公開日:2026.01.13 更新日:2026.01.13

この下腹部の痛みは、もしかして妊娠のサイン?と期待や不安を感じていませんか。
排卵期に起こる痛みは、妊娠の超初期症状である着床痛と混同されがちです。
しかし、痛みを感じる時期や場所、痛みの種類などには違いがあり、それぞれの特徴を知ることで、自分の体の状態がどういうものか、ある程度わかるようになります。
この記事では、排卵痛と着床痛の違いや見分け方、妊娠の可能性を示すその他のサインについて詳しく解説します。
排卵痛は妊娠のサインって本当?多くの女性が気になる痛みと妊娠の関係
排卵期に下腹部の痛みを感じると、「妊娠のサインかもしれない」と期待する人は少なくありません。
しかし、排卵痛はあくまで卵巣から卵子が排出される際に生じる痛みであり、妊娠が成立したことを直接示すサインではありません。
一方で、排卵が起きている証でもあるため、妊娠の可能性を探る上での一つの目安となります。
妊娠を希望する人にとっては、この痛みが着床によって起こる「着床痛」ではないかどうかが最も気になるところであり、両者の違いを理解することが重要です。
【比較表】妊娠のサイン?排卵痛と着床痛の5つの違い
妊活中の女性が感じる下腹部痛には、排卵に伴う「排卵痛」と、妊娠の初期段階で起こる「着床痛」の可能性があります。
この二つの痛みは原因もタイミングも異なるため、症状を注意深く観察することで見分けられる場合があります。
痛みを感じる時期、場所、痛みの種類や期間、そしておりものや出血の変化という5つのポイントから、それぞれの違いを比較し、自身の症状がどちらに近いのかを判断する手助けとなる情報をご紹介します。
違い①:痛みを感じる時期はいつからいつまで?
排卵痛は、生理周期のちょうど中間あたり、次の生理開始予定日から約2週間前に起こります。
排卵日の当日をピークに、その3日前や4日前から痛みを感じ始める人もいます。
一方、着床痛は排卵・受精後に、受精卵が子宮内膜に潜り込む「着床」の時期に起こる痛みです。
これは排卵日から約7〜10日後、つまり生理予定日の1週間前あたりに当たります。
妊娠検査薬で陽性反応が出る前の、非常に早い段階で起こるのが特徴です。
違い②:痛む場所は下腹部の右側?左側?
排卵は左右の卵巣から交互に、あるいはランダムに起こります。
そのため、排卵痛は卵子が排出される側の卵巣がある下腹部、つまり右側か左側のどちらか一方が痛むのが特徴です。
毎回同じ側が痛む人もいれば、周期によって痛む場所が変わる人もいます。
これに対して着床は子宮内で起こるため、着床痛は下腹部の中央あたり、子宮のあたりがチクチクと痛むことが多いとされています。
痛む範囲が左右どちらかに偏ることは比較的少ないです。
違い③:チクチク?ズキズキ?痛みの種類と強さ
排卵痛の感じ方には個人差が大きく、チクチクとした軽い痛みから、ズキズキと響くような痛み、お腹が張るような違和感、引っ張られるような感覚などさまざまです。
多くの場合は我慢できる程度の軽い痛みですが、中には日常生活に支障が出るほど強く感じる人もいます。
一方、着床痛は「チクチク」「ピリピリ」といった針で刺すような瞬間的な痛みとして表現されることが多く、痛み自体を感じない人も少なくありません。
一般的には排卵痛よりも軽度で、ごくわずかな違和感として自覚される傾向があります。
違い④:痛みはどれくらいの期間続く?
排卵痛が続く期間は比較的短く、数時間程度で治まる人もいれば、長くても2〜3日間で自然に軽快するのが一般的です。
もし4日目、5日目になっても痛みが改善しない、あるいは3日以上痛みが続く場合は、排卵痛以外の原因も考えられます。
対して、着床痛はさらに短期間で、痛みを感じたとしても1日から2日程度で終わることがほとんどです。
もし下腹部痛が何日も続くようであれば、着床痛である可能性は低いと考えられます。
違い⑤:おりものや出血に変化はある?
排卵期には、女性ホルモンの影響でおりものが変化します。
排卵痛を感じる時期には、卵の白身のように透明で粘り気があり、指で伸ばすとよく伸びるおりものが見られるのが特徴です。
また、排卵に伴ってごく少量の出血(排卵出血)が起こることもあります。
一方、着床の時期には「着床出血」と呼ばれる少量の出血が見られる場合があります。
色はピンク色や茶色っぽく、おりものに混ざる程度のごく微量な出血が1〜2日続くのが特徴ですが、これは全ての人に起こるわけではありません。
排卵痛と妊娠の気になる関係性
排卵痛を感じることは、妊娠を望む女性にとって自分の体のリズムを知る重要な手がかりとなります。
この痛みが妊娠のチャンスを知らせるサインになるのか、あるいは妊娠が成立した周期にも痛みは起こるのかなど、気になる点は多いでしょう。
ここでは、排卵痛と妊娠の直接的な関係性について、妊活におけるタイミングの計り方と、妊娠成立周期における排卵痛の有無という二つの側面から解説していきます。
排卵痛がある周期は妊娠のチャンス?妊活のタイミング
排卵痛は、卵子が卵巣から排出される数日前後に起こることがあり、排卵が近づいている目安の一つと捉えることができます。妊娠しやすい時期は排卵日の2日前から排卵日にかけてとされているため、排卵痛を感じた場合は、妊娠の可能性のある時期と重なる可能性があります。
排卵痛を感じ始める時期には個人差がありますが、排卵が近づいている目安として活用することで、妊娠しやすい時期を把握する手がかりになります。より正確な排卵日の特定には、基礎体温や排卵日予測検査薬との併用が推奨されます。
妊娠が成立した周期でも排卵痛を感じることはある?
妊娠が成立するのは、排卵、受精、そして着床という段階を経てからです。
排卵痛は「排卵」の時期に起こる現象であり、この時点ではまだ妊娠は成立していません。
したがって、その後に受精・着床して妊娠に至った周期であっても、排卵のタイミングで排卵痛を感じることは十分にあり得ます。
つまり、排卵痛があったから妊娠しない、あるいは排卵痛がなかったから妊娠するという直接的な関係はありません。
あくまで排卵という現象に伴う症状の一つとして捉えることが大切です。
痛み以外にもある?見逃したくない妊娠の超初期症状
妊娠の可能性を判断する際、下腹部痛だけでなく、体全体に現れるさまざまな変化に気づくことが重要です。
これらは「妊娠超初期症状」と呼ばれ、生理予定日の前後から感じ始める人がいます。
ホルモンバランスの急激な変化によって引き起こされ、その現れ方には個人差が大きいのが特徴です。
ここでは、痛み以外に代表的な妊娠のサインとして知られる体の変化について、具体的に解説していきます。
基礎体温が高い状態が続く
基礎体温は排卵後にプロゲステロン(黄体ホルモン)の影響で上昇し「高温期」に入ります。
通常、妊娠していない場合は生理が始まると体温は下がり「低温期」へと移行します。
しかし、妊娠が成立するとプロゲステロンが分泌され続けるため、生理予定日を過ぎても体温が下がらず、高温期が持続します。
この状態が2週間以上続く場合は、妊娠している可能性が高いと考えられます。
毎日基礎体温を測っていると、この変化に気づきやすくなります。
普段より強い眠気や体のだるさを感じる
妊娠すると、黄体ホルモンであるプロゲステロンの分泌量が増加します。
このホルモンには眠気を引き起こす作用があるため、妊娠超初期には、日中でも常に眠い、夜しっかり寝ても眠気がとれないといった強い眠気を感じることがあります。
また、ホルモンバランスの変化や、体を妊娠に適した状態に変化させるためにエネルギーが使われることで、風邪のひきはじめのような体のだるさや倦怠感を覚える人も少なくありません。
おりものの量や状態が変わる
妊娠すると、女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンの分泌量が増える影響で、おりものに変化が見られることがあります。
具体的には、量が増えたり、いつもより水っぽくなったり、色が白濁したりすることがあります。
また、着床時にごく少量の出血(着床出血)が起こり、ピンク色や茶色のおりものが出る場合もあります。
ただし、おりものの変化は個人差が大きく、体調によっても変わるため、これだけで妊娠を判断するのは難しいです。
胸の張りや痛み、乳首が敏感になる
妊娠超初期症状として多くの人が経験するのが胸の変化です。
生理前の胸の張りと似ていますが、より強く痛みを感じたり、胸全体がパンパンに張って大きくなったように感じたりすることがあります。
また、乳輪の色が濃くなったり、下着がこすれるだけで痛いほど乳首が敏感になったりするのも特徴です。
これは、妊娠によって女性ホルモンの分泌が活発になり、乳腺が発達し始めるために起こる症状です。
つらい排卵痛を和らげる3つのセルフケア
排卵痛は多くの女性が経験する生理的な現象ですが、痛みが強いと日常生活に影響が出ることもあります。
病気が原因でない限り、いくつかのセルフケアを試すことで痛みを和らげることが可能です。
特に妊娠を希望している場合は、体に負担の少ない方法で対処したいものです。
ここでは、妊活中でも安心して取り組める、つらい排卵痛を緩和するための3つの具体的な方法を紹介します。
体を内側と外側から温めて血行を促す
体の冷えは血行不良を招き、痛みを増強させる原因となります。
そのため、体を温めて血の巡りを良くすることが痛みの緩和に効果的です。
腹巻きやカイロ、ブランケットなどを使って下腹部や腰回りを直接温める「外側からのケア」と、生姜湯やハーブティーなどの温かい飲み物を摂る「内側からのケア」を組み合わせましょう。
また、ぬるめのお湯にゆっくり浸かる全身浴も、リラックス効果と血行促進効果が期待でき、痛みを和らげるのに役立ちます。
アロマや軽いストレッチでリラックスする
痛みはストレスや不安によって強く感じられることがあります。
心身をリラックスさせることも、痛みの緩和には重要です。
ラベンダーやカモミールなど、鎮静作用やリラックス効果のあるアロマオイルの香りを楽しんだり、ヨガや軽いストレッチで体の緊張をほぐしたりするのも良いでしょう。
特に股関節周りをゆっくりと伸ばすストレッチは、骨盤内の血流を促し、下腹部の重たい痛みを和らげる効果が期待できます。
無理のない範囲で、心地よいと感じる方法を取り入れてみてください。
妊活中でも飲める市販の鎮痛薬を正しく使う
セルフケアを試しても痛みがつらい場合は、我慢せずに市販の鎮痛薬を使用することも選択肢の一つです。
ただし、妊活中や妊娠の可能性がある時期は、薬の成分に注意が必要です。一般的に、アセトアミノフェンが主成分の鎮痛薬は、妊娠中でも比較的安全に使用できるとされています。一方で、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の中には、排卵や着床に影響を与える可能性が指摘されているものもあります。薬局で購入する際は、必ず薬剤師に妊活中であることを伝え、相談した上で適切な薬を選びましょう。
こんな痛みは要注意!病院を受診すべき危険なサイン
ほとんどの排卵痛は生理的なものであり、数日で自然に治まるため過度な心配は不要です。
しかし、中には子宮内膜症や卵巣の病気など、婦人科系の疾患が隠れているケースもあります。
いつもの排卵痛とは違う、我慢できないほどの強い痛みや、他の症状を伴う場合は、自己判断せずに婦人科を受診することが重要です。
ここでは、単なる排卵痛ではない可能性を示す、病院に行くべき危険なサインについて解説します。
日常生活に支障が出るほどの激しい痛みがある
痛みの感じ方には個人差がありますが、痛み止めを飲んでも効かない、痛くて立っていられない、仕事や家事が全く手につかないなど、日常生活に大きな支障をきたすほどの激しい痛みは、正常な排卵痛の範囲を超えている可能性があります。
特に、突然の激痛は卵巣嚢腫がねじれる「茎捻転」や、卵巣から出血する「卵巣出血」など、緊急の対応が必要な病気のサインかもしれません。このような場合は、すぐに医療機関を受診してください。
痛みが1週間以上だらだらと続く
通常の排卵痛は、長くても2~3日程度で治まります。
もし下腹部の痛みが1週間以上続くようであれば、それは排卵痛以外の原因が考えられます。
子宮内膜症、骨盤内炎症性疾患(PID)、子宮筋腫など、慢性的な痛みを引き起こす病気の可能性があります。
特に、生理の時期以外にも継続的に下腹部痛がある場合は注意が必要です。
痛みが長引く場合は放置せず、一度婦人科で詳しい検査を受けることをお勧めします。
不正出血や発熱など他の症状も伴う
下腹部痛に加えて、他の症状が見られる場合も注意が必要です。
例えば、排卵期や生理期間以外に多量の出血がある(不正出血)、おりものの色が濃い・悪臭がする、38度以上の発熱、吐き気や嘔吐といった症状を伴う場合は、子宮や卵巣の感染症(骨盤内炎症性疾患など)や、その他の深刻な病気が隠れている可能性があります。
これらの症状が一つでも当てはまる場合は、自己判断せず、早急に婦人科を受診して適切な診断と治療を受けることが重要です。
排卵痛と妊娠に関するよくある質問
排卵痛と妊娠については、多くの女性がさまざまな疑問や不安を抱えています。
「排卵痛がないと妊娠できないの?」
「生理痛との違いは?」など、人には聞きづらいけれど知っておきたいことは多いでしょう。
ここでは、排卵痛と妊娠に関して特によく寄せられる質問をピックアップし、それぞれに簡潔にお答えしていきます。
正しい知識を得ることで、不要な心配を減らし、前向きに自分の体と向き合う手助けになります。
Q1.排卵痛がない月は妊娠できないのでしょうか?
排卵痛がない月でも妊娠は可能です。
排卵痛の有無や強さには個人差が大きく、全く感じない人も珍しくありません。
痛みがないからといって排卵が起きていないわけではなく、排卵痛の有無が妊娠能力に直結するわけではありません。
排卵の確認は基礎体温や排卵検査薬で行うのが確実であり、痛みがないことを不妊の心配と結びつける必要はありません。
Q2.排卵痛と生理痛を見分ける方法はありますか?
痛みを感じる時期で見分けるのが最もわかりやすい方法です。
排卵痛は「生理と生理の中間期(排卵期)」に起こるのに対し、生理痛は「生理の直前から生理期間中」にかけて起こります。
また、排卵痛は下腹部の左右どちらかが痛むことが多いのに対し、生理痛は下腹部全体が重く痛むことが多いなど、痛みの場所や性質にも違いが見られる場合があります。
Q3.妊娠検査薬はいつから使えば正確な結果がわかりますか?
一般的に、生理予定日の約1週間後から使用すると正確な結果が得やすいです。
妊娠検査薬は、妊娠すると分泌されるhCGホルモンを尿中から検出する仕組みですが、着床後すぐには十分な量が分泌されません。
早すぎると妊娠していても陰性と出てしまう「フライング検査」になる可能性があるため、確実な結果を知るためには指定された時期まで待つことが推奨されます。
まとめ
排卵痛と着床痛は、どちらも妊娠を意識する時期に起こりうる下腹部痛ですが、その原因や特徴は異なります。
痛みを感じる時期、場所、期間、そしておりものや出血の変化などに注目することで、ある程度見分けることが可能です。
また、排卵痛は妊娠の直接的なサインではありませんが、妊娠しやすい時期を知るための一つの目安になります。
体の小さな変化に気づき、正しい知識を持つことが大切ですが、痛みが異常に強い場合や長く続くなど、不安な症状がある場合は迷わず婦人科に相談してください。













