊娠中の性行為は、母体と赤ちゃんの安全を最優先に考える必要があります。
そのためには、カップル双方が正しい知識を持ち、お互いを思いやりながらいくつかのルールを守ることが不可欠です。

これから紹介する5つのルールを実践することで、リスクを最小限に抑え、安心してパートナーとのコミュニケーションを深めることができます。
二人でしっかりと話し合い、共有しておくことが大切です。

ルール1:感染症予防のため必ずコンドームを装着する

妊娠中の性行為で最も重要なルールは、必ず最初から最後までコンドームを装着することです。
主な目的は2つあります。
1つは、雑菌が膣内に侵入するのを防ぎ、絨毛膜羊膜炎などの感染症を予防することです。

妊娠中は免疫力が低下しているため、普段は問題にならない常在菌でも感染の原因となる可能性があります。
もう1つは、精液に含まれる子宮収縮物質プロスタグランジンが子宮頸管に直接触れるのを防ぐことです。
これにより、不要な子宮収縮を避けることができます。

ルール2:母体に負担をかけない楽な体位を選ぶ

お腹が大きくなるにつれて、妊婦さんが楽に感じられる体位は限られてきます。
うつ伏せはもちろん、仰向けの体位も、大きくなった子宮が血管を圧迫し、仰臥位低血圧症候群を引き起こす可能性があるため長時間は避けるべきです。

横向きで下になる女性の足の間に男性が膝を入れるシムス位や、女性が上に乗り、動きや深さを自分でコントロールできる騎乗位などがおすすめです。
お腹を圧迫せず、女性が苦しくない体位を二人で探す工夫が求められます。

ルール3:お腹を圧迫したり激しく動いたりするのは避ける

どの体位を選ぶ場合でも、お腹を圧迫しないように細心の注意を払う必要があります。

また、激しいピストン運動や、膣の奥を強く突くような動きは、子宮に強い刺激を与え、お腹の張りや痛みを引き起こす原因になります。

妊娠中の性行為は、あくまでも母体の安全が第一です。愛情を確認し合うスキンシップの一環として、ゆったりとしたペースで行うことを心がけましょう。

少しでも妊婦さんが痛みや苦しさを感じた場合は、すぐに動きを止めてください。

ルール4:性行為の前後はシャワーなどで体を清潔に保つ

感染症のリスクを軽減するためには、性行為の前にシャワーを浴びるなどして、体を清潔に保つことが推奨されます。特に外陰部や手指を清潔にすることは、雑菌の侵入を防ぐ上で効果的です。

ただし、膣内の洗浄については注意が必要です。膣内を石鹸で過度に洗うことや、頻繁に水で洗浄することは、膣の自浄作用を弱めてしまう可能性があるため避けるべきです。膣粘膜への刺激が強すぎないよう、洗浄の頻度と方法には配慮が求められます。

性行為後も同様にシャワーを浴び、体を清潔に保つ習慣をつけましょう。衛生面への配慮は、健康維持に繋がります。

ルール5:体調が悪い時は正直にパートナーへ伝える

お腹の張りや痛み、吐き気、だるさなど、少しでも体調に異変や不安を感じる場合は、決して我慢してはいけません。
「パートナーをがっかりさせたくない」という気持ちから無理をしてしまうと、深刻な事態につながる可能性もあります。
妊娠中の体調は日々変化するものです。

「今日はやめておきたい」と感じたら、その気持ちを正直にパートナーに伝えましょう。
愛情があれば、パートナーもきっと理解してくれるはずです。
お互いの健康を最優先に考えるコミュニケーションが不可欠です。

こんな症状はすぐに中断!性行為を中止すべき危険なサイン

妊娠中の性行為は、経過が順調であれば可能ですが、それはあくまで「異常がない」という条件付きです。
もし性行為中やその後に、これから挙げるような危険なサインが見られた場合は、ただちに性行為を中止し、安静にする必要があります。

症状によっては、すぐに産院へ連絡し、医師の指示を仰がなければなりません。
これらのサインを見逃さないことが、母体と赤ちゃんの命を守るために極めて重要です。

お腹に強い張りや痛みを感じたとき

性行為中にお腹が張ることは珍しくありませんが、その張りがいつもと違う場合は注意が必要です。
お腹がカチカチに硬くなるような強い張りや、痛いと感じるほどの腹痛、張りが周期的・継続的に続く場合は、切迫早産の兆候である可能性があります。

このような症状が現れたら、すぐに性行為を中止し、楽な姿勢で安静にしてください。
安静にしても張りが治まらなかったり、痛みが強まったりするようであれば、時間を問わず産院に連絡して指示を受けましょう。

性器からの出血や破水がみられるとき

性行為中やその後に性器から出血があった場合は、量や色にかかわらず危険なサインです。
特に鮮血や生理の時のような出血が見られた場合は、常位胎盤早期剥離や前置胎盤からの出血など、緊急を要する状態の可能性があります。

また、おりものとは明らかに違う水っぽい液体が流れ出てくる場合は破水の疑いがあります。
破水すると細菌感染のリスクが非常に高まるため、出血や破水が疑われる症状があった際は、すぐに医療機関に連絡し受診してください。

医師から切迫早産や前置胎盤と診断されている場合

妊婦健診で切迫早産、前置胎盤、頸管無力症などの診断を受けている場合は、医師から性行為を禁止されます。
これらの状態では性行為による刺激が子宮収縮を誘発し、早産や大出血につながるリスクが非常に高いためです。
医師からの指示は必ず守らなければなりません。
自己判断で性行為を行うことは絶対に避けてください。

性行為だけでなく、オーガズムを伴うような自慰行為も控える必要があります。

妊娠中の性行為に関するよくある質問

ここでは、妊娠中の性行為に関して多くの妊婦さんやそのパートナーが抱きがちな、細かな疑問についてお答えします。
基本的な注意点に加えて、具体的な疑問を解消することで、より安心してパートナーとの関係を築くことができます。

不安な点は一人で抱え込まず、正しい情報を得ることが大切です。

オーガズムによる子宮収縮は赤ちゃんに影響しますか?

妊娠経過が順調であれば、オーガズムによる一時的な子宮収縮が赤ちゃんに直接悪影響を及ぼすことはほとんどありません。
この収縮は生理的なもので、多くは短時間で治まります。

ただし、お腹の張りが長時間続いたり、痛みを感じたりする場合は、すぐに安静にし、症状が改善しない場合はかかりつけ医に相談してください。

パートナーに性行為を断りたい時はどう伝えればいいですか?

お腹が張って心配だから体調が優れないからなど、身体的な理由を正直に伝えるのが最も効果的です。
その際、あなたのことは好きだけど、今は赤ちゃんの安全を第一に考えたいと愛情を伝え、拒絶ではないことを示すのが大切です。

ハグやキスなど、性行為以外のスキンシップを提案するのも良い方法です。

妊娠後期、いつまで性行為は可能ですか?

医学的に「妊娠何週まで」という明確な期限はありません。
ただし、妊娠後期には身体が変化し、状況によっては注意が必要になることがあります。

特に正期産とされる37週以降は、いつお産が始まってもおかしくない時期です。
かかりつけの医師に相談し、自身の体調を最優先して慎重に判断することが必要です。

まとめ

妊娠中の性行為は、医師から特別な制限がなく、母体の経過が順調であれば毎日でも医学的には可能です。
しかし、最も重要なのは頻度ではなく、安全性への配慮です。
感染症を予防するためのコンドーム着用と、お腹の張りや痛み、出血といった体調の変化を常に確認することが不可欠です。

お腹を圧迫しない体位を選び、激しい動きは避けるといった工夫も求められます。
もし危険なサインが見られた場合は、直ちに中断し、必要であれば医療機関に相談してください。
最終的には、妊婦さんの心身の安定が最優先であり、パートナーと十分にコミュニケーションをとり、お互いを思いやることが大切です。

この記事の監修者

成澤佳希

成澤 佳希

錦糸町はり灸院 院長

日本健康医療専門学校卒業後、株式会社ブレイシングに入社。
系列院の本八幡鍼灸院で7年勤務した後、錦糸町はり灸院に異動。
現在は勤務10年目となり、錦糸町はり灸院の院長として従事。
不妊、男性不妊、自律神経症状などの幅広く貢献している。

《資格》

はり師、きゅう師

《経歴》

日本健康医療専門学校

錦糸町はり灸院

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