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子宮腺筋症でお腹が出るのはなぜ?脂肪との違いとお腹の張りも解説

公開日:2026.02.15 更新日:2026.02.15

子宮腺筋症でお腹が出るのはなぜ?脂肪との違いとお腹の張りも解説を解説します。

ダイエットをしても下腹部だけがぽっこり出ている、お腹の張りが気になる、といった悩みは、単なる肥満ではなく子宮腺筋症が原因かもしれません。
子宮腺筋症は、子宮が厚く硬くなることでお腹が出るだけでなく、周辺臓器の圧迫による便秘なども引き起こします。
この記事では、子宮腺筋症でお腹が出るメカニズムや脂肪との見分け方、つらいお腹の張りを和らげるセルフケア方法について解説します。

気になる症状がある場合は、自己判断せずに婦人科を受診しましょう。

子宮腺筋症でぽっこりお腹が出る2つの主な原因

子宮腺筋症によってぽっこりお腹が目立つようになる主な原因は、2つ考えられます。
1つ目は、病気の進行によって子宮そのものが物理的に大きくなり、外見上の膨らみとして現れるケースです。
2つ目は、大きくなった子宮が腸などの周辺臓器を圧迫し、便秘やガスの発生を招くことで、お腹の張りとして感じられるケースです。

これらの原因が複合的に関わり合い、下腹部の不快な膨らみにつながります。

原因①:子宮そのものが厚く硬く肥大するため

子宮腺筋症は、本来子宮の内側にあるはずの子宮内膜に似た組織が、子宮の筋肉の壁の中にできてしまう病気です。
この組織も月経周期に合わせて女性ホルモンの影響を受け、増殖と出血を繰り返します。
しかし、筋肉の中にあるため剥がれ落ちて排出されることができず、組織が壁の中に溜まっていくことで子宮の筋肉層が分厚く、硬くなっていきます。

正常な子宮の大きさは鶏の卵ほどですが、腺筋症が進行すると子宮全体が肥大し、握りこぶし大から、時には新生児の頭ほどの大きさになることもあります。
この子宮そのものの物理的な肥大が、外見から見てもわかる下腹部の膨らみの直接的な原因となります。

原因②:子宮による圧迫で便秘やガスが溜まりやすくなるため

子宮腺筋症によって肥大し硬くなった子宮は、その前にある膀胱や後ろにある腸といった周辺の臓器を圧迫することがあります。
特に直腸が圧迫されると、腸のぜん動運動が妨げられて便がスムーズに通過しにくくなり、頑固な便秘を引き起こす原因となります。
便秘になると腸内に便やガスが溜まり、子宮自体の大きさに加えて、さらにお腹が張る感覚が強まります。

月経前に特にお腹が張るという症状も、ホルモンの影響で子宮の腫れが強まり、腸への圧迫が増すために起こりやすいと考えられます。
このように、子宮の肥大による直接的な影響と、二次的な便秘やガスの発生が、お腹の膨らみや張りを悪化させる要因となります。

これって脂肪?病気?子宮腺筋症によるお腹の出方の特徴

下腹部の膨らみが、単なる脂肪によるものなのか、それとも子宮腺筋症のような病気が隠れているのか、見分けるのは難しいと感じるかもしれません。
しかし、子宮腺筋症が原因の場合、脂肪太りとは異なるいくつかの特徴が見られます。

例えば、お腹を触ったときの硬さや、ダイエットをしても下腹部だけサイズが変わらないといった点です。
また、月経周期と連動して症状が変化したり、お腹の張り以外の婦人科系の症状を伴ったりすることも重要な判断材料となります。

下腹部が硬く張っている・しこりのようなものを感じる

脂肪によるお腹の膨らみは、手でつまむと柔らかい感触があります。
一方、子宮腺筋症の場合は、子宮の筋肉の壁自体が厚く硬くなっているため、下腹部を触ったときに硬い感触や、全体的にパンパンに張る感じがすることが特徴です。
仰向けに寝て下腹部を軽く押してみると、弾力がなく、内側から押し返されるような硬さを感じるかもしれません。

病状が進行して子宮が大きくなると、自分でもしこりのような硬い塊を触知できる場合もあります。
このような脂肪とは異なる硬さや、張る感覚は、子宮腺筋症を疑うサインの一つです。

ダイエットをしても下腹部だけが痩せない

食事制限や運動などのダイエットに取り組んで体重が減少したにもかかわらず、下腹部のぽっこりだけが解消されない場合、その原因は脂肪ではなく肥大した子宮である可能性が考えられます。
お腹が出ている原因が皮下脂肪や内臓脂肪であれば、ダイエットによってある程度サイズダウンが期待できます。

しかし、子宮腺筋症による膨らみは、物理的に大きくなった子宮そのものが原因のため、体重の増減とは直接関係しません。
全身は痩せてきたのに下腹部のサイズだけが変わらない、というケースは、一度婦人科での検査を検討するべき状況と言えます。

月経周期にあわせてお腹の張りが強くなる

子宮腺筋症の症状は、女性ホルモンの影響を大きく受けるため、月経周期と連動して変化するのが特徴です。
特に、排卵後から月経が始まるまでの期間や月経中は、子宮内の腺筋症組織が充血したり、わずかに出血したりすることで炎症が強まります。
その結果、子宮全体の腫れやむくみが悪化し、普段よりもお腹の張りが強く感じられたり、下腹部痛がひどくなったりします。

単なる食べ過ぎや便秘によるお腹の張りとは異なり、このように月経周期に合わせて症状が強弱するパターンが見られる場合は、子宮腺筋症の可能性を考慮する必要があります。

過多月経や月経痛といった他の症状もみられる

お腹の膨らみや張りに加えて、他の婦人科系の症状があるかどうかも重要な判断材料です。
子宮腺筋症の代表的な症状には、日常生活に支障をきたすほどの激しい月経痛(月経困難症)や、経血量が多くなる過多月経が挙げられます。
特に、経血にレバーのような大きな塊が混じる、昼でも夜用のナプキンが必要になる、といった状態は過多月経のサインです。

過多月経が続くと鉄欠乏性貧血を引き起こし、めまいや立ちくら目、動悸、倦怠感などの症状が現れることもあります。
その他、月経時以外の不正出血、腰痛、排便痛、性交痛などを伴う場合も、子宮腺筋症が疑われます。

子宮腺筋症によるお腹の張りを和らげるセルフケア

子宮腺筋症の根本的な治療は医療機関で行う必要がありますが、日常生活でのセルフケアによって、つらいお腹の張りや痛みをある程度和らげることは可能です。
特に、体を温めて血行を促進すること、便秘やむくみを改善する食生活を心がけること、そして適度な運動を習慣にすることは、症状の緩和に役立ちます。
これらの方法は、あくまで対症療法ですが、少しでも快適に過ごすための一助として日々の生活に取り入れてみましょう。

体を温めて骨盤周りの血行を促す

体の冷えは血行不良を招き、骨盤内のうっ血を引き起こして、痛みやお腹の張りを悪化させる一因となります。
そのため、意識的に体を温めることが症状緩和につながります。
ぬるめのお湯にゆっくりと浸かる入浴は、全身の血行を促進しリラックス効果も得られるためおすすめです。

また、腹巻やカイロを活用してお腹や腰周りを直接温めるのも効果的なです。
服装も、体を締め付けないゆったりとしたものを選び、特に下半身が冷えないように靴下やレッグウォーマーを着用するなどの工夫をしましょう。
温かい飲み物を摂ることも、内側から体を温めるのに役立ちます。

食生活を整えて便秘やむくみを解消する

便秘や体のむくみは、子宮腺筋症によるお腹の張りをさらに助長させる要因です。
食生活を見直すことで、これらの不調を改善しましょう。
便秘解消のためには、善玉菌のエサとなる食物繊維が豊富な野菜やきのこ、海藻類、果物などを積極的に摂取します。

同時に、ヨーグルトや味噌などの発酵食品を取り入れることや、こまめな水分補給も腸内環境を整える上で欠かせません。
また、むくみ対策としては、塩分を過剰に摂取しないように注意し、余分な塩分を排出する働きのあるカリウムを摂るのが有効です。
体を冷やす冷たい飲食物や、甘いものの摂りすぎにも注意しましょう。

軽いストレッチやウォーキングを習慣にする

痛みや体調に問題がない範囲で、適度な運動を生活に取り入れることも症状緩和に役立ちます。
運動には全身の血行を促進し、体の緊張をほぐす効果があります。
また、ストレス解消や自律神経のバランスを整えることにもつながり、痛みの感じ方を和らげる効果も期待できます。

ただし、腹圧がかかるような激しい運動はかえって症状を悪化させる可能性があるので避け、心地よいと感じる程度の軽い運動から始めましょう。
骨盤周りの血流を促すストレッチやヨガ、20〜30分程度のウォーキングなどが特におすすめです。
運動を習慣にすることで、便通の改善も期待できます。

気になる症状があれば婦人科へ!病院での検査と治療法

セルフチェックで当てはまる項目が多い、あるいは下腹部の張りや痛み、過多月経などの症状によって日常生活に影響が出ている場合は、自己判断で様子を見ずに、必ず婦人科を受診してください。
専門医による正確な診断を受けることが、不安を解消し、適切な治療へと進むための第一歩です。
病院では、問診や内診、超音波検査などを通じて子宮の状態を詳しく調べ、症状やライフプランに合わせた治療法を提案してくれます。

病院で行われる主な検査方法

婦人科では、まず問診で月経の状態、痛みの程度、経血量、妊娠・出産の経験、その他の自覚症状などについて詳しく聞かれます。
その後、内診で医師が子宮の大きさや形、硬さ、可動性、痛みの有無などを直接触って確認します。
診断の際に中心となるのが、腟の中から器具を入れて子宮を観察する経腟超音波(エコー)検査です。

この検査によって、子宮の壁が厚くなっていないか、子宮全体が球のように大きくなっていないかなどを画像で評価できます。
子宮筋腫や子宮内膜症など、他の病気との鑑別や、より詳細な情報が必要な場合には、MRI検査が行われることもあります。

子宮腺筋症の代表的な治療法

子宮腺筋症の治療法は、症状の重さ、年齢、妊娠を希望するかどうかといった、個々の状況に応じて選択されます。
治療は大きく分けて、薬物療法と手術療法があります。
薬物療法では、まず痛みを和らげるための鎮痛剤が用いられます。

症状が強い場合は、女性ホルモンの働きをコントロールするホルモン療法が選択され、低用量経口避妊薬(ピル)や、子宮内に装着して黄体ホルモンを放出する子宮内システム(IUS、通称ミレーナ)、GnRHアゴニストといった薬が使われます。
これらの治療で効果が見られない場合や、症状が非常に重い、妊娠の希望がないといったケースでは、根治治療として子宮をすべて摘出する手術療法が検討されることもあります。

子宮腺筋症のお腹の張りに関するよくある質問

ここまで子宮腺筋症によるお腹の張りについて解説してきましたが、まだ解決しきれない疑問や不安な点もあるかもしれません。
ここでは、お腹の出っ張りがどのくらい大きくなるのか、お腹の張り以外に注意すべき症状はあるか、治療せずに放置した場合どうなるのか、といった特に多くの人が抱える質問について、簡潔にお答えします。

Q1.子宮腺筋症のお腹の出っ張りは、どれくらい大きくなりますか?

症状の進行度によって個人差がありますが、子宮の大きさは正常な鶏卵大から、妊娠3〜4ヶ月相当にまで肥大することがあります。
重症なケースでは新生児の頭ほどに大きくなることもあり、外見からも下腹部の膨らみが明らかになります。

Q2.お腹の張り以外に注意すべき症状はありますか?

最も代表的な症状は、鎮痛剤が効きにくいほどの激しい月経痛と、レバー状の塊が混じる過多月経です。
それに伴う貧血症状(めまい・倦怠感)、腰痛、排便痛、性交痛なども見られます。
一方で、自覚症状が乏しい無症状のケースもあります。

Q3.子宮腺筋症を治療せず放置するとどうなりますか?

月経痛や過多月経といった症状が進行し、重度の貧血を引き起こして日常生活に支障をきたすことがあります。
また、不妊症や流産の原因になる可能性も指摘されています。
お腹が張るなどの不快な症状も続くため、生活の質が大きく低下します。

まとめ

子宮腺筋症によるお腹の張りや膨らみは、子宮そのものが厚く硬く肥大すること、そして肥大した子宮が腸を圧迫し便秘やガスを引き起こすことが主な原因です。
脂肪によるお腹の出方とは異なり、下腹部が硬い、ダイエットをしても痩せない、月経周期に合わせて張りが強くなるといった特徴が見られます。
過多月経や激しい月経痛を伴うことも少なくありません。

体を温めたり食生活を整えたりするセルフケアで症状が和らぐこともありますが、根本的な解決には婦人科での診断と治療が必要です。
症状やライフプランに応じた治療法があるため、気になる症状があれば専門医に相談してください。

この記事の監修者

成澤佳希

成澤 佳希

錦糸町はり灸院 院長

日本健康医療専門学校卒業後、株式会社ブレイシングに入社。
系列院の本八幡鍼灸院で7年勤務した後、錦糸町はり灸院に異動。
現在は勤務10年目となり、錦糸町はり灸院の院長として従事。
不妊、男性不妊、自律神経症状などの幅広く貢献している。

《資格》

はり師、きゅう師

《経歴》

日本健康医療専門学校

錦糸町はり灸院

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