公開日:2025.12.30 更新日:2025.12.30

妊娠6週の検診で赤ちゃんの心拍が確認できないと、不安な気持ちになるかもしれません。
しかし、この時期に心拍が見えないことは決して珍しいことではありません。
その理由の多くは、排卵日のズレによって実際の妊娠週数が想定より早いためです。
もちろん、残念ながら流産につながる可能性もゼロではありませんが、妊娠初期の流産のほとんどは胎児の染色体異常が原因であり、母親の責任ではないとされています。
まずは落ち着いて、心拍が確認できない理由や今後の見通しについて正しい情報を知ることが大切です。
妊娠6週で心拍が確認できない確率の目安
妊娠6週で心拍が確認できない確率は、一般的に10~20%程度とされています。
これは、決して低い数字ではなく、5人から10人に1人は経験する可能性があるということです。
妊娠週数は最終月経開始日から計算されますが、排卵日がずれることはよくあり、実際の週数が計算上の週数より若いケースは少なくありません。
また、この時期の胎児は非常に小さく、数ミリ程度の大きさしかありません。そのため、超音波検査(エコー)の角度や、子宮の位置によっては心拍が捉えにくいこともあります。したがって、妊娠6週の時点で心拍が確認できなくても、すぐに異常と判断されるわけではなく、多くの場合は1〜2週間後に再検査を行い、様子を見ることになります。
まだ希望はある?妊娠6週で心拍が確認できない主な2つの理由
妊娠6週で心拍が確認できないと告げられると、誰もが不安になるものです。
しかし、この時点で「もうダメかもしれない」と結論を出すのは早計です。
心拍が見えない理由は主に2つ考えられ、そのうちの1つは妊娠が正常に継続している可能性のあるものです。
もちろん、流産の可能性も考慮する必要はありますが、まだ大丈夫であるケースも少なくありません。
ここでは、心拍が確認できない主な理由である「排卵日のズレ」と「稽留流産」の2つのケースについて解説します。
①排卵日のズレで実際の妊娠週数が早かったケース
心拍が確認できない最も一般的な理由は、最終月経日から計算した予定週数と、実際の排卵日に基づく週数との間にズレがあるケースです。
月経周期が28日周期でない方や、周期が不規則な方の場合、排卵日が後ろにずれることは頻繁に起こります。
例えば、計算上は妊娠6週だと思っていても、実際の排卵が1週間遅れていれば、お腹の中の赤ちゃんはまだ妊娠5週の状態です。
胎児の心拍は、早ければ妊娠5週後半から確認され始めますが、一般的には6週に入ってから見えることがほとんどです。
そのため、実際にはまだ5週台であれば心拍が見えなくても何ら不思議はありません。
この場合は、1〜2週間後の検診で成長した胎芽と共に心拍が確認できる可能性が高いです。
②残念ながら稽留流産の可能性があるケース
もう一つの可能性として、残念ながら稽留流産が考えられます。
稽留流産とは、胎児が子宮内ですでに亡くなっているものの、出血や腹痛といった自覚症状がなく、子宮内に留まっている状態を指します。
超音波検査で心拍が確認できず、その後、数週間経過しても胎嚢や胎芽の成長が見られない場合に診断されます。
妊娠6週の時点では、排卵日のズレとの区別がつきにくいため、すぐに診断が確定することはありません。
通常は1週間から2週間後に再度、超音波検査を行い、胎児の成長と心拍の有無を慎重に確認した上で最終的な判断が下されます。
この時期は精神的に非常に辛いですが、医師の診断を待つことになります。
いつまでに見えれば安心?心拍確認の時期と週数ごとの目安
妊娠初期の超音波(エコー)検査では、まず胎嚢(赤ちゃんが入る袋)を確認し、次に胎芽(赤ちゃんの姿)、そして心拍の順に確認していきます。
心拍が確認できると、妊娠が順調に進んでいるという一つの大きな安心材料になります。
しかし、その確認時期には個人差があるため、他の人と比べて一喜一憂する必要はありません。
ここでは、一般的な心拍確認の時期と、週数ごとの見え方の目安について解説します。
自分の状況を客観的に把握し、医師の説明を理解するための参考にしてください。
多くの場合は妊娠7週頃には心拍が確認できる
胎児の心拍は、経腟超音波検査で早ければ妊娠5週後半から確認できることがありますが、一般的には妊娠6週以降に確認されるのが一般的です。
もし妊娠6週前半の検診で見えなかったとしても、多くの場合、妊娠7週頃までにははっきりと確認できるようになります。
胎嚢の中に胎芽が見え、その大きさが5mm程度に達すると、心拍が確認できる確率が非常に高まります。
そのため、初回の検診で心拍が見えなくても、医師から「また来週来てください」と言われるのは、この1週間での赤ちゃんの成長を待つためです。
焦らずに次の検診を待つことが大切で、7週の検診で元気な心拍が見えるケースは非常に多いです。
妊娠8週を過ぎても確認できない場合は診断が確定する可能性も
多くの場合は妊娠7週頃までに心拍が確認されますが、妊娠8週になっても心拍が確認できない場合は、残念ながら流産の可能性が高まります。
特に、胎芽が7mm以上の大きさになっているにもかかわらず心拍が確認できない場合や、複数回の検査を経ても胎嚢の成長が止まっていたり、胎芽が見え続けなかったりする場合には、稽留流産と診断されることが多くなります。
医師は一度の検査結果だけで判断するのではなく、数週間にわたる胎嚢や胎芽の大きさの変化、形状などを総合的に見て慎重に診断を下します。
妊娠8週を過ぎても心拍が見えない状況は非常に辛いですが、正確な診断のために医師の指示に従う必要があります。
心拍が確認できた後の流産率はどのくらい?
妊娠初期における心拍の確認は、妊娠が順調に継続する可能性を示す重要な指標となります。
一般的に、妊娠全体の流産率は約15%とされていますが、心拍が確認できた後の流産率は大きく低下し、約5%程度になると言われています。
特に妊娠8週で心拍が確認されると、その後の流産率はさらに下がり3%程度に、妊娠9週以降では1〜2%まで低下するというデータもあります。
このため、妊娠初期の一つの大きな節目として「9週の壁」という言葉が使われることもあります。
心拍確認は大きな安心材料となりますが、流産のリスクが完全になくなるわけではありません。
妊娠12週未満までは、引き続き体調の変化に注意しながら過ごすことが求められます。
妊娠初期の流産のほとんどは胎児側の染色体異常が原因
妊娠初期(妊娠12週未満)に起こる流産は、全流産の約80%を占めており、その原因のほとんどは受精卵の染色体異常など、赤ちゃん側の偶発的な要因によるものです。
これは、受精の段階で偶然発生するものであり、母親の妊娠初期の生活習慣や行動、仕事の内容などが直接的な原因となることはほぼありません。
例えば、「あの時、重いものを持ってしまったから」「少し無理をしてしまったから」といったことで流産が引き起こされるわけではないのです。
したがって、もし残念な結果になったとしても、自分自身を責める必要は全くありません。
これは誰にでも起こりうることあり、次の妊娠に向けて心と体を整えることが重要になります。
次の検診まで不安な時間を過ごすための3つのポイント
心拍が確認できず、次の検診まで1〜2週間待つ期間は、精神的に非常に長く感じられ、不安な気持ちでいっぱいになるものです。
結果がどうなるか分からない中で、平静を保つのは難しいですが、過度なストレスは心身の健康によくありません。
この時期は、赤ちゃんの生命力を信じ、できるだけ心穏やかに過ごすことが大切です。
ここでは、不安な時間を少しでも落ち着いて過ごすために、日常生活で意識したい3つのポイントを紹介します。
無理をせず、自分自身の体をいたわりながらゆっくり過ごしましょう。
体を冷やさず、できるだけリラックスして過ごす
妊娠初期は、体を冷やさないように心がけることが大切です。
体が冷えると血行が悪くなり、子宮環境にも影響を与える可能性があります。
温かい飲み物を飲んだり、靴下や腹巻きを活用したり、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かったりして、体を芯から温めましょう。
また、不安な気持ちを紛らわすために、趣味に没頭したり、好きな音楽を聴いたり、穏やかな気持ちになれる映画を観たりするのもおすすめです。
激しい運動や体に負担のかかる行動は避けるべきですが、過度に安静にしすぎる必要もありません。
無理のない範囲で普段通りの生活を送りながら、リラックスできる時間を作ることが重要です。
葉酸など必要な栄養素をきちんと摂取する
赤ちゃんの健やかな成長のため、バランスの取れた食事を心がけることは常に重要です。
特に、妊娠初期には「葉酸」の摂取が推奨されています。
葉酸は、赤ちゃんの脳や脊髄などの中枢神経系を作るのに不可欠な栄養素で、神経管閉鎖障害という先天性異常のリスクを低減する効果があることがわかっています。
葉酸は緑黄色野菜や豆類、レバーなどに多く含まれますが、食事だけで十分な量を摂取するのは難しいため、サプリメントを活用するのが効率的です。
つわりで食事が思うように摂れない場合でも、サプリメントであれば摂取しやすいでしょう。
栄養をしっかり摂ることが、直接的に心拍の有無に影響するわけではありませんが、母体の健康を維持し、万全の状態で赤ちゃんを育むための土台作りになります。
出血や腹痛など体調の変化に注意する
次の検診を待つ間は、ご自身の体調の変化に注意深く気を配りましょう。
特に注意が必要なのは、生理の時のような鮮血の出血や、強い下腹部痛が続く場合です。
これらは切迫流産の兆候である可能性があるため、すぐに医療機関に連絡し、指示を仰ぐ必要があります。
ただし、妊娠初期には着床出血や、子宮が大きくなる過程で少量の茶色いおりものや軽い下腹部痛が起こることもよくあります。
全ての出血や痛みが異常のサインというわけではないため、過度に神経質になる必要はありません。
しかし、普段と違う症状や、少しでも不安に感じる変化があった場合は、自己判断せずに必ずかかりつけの産婦人科に相談することが大切です。
妊娠6週の心拍確認に関するよくある質問
妊娠6週の心拍確認については、多くの妊婦さんがさまざまな疑問や不安を抱えています。
特に初めての妊娠では、分からないことばかりで戸惑うことも多いでしょう。
ここでは、心拍確認の時期によく寄せられる質問とその回答をまとめました。
胎嚢や胎芽が見えない場合の考え方や、母子手帳をもらうタイミング、ストレスの影響など、多くの人が気になる点について解説します。
Q1. 6週で胎嚢や胎芽が見えない場合、どう考えればいいですか?
排卵日のズレにより、実際の週数が想定より若い可能性が高いです。
胎嚢は妊娠5週頃、胎芽は6週に入る頃に見え始めるのが一般的なため、6週前半の時点で見えなくても心配しすぎる必要はありません。
特に月経周期が不規則な場合は週数のズレが起こりやすいです。
ただし、体外受精などで移植日が確定しているにもかかわらず見えない場合は、慎重な経過観察が必要です。
通常は1週間後の再検査で確認できることが多いので、医師の指示に従いましょう。
Q2. 無事に心拍が確認できた後、母子手帳はいつもらえますか?
一般的に、心拍が確認され、医師によって正常な妊娠が確定した後に、母子健康手帳(母子手帳)をもらうよう指示があります。
タイミングとしては、妊娠8週から11週頃が多いですが、医療機関や自治体の方針によって異なります。
母子手帳は、お住まいの市区町村の役所や保健センターで、妊娠届出書を提出することで交付されます。
公的な妊婦健診費用の補助券なども一緒にもらえるため、早めに手続きを行いましょう。
Q3. 不安で仕方ありません。ストレスは赤ちゃんに影響しますか?
日常的な不安や心配といった精神的なストレスが、直接的に流産の原因になることはないと考えられています。
妊娠初期の流産のほとんどは胎児の染色体異常によるものです。
しかし、過度なストレスは母親の体に影響を与え、血行不良などを引き起こす可能性はあります。
つわりで体調が優れない時期でもあり、不安な気持ちはよく分かりますが、考えすぎないことが大切です。
リラックスできる方法を見つけ、穏やかな気持ちで過ごすよう心がけてください。
まとめ
妊娠6週で心拍が確認できない場合、多くは排卵日のズレによる週数の違いが原因であり、次の検診で無事に確認できるケースは少なくありません。
この時期に心拍が見えない確率は10~20%ほどあるとされ、決して珍しいことではないのです。
一方で、稽留流産の可能性も考えられますが、妊娠初期の流産の原因はほとんどが胎児側の染色体異常によるもので、母親の責任ではありません。
次の検診までの期間は非常に不安だと思いますが、体を冷やさずリラックスして過ごし、バランスの取れた栄養を心がけましょう。
そして、出血や腹痛など異変があればすぐに医療機関に相談してください。













