1. ホーム > 
  2. ブログ > 
  3. 鍼灸治療  > 
  4. 顎関節症  > 
  5. 顎関節症は鍼治療で改...

顎関節症は鍼治療で改善。治らない痛み・頭痛への効果とツボ

公開日:2026.03.27 更新日:2026.03.27

顎関節症は鍼治療で改善。治らない痛み・頭痛への効果とツボ

口を開けると痛い、カクカクと音が鳴るなどの症状がある顎関節症は、日常生活に大きな影響を与えます。
歯科医院での治療を受けてもなかなか改善しない場合、鍼治療が有効な選択肢となることがあります。

この記事では、顎関節症に対して鍼治療がなぜ効果的なのか、そのメカニズムから具体的な施術内容、そして信頼できる鍼灸院の選び方までを詳しく解説します。

そのつらい顎の痛み、鍼治療という選択肢があります

顎の痛みや口の開けにくさで歯科医院を受診し、マウスピース治療や痛み止めの処方を受けても、症状が思うように改善しないことがあります。
それは、顎関節症の原因が噛み合わせだけでなく、ストレスや生活習慣による筋肉の過度な緊張、自律神経の乱れなど、多岐にわたるためです。
鍼治療は、そうした顎周りの筋肉の緊張を直接和らげ、体全体のバランスを整えることで、つらい症状の根本的な改善を目指すアプローチです。

顎関節症でよくみられる3つのサイン

顎関節症の症状は人によって様々ですが、主に以下の3つのサインが代表的です。
1つ目は「顎の痛み」で、食事や会話の際に顎関節やその周辺の筋肉(特に頬やこめかみ)に痛みを感じます。
2つ目は「口が開きにくい(開口障害)」という症状で、指が縦に2本入らない、または無理に開けようとすると痛みが強まります。

3つ目は「顎を動かすと音がする(関節雑音)」で、「カクカク」「ジャリジャリ」といった音が鳴るのが特徴です。
これらの症状に加え、筋肉の張りに起因する頭痛や肩こりを伴う場合も少なくありません。

なぜ歯科医院の治療で治らないケースがあるのか

歯科医院での治療は、主に噛み合わせの調整やマウスピースを用いて顎への負担を軽減することを目的とします。
しかし、顎関節症の原因がストレスによる無意識の食いしばりや歯ぎしり、あるいは長時間のデスクワークなどによる全身の歪みにある場合、これらの治療だけでは根本的な解決に至らないことがあります。

顎周辺の筋肉が慢性的に緊張している状態を解消しなければ、痛みが再発しやすいのです。
鍼灸治療は、こうした筋肉の緊張や、その背景にある自律神経の乱れに直接アプローチできる点が大きな違いです。

顎関節症に鍼治療が効果的な3つの理由

歯科医院のマウスピース治療などでは改善が見られなかった顎関節症に対して、なぜ鍼治療が効果を発揮するのでしょうか。
その理由は主に3つあります。
鍼は硬くなった筋肉の緊張を直接的にゆるめ、痛みの感覚を脳に伝わりにくくする作用があります。

さらに、顎の問題だけでなく、背景にある自律神経の乱れを整えることで、頭痛や肩こりといった関連症状も同時に緩和できるのが鍼治療の大きな特徴です。

理由1:硬くなった咀嚼筋の緊張を直接ゆるめる

顎関節症の痛みの多くは、食べ物を噛むときに使う咀嚼筋、特に咬筋や側頭筋といった筋肉が過度に緊張し、硬くなることで引き起こされます。
鍼治療では、これらの筋肉の張りや硬さがある部分に直接鍼を刺入し、的確に刺激を与えられます。

これにより、緊張した筋肉が弛緩し、血行が促進されます。
血流が改善されると、筋肉内に溜まった痛みや疲労の原因となる物質が排出されやすくなり、顎の痛みや動かしにくさが和らぎます。

理由2:痛みの信号を脳に伝わりにくくする

鍼を打つと、その刺激が脊髄を介して脳に伝わります。
このとき、脳内ではエンドルフィンやエンケファリンといった、鎮痛作用を持つ神経伝達物質の分泌が促進されることが分かっています。
これらの物質は「脳内麻薬」とも呼ばれ、モルヒネのような強力な鎮痛効果を発揮します。

この作用により、顎から脳へと伝わる痛みの信号がブロックされ、つらい痛みを感じにくくなります。
慢性的な痛みによって過敏になっていた神経を落ち着かせる効果も期待できます。

理由3:自律神経の乱れを整え、頭痛や肩こりも緩和する

ストレスや不規則な生活は自律神経のバランスを乱し、交感神経が優位な状態を引き起こします。
この状態が続くと、血管が収縮して血行が悪くなり、無意識のうちに歯を食いしばるなど、全身の筋肉が緊張しやすくなります。
鍼治療には、心身をリラックスさせる副交感神経の働きを高め、自律神経のバランスを整える作用があります。

これにより、顎周りだけでなく、首や肩の緊張も緩和され、顎関節症に伴いやすい頭痛や肩こり、耳鳴りといった不調の改善にもつながります。

歯科医院での治療と鍼治療の根本的な違い

顎関節症の治療において、歯科医院と鍼灸院ではそのアプローチが根本的に異なります。
歯科医院では主に、噛み合わせの調整やマウスピースの装着といった、顎関節や歯に直接的なアプローチを行います。

一方、鍼治療では、顎周辺の筋肉だけでなく、痛みの原因となっている全身のバランスの乱れに着目し、体全体を整えることで症状の根本改善を目指します。
どちらが良いということではなく、それぞれの特徴を理解することが重要です。

歯科医院で行われる主な治療法(マウスピースなど)

歯科医院における顎関節症の治療は、スプリント療法(マウスピースの装着)、薬物療法、運動療法が中心となります。
スプリント療法では、患者専用のマウスピースを作成し、就寝中などに装着することで、歯ぎしりや食いしばりによる顎関節への過度な負担を軽減します。

薬物療法では、痛みが強い場合に鎮痛剤や筋弛緩薬を処方し、症状を一時的に和らげます。
これらは主に対症療法であり、顎関節にかかる力をコントロールすることが主な目的です。

鍼治療で行う体全体へのアプローチ

鍼治療では、東洋医学の観点から顎関節症を捉え、顎だけの問題とは考えません。
ストレスによる自律神経の乱れ、首や肩のこり、全身の血行不良などが、結果として顎の症状を引き起こしていると判断します。
そのため、施術では顎周辺のツボだけでなく、手足や背中など全身のツボも使用し、気血の流れを整えます。

このように体全体へアプローチすることで、顎の痛みを緩和すると同時に、背景にある根本原因にも働きかけ、治療後の再発予防を目指します。

顎関節症の鍼治療|具体的な施術内容と流れを解説

実際に鍼灸院で顎関節症の治療を受ける際、どのようなことが行われるのか不安に感じる方もいるかもしれません。
ここでは、カウンセリングから施術、そして施術後に至るまでの一連の流れと、顔への鍼の痛みなど、具体的な施術内容について解説します。

鍼治療は、丁寧なカウンセリングを通じて一人ひとりの原因を探り、最適なアプローチで行われるため、安心して施術を受けられます。

施術でよく使われる顎周りの代表的なツボ

顎関節症の施術では、症状を引き起こしている硬くなった筋肉に直接アプローチするため、顎周りのツボが中心的に用いられます。
代表的なツボとして、耳のすぐ前にあるくぼみで、口を開けると盛り上がる「下関(げかん)」や、エラの角から少し前にある、噛みしめると筋肉が盛り上がる「頬車(きょうしゃ)」などがあります。

これらのツボに鍼をすることで、咀嚼筋の緊張を効果的に緩めます。
また、全身のバランスを整えるために、手の甲にある「合谷(ごうこく)」なども併用されることが多くあります。

初回のカウンセリングから施術後までのステップ

まず初めに、いつからどのような症状があるか、生活習慣、ストレスの有無などを詳しく聞くカウンセリングが行われます。
次に、口の開き具合や顎の動き、首や肩のこりなどを実際に触れて確認し、痛みの原因となっている箇所を特定します。
その後、特定したツボや筋肉に鍼で刺激を与える治療を実施します。

施術後には、現在の体の状態や今後の治療計画、そして日常生活で気をつけるべき点などのアドバイスを受け、一連の流れは終了となります。

顔への鍼は痛い?実際の感覚と使用する鍼の種類

「顔に鍼を刺す」と聞くと強い痛みを想像するかもしれませんが、治療で使用する鍼は髪の毛ほどの非常に細いものです。
そのため、チクッとした軽い刺激を感じる程度で、強い痛みを感じることはほとんどありません。
場所によっては「ズーン」と重く響くような独特の感覚(ひびき)を感じることがありますが、これは鍼がツボや硬くなった筋肉に的確に当たっている証拠です。

また、衛生面を考慮し、鍼はすべて滅菌済みの使い捨てのものを使用するため、感染症の心配はありません。

失敗しない!顎関節症の鍼灸院選びで確認すべき4つのポイント

顎関節症の改善を目指して鍼治療を受けるなら、信頼できる鍼灸院を選ぶことが非常に重要です。
しかし、数多くの鍼灸院の中からどこを選べば良いか迷うこともあるでしょう。

ここでは、施術の実績、カウンセリングの質、施術者の資格、そして料金体系という4つの重要なポイントに絞って、失敗しないための鍼灸院選びの確認事項を解説します。
これらのポイントを押さえることで、安心して治療を任せられる場所を見つけやすくなります。

ポイント1:顎関節症の施術実績が豊富か公式サイトで確認する

鍼灸院と一言でいっても、得意とする症状は様々です。
顎関節症の治療を受けたい場合は、その鍼灸院の公式サイトなどを確認し、顎関節症の施術に力を入れているか、また改善した症例や患者の声などが掲載されているかをチェックしましょう。

「顎関節症専門」や「頭痛・顔面部の症状に特化」などと明記している治療院は、専門的な知識と技術を持っている可能性が高いです。
実績が豊富であれば、それだけ多くの症状に対応してきた経験があるという信頼の証になります。

ポイント2:あなたの症状や悩みを丁寧に聞いてくれるか

初回のカウンセリングは、治療の質を見極める重要な機会です。
あなたの話を親身に聞き、顎の痛みだけでなく、それに伴う頭痛や肩こり、生活習慣やストレスといった背景まで含めて、原因を一緒に探ろうとしてくれる姿勢があるかを確認しましょう。
流れ作業のようにすぐに施術に入るのではなく、症状や治療方針について分かりやすく説明し、納得した上で治療を進めてくれる鍼灸院を選ぶことが、安心して体を任せるための鍵となります。

ポイント3:国家資格を持った施術者が担当するか

日本で鍼の施術を行うには、「はり師」という国家資格が必須です。
この資格は、国が定めた養成学校で3年以上専門知識と技術を学び、国家試験に合格した者のみに与えられます。

公式サイトや院内の掲示で、施術者が国家資格を保有していることを必ず確認してください。
無資格での施術は、効果が期待できないばかりか、神経や組織を傷つけるなどの健康被害のリスクも伴うため、安全な治療を受ける上で最低限のチェック項目です。

ポイント4:料金体系が明確で分かりやすいか

治療を継続する上で、料金は重要な要素です。
公式サイトや院内の掲示に、初診料、施術料、回数券の有無などが明確に記載されているかを確認しましょう。
料金について質問した際に、曖昧な返答ではなく、丁寧に説明してくれるかどうかも判断基準になります。

また、「通院はどのくらいの頻度で、合計でいくらくらいかかるのか」という治療費の総額の目安を事前に示してくれる鍼灸院は、患者の負担を考慮している信頼できる院と言えます。

顎関節症の鍼治療に関するよくある質問

ここでは、顎関節症で鍼治療を検討している方からよく寄せられる質問にお答えします。
治療の頻度や回数、健康保険の適用、そして施術後のセルフケアなど、具体的な疑問を解消し、安心して鍼治療を始められるようにサポートします。

Q1. 治療はどのくらいの頻度で、何回くらい通えば効果が出ますか?

症状の程度によりますが、治療初期は週に1〜2回のペースで通院し、症状が安定してきたら2週間に1回、月1回と頻度を減らしていくのが一般的です。
効果を実感するまでの回数は個人差が大きいですが、多くの場合、5〜10回程度の治療で痛みの軽減や口の開きやすさといった変化を感じられます。

Q2. 鍼治療に健康保険は適用されますか?

顎関節症の鍼治療は、症状や治療内容によっては健康保険が適用される場合があります。詳しくは、かかりつけの医師や鍼灸院にご相談ください。

Q3. 施術後に気をつけることや、自分でできるケア方法はありますか?

施術当日は血行が促進されているため、長時間の入浴や激しい運動、アルコールの摂取は避けてください。
セルフケアとしては、日中に無意識で行っている食いしばりに気づいて力を抜く、頬杖をつかない、硬いものを避けるといった工夫が有効です。
治療効果を持続させるためにも、これらの点に注意しましょう。

まとめ

歯科医院での治療で改善が見られなかった顎関節症に対して、鍼治療は有効な選択肢の一つです。
鍼治療は、痛みの原因となる咀嚼筋の緊張を直接緩和し、鎮痛作用を促すとともに、ストレスなどで乱れがちな自律神経のバランスを整えるアプローチを行います。

これにより、顎の痛みだけでなく、関連する頭痛や肩こりなどの不調も同時に改善することが期待できます。
信頼できる鍼灸院を選び、つらい症状の根本的な治療を目指しましょう。

 

この記事の監修者

成澤佳希

成澤 佳希

錦糸町はり灸院 院長

日本健康医療専門学校卒業後、株式会社ブレイシングに入社。
系列院の本八幡鍼灸院で7年勤務した後、錦糸町はり灸院に異動。
現在は勤務10年目となり、錦糸町はり灸院の院長として従事。
不妊、男性不妊、自律神経症状などの幅広く貢献している。

《資格》

はり師、きゅう師

《経歴》

日本健康医療専門学校

錦糸町はり灸院

  • 電話予約はこちら
  • WEB予約はこちら
  • LINE予約はこちら
大島はり灸院 平井鍼灸院 本八幡鍼灸院 住吉鍼灸院 住吉鍼灸院アネックス
       

火・金曜日 ▶ 10:00〜13:00 / 15:00〜21:00

水曜日 ▶ 12:00〜16:00 / 17:00~21:00

土曜日 ▶ 9:00〜14:00 / 15:00〜18:00

日曜日 ▶ 9:00〜14:00 / 15:00〜17:00

休業日 ▶ 月曜・木曜・祝日

アクセス

各線「錦糸町駅」から徒歩4分