公開日:2026.01.08 更新日:2026.01.08

生理と生理の中間期に起こる少量の出血に、不安を感じた経験はありませんか。
その出血は「排卵出血」かもしれません。
排卵出血はいつ起こり、どのくらい続くものなのでしょうか。
この記事では、排卵出血の時期や特徴、不正出血や着床出血との見分け方を解説します。
妊活におけるタイミングの取り方や、病院を受診すべき症状についても説明するので、ぜひ参考にしてください。
排卵出血とは?原因とメカニズムを解説
排卵出血は、病気ではない生理的な出血で「中間期出血」とも呼ばれます。
すべての女性に起こるわけではなく、経験したことがない人も少なくありません。
主な原因は、排卵期に起こる女性ホルモンの急激な変動です。
また、排卵の際に卵巣の表面が破れることで、物理的に出血が起こるケースもあります。
原因は一つとは限らず、これらの要因が複合的に関係していると考えられています。
女性ホルモンの変動によって起こる中間期出血
排卵が近づくと、卵胞から分泌される女性ホルモンの一種「エストロゲン(卵胞ホルモン)」の分泌量がピークに達します。
その後、排卵が起こるとエストロゲンの分泌量は急激に低下します。
このホルモンの急激な減少により、子宮内膜の一部が一時的に剥がれ落ちて、少量の出血が起こることがあります。
これがホルモン変動を原因とする排卵出血のメカニズムであり、子宮内膜が安定しないことで生じる生理的な現象です。
排卵時の卵胞の破れが原因になることも
排卵とは、卵巣の中で成熟した卵胞が破れて、中から卵子が排出される現象です。
このとき、卵胞が破れることで卵巣の表面に小さな傷ができ、微量の出血を伴う場合があります。
この血液が卵管や子宮を通って体外に排出されることで、排卵出血として認識されます。
ホルモン変動による出血と同様に、これは排卵に伴う自然な過程であり、通常は心配する必要のない出血と考えられています。
排卵出血が起こる時期はいつ?
排卵出血がいつ起こるのかを知ることは、その出血が正常なものか判断する上で重要な手がかりとなります。
排卵出血は、その名の通り「排卵日」の周辺で起こる出血です。
生理周期が安定している場合、いつから何日目に起こるのか予測しやすいですが、個人差も大きいため、あくまで目安として捉えることが大切です。
ここでは、排卵出血が起こる具体的な時期について、いくつかの視点から解説します。
生理開始から約14日後が目安
月経周期が28日周期で安定している人の場合、排卵は生理が始まった日から数えておよそ14日後に起こることが多いです。
そのため、排卵出血もこの時期、つまり生理開始日から約2週間後に見られるのが一般的です。
ただし、これはあくまで28日周期の場合の目安となります。
月経周期は人によって異なり、25日から38日の範囲であれば正常とされているため、ご自身の周期に合わせて計算することが必要です。
排卵日の直前や直後に見られることが多い
排卵出血は、必ずしも排卵が起こるその日に限定されるわけではありません。
排卵日を挟んだ前後数日間に起こることが一般的です。
例えば、排卵を促すホルモンの変動は排卵前から始まっており、その影響で排卵前に出血が見られることがあります。
一方で、排卵時に卵胞が破れたことによる出血は、排卵直後に見られることが多いです。
このように、排卵というイベントの周辺で起こるため、時期には多少の幅があります。
次の生理予定日の約2週間前に起こる
生理周期が不規則な方でも排卵出血の時期を予測する方法があります。
それは次の生理予定日から逆算する方法です。
排卵から次の生理までの期間(黄体期)は個人差が少なく約14日間(2週間)でほぼ一定とされています。
このため排卵出血は「次の生理が始まる予定日の約2週間前」に起こると考えられます。
基礎体温を記録している場合は低温期から高温期に移行する時期と重なります。
排卵出血の期間・量・色の特徴
排卵出血かどうかを判断するためには、出血が続く期間や量、色といった特徴を知ることが重要です。
生理や不正出血とは異なる点が多いため、これらの特徴を把握しておけば、過度に心配する必要がなくなります。
ただし、特徴には個人差があることも理解しておきましょう。
ここでは、一般的な排卵出血の期間、量、色について詳しく解説します。
一体、出血は何日くらい続くものなのでしょうか。
出血が続く期間は1〜3日程度
排卵出血が続く期間は、一般的に1〜3日程度と短期間で終わることがほとんどです。
だらだらと長く続くことはなく、ごく短い期間で自然に止まります。
数時間で止まることもあれば、長くても3日以内には出血が治まるのが特徴です。
もし4日以上出血が続くようであれば、排卵出血以外の不正出血の可能性も考えられるため、注意深く様子を見るか、医療機関への相談を検討する必要があります。
おりものに混ざる少量の出血が一般的
排卵出血の量は、生理の経血と比べて非常に少ないのが特徴です。
ナプキンが不要なほど微量で、トイレットペーパーで拭いた際にわずかに付着する程度や、おりものに血が混じって色がつく程度であることが一般的です。
下着やおりものシートが少し汚れるくらいで、生理のように多量の出血が見られることはありません。
もし出血量が多く、ナプキンを頻繁に交換する必要がある場合は、他の原因を疑う必要があります。
色は茶色やピンク、鮮血など個人差がある
排卵出血の色は個人差が大きく一概には言えません。
おりものに古い血が混じったような茶色い出血や、薄いピンク色の出血が見られることが多いです。
これは、出血量が少なく、体外に排出されるまでに時間がかかって血液が酸化するためです。
一方で、排卵時の卵胞の破れなどによる比較的新しい出血の場合は、鮮やかな赤い血(鮮血)が見られることもあります。
色だけで異常を判断することは難しいと言えます。
これって排卵出血?他の出血との見分け方
生理期間外の出血があると、それが排卵出血なのか、あるいは何らかの異常を示す不正出血なのか不安になるものです。
特に妊娠を希望している場合は、着床出血の可能性も気になります。
これらの出血は、起こる時期や出血の量、期間などによってある程度見分けることが可能です。
ここでは、排卵出血と他の主な出血(不正出血、着床出血、生理)との違いや見分け方のポイントを解説します。
【不正出血との違い】長引く出血や量の多さに注意
不正出血は、ホルモンバランスの乱れや子宮・卵巣の病気など、様々な原因で起こります。
排卵出血との大きな違いは、期間と量です。
排卵出血が1〜3日で終わるのに対し、不正出血は4日以上だらだらと続いたり、一度止まってもすぐに再発したりすることがあります。
また、生理のように量が多い場合や、鮮血が長く続く場合も注意が必要です。
腹痛などの他の症状を伴う場合も、病的な不正出血の可能性があります。
【着床出血との違い】起こる時期と出血量で判断
着床出血とは、受精卵が子宮内膜に着床する際に起こる出血のことで、妊娠の兆候の一つです。
排卵出血との最も大きな違いは、出血が起こる時期です。
排卵出血は排卵期(次の生理予定日の約14日前)に起こるのに対し、着床出血は着床期(次の生理予定日の数日前から予定日ごろ)に起こります。
また、着床出血は排卵出血よりもさらに出血量が少なく、ごく短期間で終わることが多いという特徴もあります。
【生理との違い】出血が少量で短期間なら排卵出血の可能性
生理(月経)は、妊娠しなかった場合に不要になった子宮内膜が剥がれ落ちて血液とともに排出される現象です。
排卵出血との見分け方は、出血量と期間が最も分かりやすいポイントです。
生理は通常3〜7日間続き、出血量もナプキンが必要なほど多くなります。
一方、排卵出血は出血量がごくわずかで、おりものに混じる程度であり、期間も1〜3日と非常に短いのが特徴です。
基礎体温をつけている場合、生理は体温が下がってから始まります。
排卵出血は妊娠しやすいサイン?妊活のタイミング
排卵出血があった場合、それを妊活にどう活かせばよいのか気になる方も多いでしょう。
排卵出血は、体が妊娠に向けて準備をしているサインと捉えることができます。
この出血のタイミングを正しく理解することで、妊娠の可能性を高めるためのタイミング法に役立てることが可能です。
いつタイミングを取るのが効果的なのか、排卵出血があった周期の過ごし方について解説します。
排卵が近いしるし!妊娠のチャンス
排卵出血は、排卵期にみられる性器出血の一種です。排卵日は妊娠の可能性が高まる時期ですが、排卵出血がある日が必ずしも妊娠しやすい日であるとは限りません。妊娠しやすい期間は排卵日の数日前から排卵日当日とされており、排卵出血の有無にかかわらず妊娠の可能性は十分にあります。
排卵された卵子の寿命は約24時間、一方で精子の寿命は3〜5日程度です。このため、排卵日の少し前から排卵日後にかけて性交渉を持つことが、妊娠の確率を高める鍵となります。
排卵出血中から排卵後がタイミングの目安
妊娠の確率を高めるための性交渉のタイミングは、排卵出血が見られた日を含め、その後の数日間が目安となります。
排卵出血が排卵の少し前に起こることもあるため、出血が始まった日からタイミングを取り始めると良いでしょう。
精子は女性の体内で数日間生存できるため、排卵日より少し前に性交渉を持っておくことで、排卵の瞬間に精子が卵子と出会える可能性が高まります。
排卵出血後も1〜2日は妊娠の可能性がある時期です。
排卵日をより正確に予測する方法
排卵出血は排卵期を知る一つの目安にはなりますが、すべての人に起こるわけではなく、時期も多少ずれることがあります。
そのため、妊活でより正確に排卵日を予測するためには、他の方法と組み合わせることが推奨されます。
具体的には、毎朝の基礎体温を測定し、体温が最も低くなる日や低温期から高温期へ移行する時期を把握する方法や、市販の排卵検査薬を使用して、排卵を促すLHホルモンの急上昇(LHサージ)を検知する方法が有効です。
こんな症状は注意!病院を受診すべきケース
ほとんどの排卵出血は生理的なもので心配いりませんが、中には注意が必要なケースもあります。
出血の期間や量、伴う症状によっては、子宮や卵巣の病気が隠れている可能性も否定できません。
自己判断で「いつもの排卵出血だろう」と放置せず、いつもと違うと感じたら婦人科を受診することが大切です。
ここでは、どのような症状が見られた場合に病院を受診すべきか、具体的なケースを解説します。
出血が4日以上だらだらと続く場合
排卵出血は通常1〜3日で治まります。
もし出血が4日以上、特に5日間や7日(1週間)といった長期間にわたってだらだらと続く場合は、排卵出血ではない不正出血の可能性が高いです。
4日目になっても出血が止まらない、あるいは一度止まったのにまた出血するなど、普段のパターンと異なる場合は注意が必要です。
ホルモンバランスの乱れや、子宮筋腫、子宮内膜ポリープなどの病気が原因となっていることも考えられます。
生理のような多量の出血がある場合
排卵出血は、おりものに血が混じる程度の少量出血が特徴です。
もし、生理のときのようにナプキンが必要なほどの多量の出血がある場合は、異常なサインと考えられます。
特に、レバーのような血の塊が混じる場合や、出血量がどんどん増えていくようなケースは注意が必要です。
これらの症状が見られる場合、子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜ポリープ、子宮内膜症、ホルモンバランスの異常など、様々な原因が考えられます。悪性疾患の可能性もゼロではありませんが、多量出血の多くは良性疾患によるものです。出血量が多いと感じたら速やかに婦人科を受診してください。
強い腹痛や下腹部痛を伴う場合
排卵期には、軽い下腹部痛や腰痛といった「排卵痛」を感じる人もいます。
しかし、日常生活に支障が出るほどの強い腹痛や、立っていられないほどの激しい下腹部痛を伴う出血は、通常の排卵出血とは考えにくいです。
子宮内膜症や卵巣の病気、あるいは異所性妊娠(子宮外妊娠)などの可能性も考えられます。
我慢できないほどの痛みがある場合は、すぐに医療機関を受診することが重要です。
排卵出血に関するよくある質問
排卵出血について、多くの方が抱く疑問や不安があります。
ここでは、特に質問の多い項目をピックアップし、簡潔にお答えします。
ご自身の状況と照らし合わせながら、参考にしてください。
Q1.排卵出血は毎月必ず起こるものですか?
いいえ、毎月必ず起こるわけではありません。
排卵出血はすべての人に起こる現象ではなく、一度も経験しない人もいます。
また、同じ人でも体調やホルモンバランスによって、出血が起こる月と起こらない月があります。
いつもは出血があるのに今月はない、あるいはその逆の場合でも、それだけで異常と判断する必要はありません。
Q2.排卵出血がないと排卵していないのでしょうか?
排卵出血がないからといって、排卵が起きていないわけではありません。
排卵出血を経験しない女性の方が多いとされており、出血の有無と排卵の有無は直接関係しません。
排卵しているかどうかを正確に知るには、基礎体温の計測や排卵検査薬の使用、婦人科での超音波検査などが必要です。
無排卵が心配な場合は、専門医に相談してください。
Q3.ストレスが原因で排卵出血が起こることはありますか?
はい、ストレスが原因で排卵出血が起こることはあります。
強いストレスは自律神経やホルモン分泌の司令塔である脳の視床下部に影響を与え、ホルモンバランスを乱すことがあります。
その結果、不正出血として排卵期に出血が起こるケースは珍しくありません。
同様に、更年期もホルモンバランスが乱れやすいため、不正出血が起こりやすくなります。
まとめ
排卵出血は、次の生理予定日の約2週間前に起こる、1〜3日程度の少量の出血です。
これは排卵に伴う生理的な現象であり、多くの場合心配ありません。
おりものに血が混じる程度で、色は茶色やピンク、鮮血など個人差があります。
不正出血や着床出血とは、起こる時期や量、期間で区別できます。
妊活中の方は、排卵が近いサインとしてタイミングを計る目安にできます。
ただし、出血が4日以上続く、量が多い、強い腹痛を伴う場合は、他の病気の可能性もあるため婦人科を受診してください。













