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稽留流産しやすい人の特徴とは?主な原因は母体ではなく確率です

公開日:2025.12.28 更新日:2025.12.28

稽留流産しやすい人の特徴とは?主な原因は母体ではなく確率について解説します。

稽留流産しやすい、あるいは「なりやすい人」に特別な特徴があるわけではありません。
稽留流産の原因のほとんどは、母親の生活習慣や体質ではなく、胎児の偶発的な染色体異常によるものです。
そのため、妊娠したすべての女性に起こりうる可能性があります。

年齢とともに流産の確率は上がりますが、自分を責める必要は全くありません。
この記事では、稽留流産の原因や確率についての正しい知識を解説し、多くの人が抱える不安や疑問に答えていきます。

稽留流産の原因はあなたのせいではない!ほとんどが「胎児の染色体異常」

稽留流産を含む妊娠初期の流産の原因の多くは、胎児の染色体異常であると考えられています。かつては50%が染色体異常と言われていましたが、最近の研究では60〜70%が染色体異常であったという報告や、全体で約80%は胎児の染色体異常が原因とする見解もあります。
これは、受精卵が細胞分裂する過程で偶然発生するエラーであり、母親の行動や妊娠中の過ごし方が原因で起こるものではありません。例えば、妊娠5週や9週といった特定の時期の行動が影響することもありません。

心拍が確認される妊娠9週目前後は特に不安を感じやすい時期ですが、流産は誰のせいでもなく、誰にでも起こりうる偶発的な出来事です。自分を責めたり、何かが悪かったのではないかと思い悩んだりする必要は全くないのです。

そもそも稽留流産とは?自覚症状がないまま進行する流産のこと

稽留流産とは、お腹の中で胎児の成長が止まってしまっているにもかかわらず、出血や腹痛といった自覚症状がない状態の流産を指します。
通常の進行流産では腹痛や出血を伴いますが、稽留流産の場合は子宮の収縮が起こらないため、妊婦自身が気づくことはほとんどありません。

そのため、妊婦健診の際に超音波検査で心拍が確認できないことによって、初めて診断されることが一般的です。
つわりが急になくなったり軽くなったりすることが兆候だといわれることもありますが、つわりの症状は個人差が大きく、必ずしも流産と結びつくわけではありません。

【年齢別データ】稽留流産を含む自然流産の確率は年齢とともに上昇する

稽留流産を含む自然流産が起こる確率は、全妊娠の約15%とされています。
この確率は、母体の年齢が上がるにつれて高くなる傾向があります。
これは、加齢に伴って卵子の質が変化し、受精卵の染色体異常が起こる確率が高まるためです。

年齢という要因は自分ではコントロールできないものであり、確率の上昇は自然な現象です。
ここでは、年齢別の流産確率のデータを示し、客観的な事実として解説します。

20代の流産確率

20代の女性が妊娠した場合の流産確率は、約10%から15%程度とされています。
これは、全年齢を通じた平均的な確率とほぼ同じです。

20代は一般的に妊娠・出産に適した時期とされますが、それでも10人に1人以上は流産を経験する可能性があることを示しています。
年齢が若くても、流産のリスクがゼロになるわけではありません。
このことからも、初期流産の多くが年齢に関わらず起こりうる、胎児の偶発的な染色体異常によるものであることがわかります。

30代前半(30〜34歳)の流産確率

30代前半(30歳から34歳)の流産確率は、約15%から20%程度とされています。
20代と比較するとわずかに上昇しますが、まだ平均的な確率の範囲内です。
この年代でも、流産の主な原因は胎児の染色体異常であることに変わりはありません。

現代では30代前半で第一子を妊娠する女性も多く、決して珍しいことではありません。
確率が少しずつ上昇し始める時期ではありますが、過度に心配する必要はなく、多くの人が無事に出産に至ります。

30代後半(35〜39歳)の流産確率

35歳を過ぎると流産の確率は上昇傾向が顕著になり、30代後半(35歳から39歳)では約25%程度、つまり4人に1人の確率になるとされています。
この背景には、加齢による卵子の質の変化(卵子の老化)が大きく関係しています。

年齢を重ねた卵子は、細胞分裂の際に染色体異常を起こす確率が高まります。
これが、35歳を境に流産率が上昇する主な理由です。
これは誰にでも起こりうる生理的な変化であり、個人の健康状態や生活習慣だけで避けられるものではありません。

40代以降の流産確率

40代以降になると、流産の確率はさらに大きく上昇し、40歳では約40%、42歳では50%を超えると報告されています。
40代の妊娠における流産率の高さは、主に加齢による卵子の染色体異常の発生頻度が急激に高まることによります。
これは避けられない生物学的な現象です。

しかし、近年では40代で妊娠し、無事に出産する人も増えています。
年齢によるリスクを正しく理解し、必要に応じて出生前診断などの情報収集をすることも、安心して妊娠期間を過ごすための一つの選択肢となります。

医学的に稽留流産のリスクを高める可能性のある要因

稽留流産のほとんどは胎児の染色体異常が原因ですが、一部には母体側の要因が流産のリスクをわずかに高める可能性が指摘されています。
ただし、これらの要因が一つでも当てはまるからといって、必ずしも流産するわけではありません。

あくまで確率を高める可能性があるというだけで、流産の直接的な原因とならないケースも多くあります。
ここでは、医学的に関連が示唆されている母体側の要因をいくつか紹介します。

母体の年齢(加齢による卵子の質の変化)

医学的に最も明確な流産のリスク因子は、母体の年齢です。
年齢が上がるにつれて卵子は老化し、細胞分裂の際に染色体が正しく分配されない「染色体不分離」というエラーが起こりやすくなります。
その結果、染色体異常を持つ受精卵が増加し、流産の確率が高まります。
これは自然な生理現象であり、避けることはできません。

卵子の質の変化は、35歳頃から顕著になり始め、40歳以降ではさらにその傾向が強まります。
このため、年齢の上昇が流産率を高める最大の要因と考えられています。

喫煙や過度なアルコール摂取といった生活習慣

喫煙は血管を収縮させて子宮や胎盤への血流を悪化させるため、胎児の発育に悪影響を及ぼし、流産のリスクを高めることが知られています。
また、過度なアルコール摂取も同様に、胎児の発育を阻害し、流産のリスクを高める可能性があります。

これらの生活習慣は、妊娠の成立や維持にマイナスの影響を与えることがあるため、妊娠を計画している段階から見直すことが望ましいです。
ただし、これらの習慣があったからといって、それが流産の直接的な原因だと断定できるわけではありません。

コントロールされていない糖尿病や甲状腺機能の病気

血糖値が非常に高い状態が続く糖尿病や、甲状腺ホルモンのバランスが崩れる甲状腺機能亢進症・低下症などの内分泌系の病気は、適切にコントロールされていない場合、流産のリスクを高めることがあります。

高血糖の状態は受精卵や胎児の初期発生に影響を与え、甲状腺ホルモンの異常は妊娠の維持に必要なホルモン環境を乱す可能性があります。
そのため、これらの持病がある場合は、妊娠前から主治医と相談し、病状を安定させておくことが、流産リスクを低減させる上で非常に重要です。

子宮筋腫や子宮形態異常など子宮の問題

子宮筋腫の中でも子宮の内腔を変形させる「粘膜下筋腫」や着床の妨げとなる場所にできた筋腫は流産の原因となることがあります。
また生まれつき子宮の形が通常と異なる中隔子宮や双角子宮といった子宮形態異常も着床や胎児の成長の妨げとなり流産や早産のリスクを高める可能性があります。

ただし子宮筋腫や子宮形態異常があってもそのすべてが妊娠に影響するわけではありません。
位置や大きさ種類によるため気になる場合は婦人科での診察が必要です。

抗リン脂質抗体症候群などの自己免疫疾患

抗リン脂質抗体症候群は、自身の体を攻撃してしまう自己免疫疾患の一つで、血液が固まりやすい「血栓傾向」を特徴とします。
この病気があると、胎盤を栄養する血管に微小な血栓ができやすくなり、胎児への血流が妨げられて流産を引き起こすことがあります。

これは、流産を繰り返す「不育症」の主要な原因の一つとして知られています。
血液検査によって診断が可能であり、診断された場合は、低用量アスピリンやヘパリン注射などの治療を行うことで、妊娠を継続できる可能性が高まります。

これらは流産の直接原因ではない!多くの妊婦さんが勘違いしやすいこと

流産を経験した際に、「あの時の行動がいけなかったのでは」と自分を責めてしまう人は少なくありません。
しかし、これから挙げるような日常的な行動や体の変化のほとんどは、医学的に見て流産の直接的な原因とは考えられていません。

妊娠初期の流産の原因は、その多くが受精卵側の問題であり、母親の行動とは無関係です。
ここでは、多くの妊婦さんが誤解しがちな点について解説し、不必要な自責の念を解消します。

仕事や運動で体を動かしすぎたこと

妊娠初期に普段通り仕事をしたり、軽い運動をしたりしたことが、稽留流産の直接的な原因になるという医学的根拠はありません。
医師から安静の指示が出ていない限り、適度に体を動かすことは、むしろ心身の健康維持に役立ちます。

妊娠初期の流産は、受精卵の染色体異常によって、成長が早い段階で止まってしまうことで起こります。
母体が少し動いたくらいで影響を受けるものではなく、安静にしていても起こる時には起こってしまいます。
したがって、仕事や運動をしたことを後悔する必要はありません。

重いものを持ってしまったこと

上の子を抱っこしたり、買い物で重い荷物を持ったりしたことが流産につながるのではないかと心配する声はよく聞かれます。日常生活の範囲内であっても、重い荷物を頻繁に持ち上げたり、10kg以上のものを運んだりすることは流産や早産のリスクを高める可能性が示唆されています。腹圧の増加による子宮血流の低下や、カテコラミンの上昇による子宮収縮の増強が原因となる可能性があるため、妊娠初期より重い荷物の持ち運びを避けることでリスクを減らせるかもしれません。

流産の多くは胎児の染色体異常によるとされていますが、母体の行動が全く関係ないとは言い切れません。重いものを持つことで腰痛や転倒、切迫流産、破水のリスクも高まる可能性があるため、妊娠中は無理のない範囲で行動することが推奨されます。

妊娠初期のつわりが軽いこと

「つわりが軽い、または全くないと、赤ちゃんが育っていないサインなのでは」と不安になる人がいますが、つわりの有無や強さと流産に直接的な関係はありません。

つわりの症状には非常に大きな個人差があり、ホルモンへの感受性や体質など、様々な要因が関係していると考えられています。つわりがほとんどないまま、問題なく出産する人もたくさんいます。逆に、つわりがひどくても流産に至るケースもあります。つわりの症状の変化だけで赤ちゃんの状態を判断することはできないため、心配しすぎる必要はありません。

ストレスを感じることが多かったこと

妊娠中はホルモンバランスの急激な変化により、精神的に不安定になりやすく、普段よりストレスを感じやすい状態です。
仕事や家庭のことで強いストレスを感じたから流産したのではないかと考える人もいますが、日常的な精神的ストレスが稽留流産の直接的な原因になるという明確な科学的根拠はありません。

もちろん、過度なストレスは心身に良くありませんが、それ自体が流産を引き起こすわけではないのです。
ほとんどの初期流産は胎児側の要因で決まるため、ストレスを感じたことを自分のせいだと責めないでください。

稽留流産を予防するために自分でできることはある?

稽留流産の主な原因は胎児の染色体異常であるため、残念ながら、母親ができることで流産を確実に防ぐという決定的な予防法は存在しません。

しかし、妊娠に向けて母体の健康状態を整え、少しでもリスクを減らすためにできることはいくつかあります。流産は誰にでも起こりうると理解した上で、自分自身の体をケアするという視点から、妊娠前から取り組めることを紹介します。

決定的な予防法はなく、誰にでも起こりうると理解する

まず最も重要なのは、妊娠初期の流産の大部分は、受精した時点で運命が決まっている偶発的なものであり、予防することが極めて困難であると理解することです。
流産は全妊娠の約15%に起こるとされ、決してまれなことではありません。

どんなに健康に気を遣って生活していても、胎児の染色体異常を防ぐことはできません。
そのため、「流産しないために何か特別なことをしなければ」と過度に思い詰める必要はなく、誰にでも起こりうる現象だと受け止めることが、心の安定を保つ上で重要になります。

妊娠前から葉酸を摂取しバランスの取れた食生活を心がける

葉酸は、胎児の脳や脊髄の発達に重要な神経管の形成を助ける栄養素であり、神経管閉鎖障害という先天性異常のリスクを低減させることがわかっています。
これが直接的に流産を予防するわけではありませんが、健やかな妊娠のために、厚生労働省は妊娠1ヶ月以上前からの摂取を推奨しています。

また、特定の食品で流産が防げるわけではありませんが、様々な食材からバランス良く栄養を摂り、健康な体作りをすることは、妊娠に向けた良い基盤となります。
日々の食生活を整えることは、母体の健康維持に繋がります。

持病がある場合は妊娠前に主治医に相談する

糖尿病、甲状腺疾患、高血圧、自己免疫疾患などの持病がある場合、その病状がコントロールされていないと流産のリスクを高める可能性があります。
そのため、妊娠を希望する段階で、必ずそれぞれの病気の主治医に相談することが重要です。

妊娠前から病状を安定させ、妊娠中も安全に使用できる薬に切り替えるなどの対策を取ることで、流産のリスクを下げることができます。
自己判断で薬をやめたりせず、産婦人科医とも連携を取りながら、計画的に妊娠に臨むことが、母子双方の健康を守る上で不可欠です。

稽留流産に関するよくある質問

稽留流産と診断されたりその可能性について考えたりする中で、多くの人が様々な疑問や不安を抱えます。
ここでは、特に多く寄せられる質問について簡潔に回答します。
心拍確認後のことや、流産を繰り返した場合の対応、そして次の妊娠についてなど、具体的な疑問を解消することで、少しでも心の負担が軽くなることを目指します。

心拍確認後でも流産する可能性はありますか?

はい、可能性はゼロではありませんが、確率は大幅に下がります。
一般的に、胎児の心拍が確認できると、流産の確率は5%以下にまで低下するといわれています。

心拍確認は、赤ちゃんが順調に成長している一つの重要な指標です。
しかし、安定期に入るまでは、残念ながら流産のリスクが完全になくなるわけではありません。

稽留流産を繰り返す場合、不育症の検査は必要ですか?

一般的に、流産を2回、3回と繰り返す場合は「不育症」の可能性があり、専門の医療機関で検査を受けることが推奨されます。
検査では、夫婦の染色体や子宮の形態、血液が固まりやすくなる因子などを調べます。

原因が特定できれば治療につながることもあり、検査自体が次の妊娠への安心材料になる場合もあります。

流産後、次の妊娠はいつから考えられますか?

医学的には、子宮の状態が回復するのを待つため、1〜2回の生理を見送った後であれば、次の妊娠を考えてもよいとされています。

しかし、身体の回復以上に大切なのが心の回復です。流産による悲しみや喪失感から立ち直る時間は人それぞれです。焦らず、ご自身の気持ちが前向きになるまで、ゆっくりと時間をかけることが何よりも重要です。

まとめ

稽留流産しやすい人に特定の特徴はなく、その主な原因は母親の行動や体質ではなく、胎児の偶発的な染色体異常です。
これは全妊娠の約15%に起こりうるもので、誰のせいでもありません。

母体の年齢が上がるにつれて確率は上昇しますが、これも自然な生理現象です。
仕事やストレス、軽い運動などが直接の原因になることはなく、自分を責める必要は全くありません。
残念ながら、この種の流産を確実に防ぐ予防法は存在しませんが、正しい知識を持つことが不必要な不安や自責の念を和らげます。
一人で抱え込まず、パートナーや医療機関に相談することも大切です。

この記事の監修者

成澤佳希

成澤 佳希

錦糸町はり灸院 院長

日本健康医療専門学校卒業後、株式会社ブレイシングに入社。
系列院の本八幡鍼灸院で7年勤務した後、錦糸町はり灸院に異動。
現在は勤務10年目となり、錦糸町はり灸院の院長として従事。
不妊、男性不妊、自律神経症状などの幅広く貢献している。

《資格》

はり師、きゅう師

《経歴》

日本健康医療専門学校

錦糸町はり灸院

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