公開日:2026.01.13 更新日:2026.01.13

40代になり、これまでとは違う排卵時の激しい痛みに悩んでいませんか。
その痛みは、更年期に向けたホルモンバランスの変化によるものかもしれませんし、何らかの病気が隠れているサインの可能性もあります。
この年代で排卵痛がひどいと感じる場合、その原因を見極め、適切に対処することが重要です。
この記事では、40代の排卵痛がひどくなる原因、病院を受診すべき危険なサイン、そして自分でできる対処法について詳しく解説します。
もしかして病気?40代で排卵痛がひどくなる主な原因
40代で排卵痛がひどいと感じる背景には、大きく分けて二つの原因が考えられます。
一つは、閉経に向けて卵巣機能が変化し、ホルモンバランスが乱れることによる影響です。
もう一つは、子宮内膜症や卵巣嚢腫といった婦人科系の病気が潜んでいる可能性です。
これまでの痛みとは違う、我慢できないほどの激痛を感じる場合は、単なる体質の変化と自己判断せず、その原因を考える必要があります。
ホルモンバランスの乱れが影響する40代の身体の変化
40代は女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が減少し始め、ホルモンバランスが大きく揺らぐ時期です。
この変化は「更年期プレ期」とも呼ばれ、排卵が不規則になったり、経血量が変化したりと、さまざまな身体の不調が現れやすくなります。
ホルモンバランスが乱れると、自律神経の働きにも影響が及び、痛みを感じやすくなることがあります。
また、卵巣機能が低下する過程で、排卵がスムーズに行われず、通常よりも強い痛みとして感じられる場合もあります。
激しい痛みの裏に隠れている婦人科系疾患の可能性
これまで感じていた排卵痛や生理痛が悪化した場合、背景に婦人科系の病気が隠れている可能性があります。
特に40代は、子宮や卵巣の病気が見つかりやすい年代でもあります。
排卵時の下腹部痛だけでなく、腰痛や性交痛、排便痛などを伴う場合は注意が必要です。
痛みが毎月のように続いたり、だんだん強くなったりするようであれば、一度婦人科で検査を受けることを検討しましょう。
ここでは、激しい排卵痛の原因となりうる代表的な疾患を紹介します。
子宮内膜症が引き起こす排卵痛の特徴
子宮内膜症は、本来子宮の内側にあるはずの子宮内膜組織が、卵巣や腹膜など子宮以外の場所で増殖・出血を繰り返す病気です。
卵巣に発生すると、排卵の刺激によって炎症や癒着が起こり、強い痛みを引き起こすことがあります。
特に、排卵期に卵巣が腫れることで、周囲の組織が引っ張られて痛みが増すと考えられています。
排卵痛だけでなく、生理痛の悪化、月経時以外の骨盤痛、性交痛なども子宮内膜症の代表的な症状です。
卵巣の腫れ(卵巣嚢腫)が原因となっているケース
卵巣嚢腫は、卵巣に液体や脂肪などが溜まって袋状の腫瘍ができる病気で、多くは良性です。
嚢腫が小さい場合は自覚症状がないことがほとんどですが、ある程度の大きさになると、排卵の際に卵巣の壁が引き伸ばされて痛みを感じやすくなることがあります。
また、嚢腫が大きくなることで、その重みで卵巣の根元がねじれる「茎捻転」を起こすと、突然の激痛や吐き気に見舞われ、緊急手術が必要になる場合もあります。
突然の激痛は卵巣出血のサインかもしれない
卵巣出血とは、排卵の際に卵巣の表面が破れ、そこから腹腔内に出血する状態です。
少量の出血は生理的な現象ですが、出血量が多くなると、腹膜が刺激されて突然の激しい下腹部痛を引き起こします。
あまりの痛みに、立っていられない、冷や汗が出るなどの症状を伴うことも少なくありません。
出血が多量になると貧血やショック状態に陥る危険性もあるため、突発的な激痛を感じた場合は、速やかに医療機関を受診する必要があります。
これって大丈夫?病院へ行くべき排卵痛の危険なサイン
排卵痛は多くの女性が経験するものですが、中には病気が隠れている危険なサインの場合もあります。
特に40代で痛みが強くなった場合は、注意深く自身の症状を観察することが大切です。
「いつものことだから」と我慢せず、これから挙げるような症状が見られる場合は、婦人科の受診を検討してください。
早期発見・早期治療が、将来の健康を守ることにつながります。
日常生活に支障が出るほどの我慢できない痛み
痛みの感じ方には個人差がありますが、一つの目安として「日常生活に支障をきたすかどうか」が挙げられます。
例えば、痛みでベッドから起き上がれない、仕事や家事に集中できない、予定をキャンセルせざるを得ないなど、普段通りの生活を送ることが困難なほどの痛みは、異常のサインと考えられます。
特に、冷や汗が出たり、意識が遠のくような感覚を伴う激痛は、我慢せずに医療機関を受診するべきです。
市販の鎮痛剤が効かない、または飲む頻度が増えた
これまで市販の鎮痛剤で痛みがコントロールできていたのに、最近になって効かなくなった、あるいは以前よりも薬を飲む回数や量が増えたという場合も受診の目安です。
これは、痛みの原因が悪化している可能性を示唆しています。
薬が効きにくくなったと感じる背景には、子宮内膜症や卵巣嚢腫などの病気が進行しているケースも考えられます。
自己判断で薬の量を増やすのではなく、一度専門医に相談することが重要です。
排卵期を過ぎても下腹部や腰の痛みが続く
通常の排卵痛は、排卵日をピークに長くても2〜3日で治まることがほとんどです。
しかし、痛みが3日以上続いたり、排卵期が終わった後も下腹部や腰に鈍い痛みが残ったりする場合は、注意が必要です。
子宮内膜症などの病気では、排卵期以外にも慢性的な骨盤痛が続くことがあります。
痛みが長引く、あるいは断続的に続くといった症状があれば、それは単なる排卵痛ではない可能性を考え、婦人科を受診しましょう。
不正出血や吐き気など、痛み以外の症状も伴う場合
激しい腹痛に加えて、他の症状が見られる場合も受診を急ぐべきサインです。
例えば、排卵期以外の不正出血は、ホルモンバランスの乱れや子宮の病気の可能性があります。また、強い腹痛とともに吐き気や嘔吐、発熱がある場合は、卵巣嚢腫の茎捻転や卵管炎、骨盤腹膜炎といった緊急性の高い病気も考えられます。特に38度以上の熱を伴う場合は、感染症の可能性もあるため、夜間や休日であっても救急外来の受診を検討してください。
今すぐできる!つらい排卵痛を和らげるためのセルフケア
病院に行くほどではないけれど、毎月の排卵痛がつらいと感じている方も多いでしょう。
ここでは、日常生活の中で手軽に取り入れられるセルフケアの方法をいくつか紹介します。
これらの方法は、痛みの緩和だけでなく、心身のリラックスにもつながります。
ただし、セルフケアを行っても痛みが改善しない場合や、悪化するようなら、無理せず医療機関に相談することが大切です。
お腹や腰を温めて血行を良くする
体の冷えは血行不良を招き、痛みを増強させる原因の一つです。
下腹部や腰の周りを温めることで、骨盤内の血流が促進され、筋肉の緊張がほぐれて痛みが和らぎます。
使い捨てカイロや腹巻き、温かいブランケットなどを活用して、じんわりと温めるのが効果的です。
また、ぬるめのお湯にゆっくりと浸かる入浴も、全身の血行を良くし、リラックス効果も得られるためおすすめです。
シャワーだけで済ませず、湯船に浸かる習慣を取り入れましょう。
アロマやハーブティーで心と体をリラックスさせる
痛みに対する不安やストレスは、痛みをより強く感じさせてしまうことがあります。
心身をリラックスさせる時間を作ることも、痛みの緩和には重要です。
ラベンダーやカモミール、ゼラニウムなどのアロマオイルには、鎮静作用やホルモンバランスを整える効果が期待できると言われています。
ディフューザーで香りを楽しんだり、お風呂に数滴たらしたりするのも良いでしょう。
また、体を温める作用のあるジンジャーティーや、リラックス効果の高いカモミールティーなどのハーブティーを飲むのもおすすめです。
痛みが強い時は市販薬を上手に活用しよう
痛みが我慢できない時は、市販の鎮痛剤を上手に利用しましょう。
排卵痛には、痛みの原因物質であるプロスタグランジンの生成を抑える「非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)」が有効とされています。
代表的な成分には、イブプロフェンやロキソプロフェンなどがあります。
薬を飲むタイミングは、痛みが強くなる前、あるいは「そろそろ痛くなりそう」と感じた時点が最も効果的です。
ただし、薬を服用しても痛みが改善しない場合は、婦人科疾患の可能性もあるため、専門医に相談しましょう。
婦人科ではどんな検査や治療を行うの?
婦人科を受診することに、なんとなく抵抗を感じる方もいるかもしれません。
しかし、激しい排卵痛の原因を特定し、適切な治療を受けることは、今後の生活の質を向上させるために非常に重要です。
ここでは、婦人科で行われる一般的な検査の流れや治療法について解説します。
どのようなことが行われるのかを事前に知っておくことで、少しでも安心して受診に臨めるでしょう。
まずは内診と超音波(エコー)検査で子宮や卵巣の状態を確認
婦人科を受診すると、まずは問診で症状や月経周期などについて詳しく話を聞かれます。
その後、内診台に上がり、内診と超音波(エコー)検査が行われるのが一般的です。
内診では、医師が触診によって子宮や卵巣の大きさ、硬さ、痛みの有無などを確認します。
超音波検査は、プローブと呼ばれる細い器具を腟内に挿入し、モニターで子宮や卵巣の内部を観察する検査です。
これにより、子宮筋腫や子宮内膜症、卵巣嚢腫などの器質的な異常がないかを調べることができます。
痛みの程度に応じた薬物療法(鎮痛剤・低用量ピルなど)
検査の結果、特に大きな病気が見つからなかった場合や、症状が比較的軽い場合は、痛みを和らげるための薬物療法が中心となります。
一般的な鎮痛剤(NSAIDs)が処方されるほか、症状やライフプランに応じて低用量ピルが選択されることもあります。
低用量ピルは、排卵を抑制することで、排卵に伴う痛みを根本的に軽減する効果が期待できます。
また、子宮内膜症の進行を抑える作用もあるため、治療薬としても用いられます。
精密な検査が必要な場合はMRI検査を行うことも
超音波検査だけでは診断が難しい場合や、子宮内膜症と周辺臓器との癒着が疑われる場合など、より詳しく状態を調べるためにMRI検査が行われることがあります。
MRI検査は、強力な磁気を利用して体の断面を撮影する画像診断です。超音波検査よりも鮮明な画像が得られるため、病変の位置や大きさ、性質などをより正確に把握することが可能です。これらの検査結果を総合的に判断し、今後の治療方針が決定されます。
40代の排卵痛に関するよくある質問
40代の排卵痛について、多くの人が抱える疑問や不安に答える形で、よくある質問をまとめました。
自分と同じような悩みを抱えている人はいるのか、この痛みは本当に排卵痛なのか、など気になる点について解説します。
ただし、ここで紹介するのは一般的な情報であり、個々の症状については専門医に相談することが最も重要です。
Q1.40代になると排卵痛が悪化する人は多いですか?
はい、40代になって排卵痛が悪化する人は少なくありません。
原因としては、更年期に向けたホルモンバランスの乱れの影響や、20代・30代から潜在的にあった子宮内膜症などの婦人科疾患が、年齢とともに進行することが挙げられます。
加齢によるものと自己判断せず、痛みが強くなった場合は一度婦人科で相談することをおすすめします。
Q2.排卵痛だと思っていたら妊娠初期症状だった可能性はありますか?
可能性はあります。
妊娠初期に起こる下腹部痛は、着床に伴う痛みや子宮が大きくなることによる痛みなどがあり、排卵痛と症状が似ているため区別がつきにくいことがあります。
排卵痛のような痛みが続き、予定の生理が来ない場合は、妊娠検査薬を使用してみるか、産婦人科を受診して確認することをおすすめします。
Q3.排卵痛の症状について、何科を受診すればよいですか?
排卵痛の症状で受診する場合は、婦人科または産婦人科を受診してください。
排卵痛は、卵巣や子宮といった女性特有の生殖器に関わる症状です。
そのため、専門医である婦人科医に診察してもらうことで、正確な診断と適切な治療を受けることができます。
内科などでは原因の特定が難しいため、まずは婦人科への相談が適切です。
まとめ
40代で経験する激しい排卵痛は、更年期に向けたホルモンバランスの変化が影響している場合もあれば、子宮内膜症や卵巣嚢腫といった婦人科系の病気が原因となっている可能性も考えられます。
日常生活に支障をきたすほどの痛みや、鎮痛剤が効かない、痛みが長引く、不正出血や発熱など他の症状を伴う場合は、早めに婦人科を受診することが重要です。
つらい痛みを我慢せず、専門医に相談して原因を特定し、自分に合った対処法や治療を見つけましょう。












