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食いしばりで朝、顎が痛い!原因と今すぐできる対処法、治し方を解説

公開日:2026.03.31 更新日:2026.03.31

朝、目覚めたときに顎が重だるく感じたり、痛みがあったりする場合、睡眠中の無意識な食いしばりが原因かもしれません。
自覚がないまま歯や顎に大きな負担をかけており、放置するとさまざまな不調につながる可能性があります。
この記事では、寝起きの顎の痛みの原因となる食いしばりのセルフチェック方法から、今すぐできる応急処置、そして根本的な治し方までを詳しく解説します。

もしかして私も?寝起きの顎の痛みにつながる食いしばりセルフチェック

睡眠中の食いしばりは自分では気づきにくいため、以下の項目に当てはまるものがないか確認してみましょう。
複数該当する場合、無意識に食いしばっている可能性が高いと考えられます。
まず、朝起きたときに顎の関節やこめかみに痛みやだるさを感じるのが代表的なサインです。

また、鏡で確認した際に、歯が以前よりすり減って平らになっていたり、頬の内側に白い線状の跡がついていたりするのも特徴的な症状です。
他にも、舌の縁が歯の形に沿ってギザギザしている、下の歯の内側に硬い骨の隆起がある、といった口腔内の変化も食いしばりのサインです。
家族から歯ぎしりを指摘された経験がある場合も、食いしばりを併発していることが多くあります。

なぜ睡眠中に無意識で食いしばってしまうのか?考えられる3つの主な原因

睡眠中に自分の意思とは関係なく歯を強く食いしばってしまう現象には、いくつかの原因が複雑に関わっていると考えられています。
その中でも特に影響が大きいとされるのが、精神的なストレス、噛み合わせの問題、そして日常生活の癖や習慣です。

これらの要因が単独、あるいは複合的に作用し、就寝中の顎の筋肉の過度な緊張を引き起こします。
それぞれの原因について理解を深めることが、症状の改善に向けた第一歩となります。

原因1:ストレスや精神的な緊張による筋肉のこわばり

食いしばりの最も大きな原因の一つが、精神的なストレスです。
仕事や人間関係などで悩みや不安を抱えていると、自律神経のうち体を活動的にさせる交感神経が優位になります。
この状態が続くと、心身が常に緊張状態になり、睡眠中もリラックスできず、無意識に歯を食いしばってしまうのです。

本来、睡眠中は副交感神経が働き、筋肉は弛緩しますが、強いストレス下ではこのバランスが崩れ、顎周りの筋肉(咬筋)がこわばり、強い力で噛みしめてしまいます。
日中の緊張を夜まで持ち越してしまうことが、睡眠中の食いしばりを引き起こすのです。

原因2:噛み合わせの不具合や歯並びの問題

噛み合わせの異常も、食いしばりを誘発する要因となります。
例えば、一部の歯だけが強く接触していたり、歯並びが悪く噛み合わせが不安定だったりすると、顎は安定した位置を探そうとして周囲の筋肉を過剰に緊張させます。

その結果、無意識のうちに力を入れて噛みしめる癖がつき、睡眠中の食いしばりにつながることがあります。
また、合わない詰め物や被せ物を長期間使用している場合も、噛み合わせのバランスが崩れ、特定の歯や顎の関節に余計な負担がかかり、食いしばりの原因となる可能性があります。

原因3:就寝中の姿勢や日常生活に潜む癖

日常生活の中に潜む何気ない癖や習慣も、食いしばりの原因となり得ます。
例えば、日中に集中しているときなどに無意識に上下の歯を接触させる癖(TCH:Tooth Contacting Habit)があると、その習慣が夜間にも影響を及ぼすことがあります。
また、頬杖をつく、猫背の姿勢で長時間過ごすといった行為は、顎や首周りの筋肉のバランスを崩し、緊張を高める要因です。

就寝時の姿勢も重要で、うつ伏せ寝や高すぎる枕の使用は、特定の顎関節に圧力をかけ続け、食いしばりを助長する可能性があるため注意が必要です。

つらい朝の痛みをすぐに和らげたい!自宅でできる応急処置3選

朝起きたときの顎の痛みやこわばりは、一日を憂鬱な気分にさせます。
すぐにでもこの不快な症状を和らげたいときのために、自宅で簡単にできる応急処置があります。

ここでは、凝り固まった筋肉をほぐすマッサージ、口の開けづらさを改善するストレッチ、そして痛みの状態に応じた冷却・加温の方法を紹介します。
これらのセルフケアは、専門的な治療を始める前の痛みの緩和に役立ちます。

対処法1:凝り固まった顎周りの筋肉を優しくほぐすマッサージ

食いしばりによって最も負担がかかるのが、頬骨の下からエラにかけて位置する「咬筋」という筋肉です。
この筋肉の緊張を和らげるため、マッサージを行いましょう。
まず、口を軽く開けた状態で、両手の指の腹を咬筋に当てます。

そして、「痛気持ちいい」と感じる程度の力で、ゆっくりと円を描くように優しく揉みほぐしてください。
これを1回につき10〜20回ほど、数セット繰り返します。
強い力で押すと筋肉を傷める可能性があるため、あくまでリラックスして行うことが大切です。
食後すぐや、痛みが非常に強いときは避けるようにしましょう。

対処法2:口の開けづらさを改善する簡単なストレッチ

顎周りの筋肉が硬直すると、口が開きにくくなることがあります。
簡単なストレッチで筋肉の柔軟性を取り戻しましょう。
まず、背筋を伸ばしてリラックスした状態になります。

次に、痛みを感じない範囲で、できるだけゆっくりと大きく口を開けます。
その状態で5〜10秒ほどキープし、その後、同じようにゆっくりと口を閉じます。
この一連の動作を5回ほど繰り返します。

ストレッチ中に「カクッ」という音がしたり、痛みを感じたりした場合は、無理をせず中止してください。
お風呂上がりなど、筋肉が温まっているときに行うとより効果的です。

対処法3:痛みの状態に合わせて患部を温める・冷やす

顎の痛みの状態によって、温めるべきか冷やすべきかが異なります。
筋肉のこわばりによる慢性的な鈍い痛みやだるさを感じる場合は、蒸しタオルなどを患部に当てて温めましょう。
血行が促進され、筋肉の緊張が和らぎます。

一方、急に強い痛みが出た場合や、炎症を起こして熱を持っているような感覚がある場合は、冷却が適しています。
タオルで包んだ保冷剤などを10分程度当てて、炎症を鎮めます。
どちらの場合も、長時間続けすぎると逆効果になることがあるため注意が必要です。
自分の症状に合わせて適切な方法を選択してください。

毎朝の痛みを繰り返さないために!食いしばりの根本的な治し方

応急処置で一時的に痛みが和らいでも、原因が解決されなければ症状は繰り返されます。
食いしばりの根本的な改善には、歯科医院での専門的な治療と並行して、日々の生活習慣を見直すことが不可欠です。
ここでは、歯科医院で作成するマウスピースの活用から、寝具の調整、日中の癖の改善、リラックス習慣の導入まで、毎朝のつらい痛みから解放されるための具体的な方法を紹介します。

治し方1:歯科医院で作成する「ナイトガード(マウスピース)」を装着する

食いしばりの治療法として最も一般的で効果的なのが、就寝中にナイトガードと呼ばれるマウスピースを装着する方法です。
歯科医院で歯型を精密に採取して作製するため、個々の歯並びにぴったりとフィットします。
ナイトガードを装着することで、食いしばりの強い力から歯がすり減ったり欠けたりするのを防ぐだけでなく、顎の関節にかかる負担を軽減させる効果があります。

これにより、起床時の顎の痛みやこわばりが大幅に改善されることが期待できます。
多くの場合、保険が適用されるため、費用負担を抑えて治療を始められます。

治し方2:枕の高さや寝る姿勢を見直して顎への負担を減らす

睡眠環境、特に枕の高さや寝る姿勢は、顎への負担に大きく影響します。
枕が高すぎると首や顎の筋肉に不自然な力がかかり、食いしばりを誘発しやすくなります。
自分に合った高さの枕を選び、首が自然なカーブを保てるように調整することが重要です。

また、寝る姿勢は仰向けが最も理想的とされています。
うつ伏せ寝や、常に同じ方向を向く横向き寝は、片方の顎に体重が集中し、顎関節や筋肉に負担をかける原因となるため、できるだけ避けるように心がけましょう。

治し方3:日中の食いしばり癖を意識してやめる

日中の無意識な食いしばり癖も、夜間の食いしばりを助長する一因です。
本来、リラックスしているとき、上下の歯は接触せず、2〜3mm程度の隙間が空いているのが正常な状態です。
しかし、パソコン作業や家事などに集中していると、無意識に歯を噛みしめていることがあります。

この癖を自覚し、「歯を離す」「力を抜く」といったメモをデスク周りに貼るなどして、意識的に歯を離す習慣をつけましょう。
この意識づけが、夜間の無意識な食いしばりを減らすことにもつながります。

治し方4:就寝前のリラックス習慣で心身の緊張を解く

ストレスによる心身の緊張は、食いしばりの大きな引き金になります。
そのため、就寝前に意識的にリラックスする時間を作ることが非常に効果的です。
ぬるめのお湯にゆっくりと浸かる、心地よい音楽を聴く、アロマオイルの香りを楽しむ、軽いストレッチで体をほぐすなどの方法があります。

また、スマートフォンやパソコンの画面が発するブルーライトは交感神経を刺激し、眠りの質を低下させるため、就寝1〜2時間前には使用を控えるのが理想です。
心身の緊張を解き、リラックスした状態で眠りにつく習慣を身につけましょう。

たかが食いしばりと侮らないで!放置した場合に起こりうる身体への悪影響

朝の顎の痛みやだるさは不快ですが、「そのうち治るだろう」と軽視してはいけません。
食いしばりは、自分の体重以上の非常に強い力で歯や顎に負担をかけ続ける行為です。
これを放置すると、口腔内だけでなく、顔の見た目や全身の健康にまで深刻な悪影響を及ぼす可能性があります。

どのようなリスクがあるのかを正しく理解し、早期に対処することの重要性を認識しましょう。

リスク1:歯がすり減る・欠ける、最悪の場合は割れることも

食いしばりによって歯にかかる力は、食事の際の数倍にもなると言われています。
このような過大な力が毎晩のようにかかり続けると、歯の表面にある最も硬いエナメル質が徐々にすり減っていきます。
エナメル質が削れて内部の象牙質が露出すると、冷たいものや熱いものがしみる知覚過敏を引き起こします。

さらに症状が進行すると、歯に微細なひびが入ったり、詰め物や被せ物が破損したりする原因になります。
最悪の場合、歯の根元まで割れてしまい、抜歯せざるを得なくなるケースも少なくありません。

リスク2:口が開かなくなる顎関節症を発症する可能性

顎の関節は、食いしばりによるダメージを直接受ける部位です。
顎関節に継続的に過度な負担がかかると、関節内部の軟骨がずれたり、関節を構成する骨が変形したりして、顎関節症を発症するリスクが高まります。

顎関節症の主な症状には、口を開けるとカクカク、ジャリジャリと音が鳴る、口が大きく開けられない、顎を動かすと痛むなどがあります。
重症化すると、食事や会話といった日常生活に大きな支障をきたすことがあります。

リスク3:顔のエラが張るなど容姿に影響が出る

食いしばりは、顔の見た目にも影響を及ぼすことがあります。
歯を食いしばる際に使われる咬筋は、頬からエラにかけて広がる強力な筋肉です。
夜間に無意識の筋力トレーニングを繰り返しているような状態になるため、この咬筋が必要以上に発達してしまいます。

その結果、筋肉が肥大して顔の輪郭が変わり、ベース顔のようにエラが張って見えるようになります。
また、左右どちらか一方で噛む癖があると、片側の筋肉だけが発達し、顔の左右のバランスが崩れる原因にもなります。

リスク4:慢性的な頭痛や肩こりを引き起こす原因になる

顎周りの筋肉は、頭の側面にある側頭筋や、首、肩の筋肉と密接につながっています。
そのため、食いしばりによって咬筋が過度に緊張すると、その緊張が周囲の筋肉にも波及します。
特に、こめかみ部分にある側頭筋が緊張すると、頭全体が締め付けられるような「緊張型頭痛」を引き起こすことがあります。

同様に、首や肩の筋肉もこわばり、慢性的な肩こりや首の痛みの原因となるのです。
原因不明の頭痛や肩こりに長年悩まされている場合、実は夜間の食いしばりが根本的な原因である可能性も考えられます。

セルフケアで改善しない場合は専門医へ!歯科医院を受診する目安

これまで紹介したマッサージや生活習慣の見直しといったセルフケアを試しても、朝の顎の痛みが改善されない、あるいは悪化するような場合は、専門家による診断と治療が必要です。
特に、「痛みが1週間以上続く」「以前より口が開きにくくなった」「歯が欠けたり、割れたりしたことに気づいた」「強い頭痛や肩こりを併発している」といった症状がある場合は、早めに歯科医院や口腔外科を受診することを強く推奨します。

専門医は、食いしばりの原因を正確に診断し、ナイトガードの作製や噛み合わせの調整など、個々の症状に合わせた最適な治療法を提案してくれます。

食いしばりによる朝の顎の痛みに関するよくある質問

ここでは、食いしばりやそれに伴う朝の顎の痛みについて、多くの方が抱く疑問にお答えします。

Q1.市販のマウスピースでも効果は期待できますか?

自己判断での市販品の使用は推奨できません。
市販のマウスピースは手軽ですが、個々の歯並びに合っていないため、かえって噛み合わせを悪化させたり、特定の歯や顎に負担を集中させたりする危険性があります。
歯科医院で作製するマウスピースは精密な型取りに基づき、安全かつ効果的に顎への負担を軽減します。

Q2.痛みを和らげるために痛み止めを飲んでも大丈夫ですか?

つらい痛みを一時的に抑えるために市販の痛み止めを服用すること自体は問題ありません。
しかし、これはあくまで対症療法であり、根本的な原因である食いしばりを解決するものではないため、薬に頼り続けるのは避けるべきです。
痛みが続く場合は、原因を特定するためにも歯科医院を受診してください。

Q3.食いしばりの治療にはどのくらいの期間がかかりますか?

治療期間は、食いしばりの原因や症状の重さ、治療法によって大きく異なるため一概には言えません。
マウスピース治療の場合、装着を続けることで数週間から数ヶ月で症状の緩和が見られることが多いですが、根本原因であるストレスや生活習慣の改善も並行して行う必要があり、長期的な視点での取り組みが求められます。

まとめ

朝、起きたときの顎の痛みは、睡眠中の無意識な食いしばりが原因である可能性が高いです。
その背景には、ストレスや噛み合わせの問題、生活習慣など複数の要因が関わっています。
まずは自宅でできるマッサージやストレッチで痛みを和らげつつ、根本的な解決のために生活習慣の見直しや、歯科医院での専門的な治療に取り組むことが重要です。

特に、歯科医院で作成するナイトガードは、歯や顎を保護する上で非常に有効な手段となります。
痛みを放置すると、歯の破損や顎関節症、全身の不調につながるリスクもあるため、セルフケアで改善が見られない場合は早めに専門医に相談しましょう。

この記事の監修者

成澤佳希

成澤 佳希

錦糸町はり灸院 院長

日本健康医療専門学校卒業後、株式会社ブレイシングに入社。
系列院の本八幡鍼灸院で7年勤務した後、錦糸町はり灸院に異動。
現在は勤務10年目となり、錦糸町はり灸院の院長として従事。
不妊、男性不妊、自律神経症状などの幅広く貢献している。

《資格》

はり師、きゅう師

《経歴》

日本健康医療専門学校

錦糸町はり灸院

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