公開日:2025.12.28 更新日:2025.12.28

妊娠検査薬で陰性反応が続いているにもかかわらず、生理が来なかったり妊娠初期症状に似た体調の変化があったりすると、不安に感じるものです。
実際には、検査薬で陰性でも後に妊娠が判明するケースは存在します。
この記事では、妊娠検査薬で陰性が出る原因や妊娠の可能性がある体のサイン、そして病院へ行くべきタイミングの目安について解説します。
妊娠検査薬がずっと陰性でも妊娠していたケースはある
妊娠検査薬で陰性だったのに、後日産婦人科で妊娠がわかったというケースは実際にあります。
SNSなどの体験談でも、陰性が続いて諦めかけた頃に陽性反応が出たり、病院で妊娠が判明したりしたという声が見られます。
これは、検査のタイミングや使い方、個人の体質などが影響して、妊娠していても検査薬が正しく反応しない「偽陰性」という状態が起こりうるためです。
妊娠検査薬でずっと陰性が出る「偽陰性」の主な原因
妊娠検査薬で妊娠しているにもかかわらず陰性反応が出る「偽陰性」には、いくつかの原因が考えられます。
最も多いのは、検査薬が感知するhCGホルモンの量がまだ少ない妊娠超初期に検査をしてしまうケースです。
ほかにも、排卵日のズレや検査薬の誤った使用方法も原因となり得ます。
自身の状況がどれに当てはまるか確認してみましょう。
原因①:検査する時期が早すぎてhCGホルモンが不足している
妊娠検査薬は、妊娠すると分泌されるhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンが尿中に一定量以上ある場合に陽性反応を示します。
しかし、妊娠して間もない時期はhCGの分泌量がまだ少なく、検査薬が検出できる基準に達していないことがあります。
これが、いわゆる「フライング検査」で陰性となる主な理由です。
一般的に、市販の妊娠検査薬はhCG濃度が50mIU/mLに達する生理予定日の約1週間後から使用することで、99%以上の高い確率で正確な判定ができます。
それより早い時期の検査では、妊娠していても陰性となる可能性があります。
原因②:排卵日のズレや生理不順で妊娠週数の勘違いがある
自分自身が認識している排卵日と、実際の排卵日がずれていることは珍しくありません。
ストレスや疲労、体調不良などが原因で排卵が遅れると、それに伴って生理予定日も後ろにずれます。
そのため、本人が「生理予定日を過ぎた」と思って検査をしても、実際にはまだhCGホルモンの分泌量が少ない早い時期である可能性があります。
特に生理不順の人は、妊娠週数の計算がずれてしまいがちです。
正しい妊娠週数は、最終的に病院の超音波検査で胎嚢を確認して判断されるため、自己判断だけで焦る必要はありません。
原因③:妊娠検査薬の使い方が正しくない
市販の検査薬は手軽で便利ですが、正しい使い方をしないと正確な結果が得られないことがあります。
例えば、尿をかける時間が短すぎたり長すぎたりする、判定時間を守らない、使用期限が切れた古い検査薬を使うといったケースが挙げられます。
また、検査薬を水平に保たずに判定したり、採尿カップが汚れていたりすることも、正しい反応を妨げる要因になりかねません。
製品の取扱説明書をよく読み、手順通りに使用することで、検査薬が持つ本来の精度の高い確率で判定することが可能です。
原因④:水分摂取が多く尿が薄まっている
妊娠検査薬は尿中のhCGホルモンの濃度を測定する仕組みです。
そのため、検査の直前に水やお茶などの水分を大量に摂取すると、尿全体の水分量が増えてしまい、結果的にhCGホルモンの濃度が薄まってしまいます。
特に、hCGの分泌量がまだ少ない妊娠初期の段階では、この影響を受けやすくなります。
尿が薄まることで、本来であれば検出できるはずのhCG濃度が基準値を下回り、陰性という結果が出ることがあるのです。
このような理由から、多くの妊娠検査薬では、ホルモン濃度が比較的濃い状態である起床後最初の尿(朝一番の尿)で検査することが推奨されています。
原因⑤:多胎妊娠や病気など特殊な要因が影響している
非常に稀なケースですが、特殊な要因によって偽陰性となることがあります。
その一つが、双子などの多胎妊娠です。
多胎妊娠の場合、hCGホルモンの分泌量が急激に増加し、濃度が異常に高くなりすぎることがあります。
すると、妊娠検査薬がhCGを正しく認識できなくなり、結果として陰性反応を示す「フックエフェクト」という現象が起きる可能性があります。
また、胞状奇胎のような絨毛性疾患や、hCGを産生する腫瘍といった病気が隠れている場合にも、検査結果に影響を及ぼすことがあります。
これらは自己判断が難しいため、気になる症状があれば医療機関への相談が必要です。
陰性でも見逃さないで!妊娠の可能性を示す体のサイン
妊娠検査薬の結果が陰性であっても、体に現れるさまざまな変化が妊娠の可能性を示唆していることがあります。
生理の遅れだけでなく、つわりのような症状や基礎体温の変化など、妊娠初期に特有のサインを見逃さないことが重要です。
検査薬の結果とあわせて、自身の体調を注意深く観察し、総合的に判断することが求められます。
生理が予定日を1週間以上過ぎても来ない
妊娠の最も分かりやすいサインは、生理が来ないことです。
普段から生理周期が安定している人で、予定日を1週間以上過ぎても生理が始まらない場合は、妊娠の可能性を考える必要があります。
着床時に起こる少量の出血(着床出血)を生理と勘違いすることもありますが、通常の生理と比べて期間が短く、出血量も少ないのが特徴です。
ただし、生理の遅れは妊娠だけでなく、精神的なストレスや過度な疲労、環境の変化、体重の急激な増減などによっても引き起こされます。
そのため、生理が遅れていることだけを理由に妊娠と断定することはできません。
吐き気やだるさなど「つわり」に似た症状がある
吐き気や胸のむかつき、においに敏感になる、特定のものが食べたくなる、または食べられなくなるといった症状は、「つわり」の代表的なサインです。
早い人では妊娠4週頃から現れ始めます。
これらの症状は、風邪のひきはじめや胃腸の不調と似ているため、すぐには妊娠と結びつかないかもしれません。
しかし、発熱などの他の風邪症状がないのに、強い眠気や倦怠感が続いたり、理由なく気分が悪くなったりする場合は、妊娠初期症状の可能性があります。
つわりの有無や症状の強さには個人差が大きく、全く感じない人もいます。
基礎体温の高温期が16日以上続いている
日常的に基礎体温を記録している場合、その変化は妊娠を知るための重要な手がかりになります。
女性の体は排卵後に黄体ホルモンの影響で体温が上がる「高温期」に入り、通常は約14日間続いた後に体温が下がり、生理が始まります。
しかし、妊娠が成立すると黄体ホルモンの分泌が継続されるため、高温期が続きます。
一般的に、この高温期が16日以上続いている場合は、妊娠している可能性が高いと考えられます。
体がほてるような感覚や、微熱が続いているようなだるさを感じることも、この基礎体温の変化によるものかもしれません。
胸の張りや眠気、頻尿といった初期症状が見られる
妊娠初期には、ホルモンバランスの急激な変化によって体にさまざまなサインが現れます。
その一つが、胸の張りや痛みです。
生理前の症状(PMS)と似ていますが、乳首が敏感になったり、乳輪の色が濃くなったりするなど、普段とは違う変化を感じることがあります。
また、日中でも我慢できないほどの強い眠気に襲われたり、大きくなり始めた子宮が膀胱を圧迫することでトイレに行く回数が増える(頻尿)といった症状もよく見られます。
その他にも、便秘や下痢、頭痛、おりものの変化などが起こることもあり、これらの複合的なサインから妊娠の可能性に気づく場合があります。
妊娠検査薬で陰性が続くときに次にすべきこと
妊娠検査薬で陰性反応が続くものの、生理が来ず、妊娠の兆候も感じられる場合、次にどのような行動を取るべきか迷うかもしれません。
まずは焦らず、適切な時期に再度検査を行うことが基本です。
それでも状況が変わらない場合や、体調に異変がある場合は、自己判断を続けずに産婦人科を受診することが重要です。
まずは最終生理日から1週間後にもう一度検査する
妊娠検査薬で陰性が出た場合、まず試すべきことは、適切な期間を空けてから再検査することです。
偽陰性となる最も一般的な原因は、検査時期が早すぎることによるhCGホルモン不足です。
そのため、最初の検査から数日から1週間ほど待つことで、体内のhCG濃度が上昇し、正確な結果が得られる可能性が高まります。
市販の検査薬が推奨する「生理予定日の1週間後」というタイミングを目安に、もう一度検査を試みてください。
検査の際は、説明書をよく読み、なるべくホルモン濃度が濃い朝一番の尿で検査することが望ましいです。
生理予定日から2週間過ぎても生理が来なければ産婦人科を受診する
再検査でも陰性、しかし生理予定日から2週間以上経過しても生理が来ないという状況であれば、産婦人科を受診することを推奨します。
もし妊娠している場合、この時期(妊娠5週以降)であれば超音波検査で子宮内に胎嚢(赤ちゃんが入る袋)が確認できる可能性が高くなります。また、妊娠していないにもかかわらず生理が来ない場合は、ホルモンバランスの乱れや、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などの婦人科系の病気が原因である可能性も考えられます。原因を特定し、適切な治療や指導を受けるためにも、専門医の診察を受けることが重要です。
強い腹痛や出血がある場合はすぐに病院へ連絡する
生理が遅れている状況で、普段の生理痛とは異なる強い下腹部痛や、不正出血が見られる場合は、すぐに医療機関へ連絡してください。
特に、激しい腹痛を伴う場合は、子宮外妊娠(異所性妊娠)の可能性も否定できません。
子宮外妊娠は、受精卵が子宮内膜以外の場所(主に卵管)に着床してしまう状態で、進行すると卵管破裂などを引き起こし、母体に危険が及ぶことがあります。
通常の妊娠検査薬では陽性反応が出ることが多いですが、陰性となるケースも稀にあります。自己判断は非常に危険なため、このような症状があれば速やかに病院に連絡し、指示を仰ぎましょう。
「ずっと陰性なのに妊娠」に関するよくある質問
ここでは、「ずっと陰性なのに妊娠していた」という状況に関して、多くの人が抱きやすい疑問について解説します。
検査薬で陰性が続いても陽性に変わる可能性や、フライング検査後の再検査のタイミング、妊娠以外の生理不順の原因など、気になる点を確認していきましょう。
Q1. 陰性続きでも陽性に変わることは本当にありますか?
はい、あります。
主な理由は、検査した時点では妊娠を検知するhCGホルモンの量が足りていなかったためです。
排卵日のズレなどにより、ご自身が考えている妊娠週数よりも実際は浅い場合、数日後に再検査することでhCGが増加し、陽性反応に変わる可能性があります。
Q2. フライング検査で陰性だった場合、いつ再検査すればいいですか?
本来の正しい検査時期である「生理予定日の1週間後」が再検査の目安です。
フライング検査では、妊娠していてもhCGホルモンの分泌量が検出レベルに達していないことが多く、正確な結果は得られません。
焦らずに適切なタイミングまで待ってから検査することが大切です。
Q3. 妊娠していなかった場合、生理が来ない原因は何が考えられますか?
ストレスや過度なダイエット、環境の変化などによるホルモンバランスの乱れが主な原因です。
その他、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)や甲状腺機能の疾患、高プロラクチン血症といった病気が隠れていることもあります。
2〜3ヶ月以上生理が来ない場合は、一度婦人科を受診しましょう。
まとめ
妊娠検査薬で陰性が続いても、妊娠している可能性はゼロではありません。
偽陰性の原因として、検査時期が早すぎることや排卵日のズレ、検査薬の不適切な使用などが挙げられます。
検査薬の結果だけに頼らず、生理の遅れや基礎体温の変化、つわりのような症状など、自身の体のサインにも注意を向けることが重要です。
生理予定日から1週間後に再検査しても陰性で、なおかつ生理が来ない場合や、強い腹痛や出血など普段と違う症状がある場合は、自己判断せずに産婦人科を受診し、専門医の診断を仰ぐようにしてください。













