公開日:2026.01.08 更新日:2026.01.09

基礎体温のグラフがガタガタだと、「無排卵なの?」「このままでは妊娠できないのでは?」と不安になります。
しかし、グラフが理想通りでなくても、妊娠できる可能性は十分にあります。
基礎体温が乱れる原因は、測り方や生活習慣、ホルモンバランスなど様々です。
この記事では、基礎体温がガタガタになる原因と、グラフを安定させるための対策、そして妊娠に向けたポイントを解説します。
基礎体温のグラフがガタガタでも妊娠の可能性はあります
結論から言うと、基礎体温のグラフが多少ガタガタしていても、排卵が起こっていれば自然妊娠の可能性はあります。
実際に、グラフが安定しないまま妊娠したという人も少なくありません。
大切なのは、低温期と高温期の二相に分かれているか、高温期が一定期間続いているかという点です。
多少の上下があっても、全体として二相性が確認できれば、過度に心配しなくても大丈夫な場合が多いです。
もし高温期が続いている中で妊娠検査薬が陽性になった場合は、速やかに産婦人科を受診しましょう。
まずは知っておきたい理想的な基礎体温グラフの2つの特徴
自分の基礎体温グラフを正しく評価するためには、まず理想的な基礎体温表がどのような形をしているかを知ることが大切です。
健康な女性の基礎体温は、女性ホルモンの働きによって約1ヶ月の周期で変動し、特徴的なパターンを描きます。
ここでは、正常な排卵周期を示すグラフの典型的な例として、覚えておきたい2つの基本的な型について解説します。
この特徴と自分のグラフを比較することで、体の状態を把握する手がかりになります。
特徴①:低温期と高温期の二相にくっきりと分かれている
理想的な基礎体温グラフの最も大きな特徴は、低温期と高温期の二層にはっきりと分かれている点です。
月経開始から排卵までは、卵胞ホルモンの影響で体温が低い「低温期(卵胞期)」となります。
そして排卵が起こると、黄体ホルモンの分泌が始まり、その働きによって体温が上昇し、次の月経まで「高温期(黄体期)」が続きます。
この低温期と高温期の温度差は、一般的に0.3℃以上あるのが望ましいとされています。
この二相性が確認できることは、排卵が正常に行われているサインの一つです。
特徴②:高温期が10日以上安定して続いている
排卵後、体温が上昇してからの高温期が、安定して10日以上継続することも重要な特徴です。
この期間は、黄体ホルモンが子宮内膜を厚くし、受精卵が着床しやすい状態に整えるための大切な時期にあたります。
もし高温期が10日未満で終わってしまう場合は、黄体ホルモンの分泌が不十分な「黄体機能不全」の可能性が考えられます。
安定した高温期は、妊娠の成立と維持に不可欠な要素であり、グラフを見る上で低温期との二相性とあわせて確認すべきポイントです。
基礎体温がガタガタになるのはなぜ?考えられる5つの原因
基礎体温のグラフが安定せず、変動が大きくなる理由は一つではありません。
測定方法の間違いといった単純なものから、ストレスや睡眠不足による生活習慣の乱れ、さらにはホルモンバランスの異常まで、様々な要因が考えられます。
なぜ体温の変動が大きいのか、その理由を正しく知ることが改善への第一歩です。
ここでは、基礎体温が低い、または安定しない場合に考えられる主な原因について解説します。
原因①:基礎体温の測定方法が間違っている
基礎体温がガタガタになる最も多い理由の一つが、測定方法の誤りです。
特に基礎体温のつけ始めは、正しい測り方に慣れていないためにグラフが安定しないことがよくあります。
例えば、一般的な体温計ではなく小数点第2位まで測れる婦人体温計を使用していない、測定前に体を動かしてしまう、舌の裏の正しい位置で測定できていない、といったケースです。
まずは正しい測定方法を身につけることが、正確なグラフを得るための最初のステップであり、これだけでグラフが安定することも少なくありません。
原因②:睡眠不足やストレスで生活リズムが乱れている
睡眠不足や精神的なストレスは、自律神経のバランスを乱す大きな要因です。
自律神経はホルモンの分泌をコントロールする司令塔の役割を担っているため、その働きが乱れると女性ホルモンのバランスも崩れやすくなります。
その結果、排卵が遅れたり、高温期が不安定になったりして、基礎体温のグラフがガタガタになることがあります。
また、不規則な生活は生理不順にもつながりやすく、周期全体のリズムが乱れる原因ともなります。
心身の健康を保つことが、安定した基礎体温にも影響します。
原因③:ホルモンバランスの乱れによる無排卵や黄体機能不全
ホルモンバランスの乱れが原因で排卵が起こらない「無排卵周期」や排卵後の黄体ホルモンの分泌が不十分な「黄体機能不全」といった状態になっている可能性もあります。
無排卵の場合、体温を上昇させる黄体ホルモンが分泌されないため、グラフは低温期のままガタガタとした一層性になります。
黄体機能不全では、高温期が短かったり体温上昇が緩やかで不安定だったりします。
これらは不妊の原因となる場合もあり、背景に多嚢胞性卵巣症候群などの病気が隠れていることもあるため、妊娠できない状態が続く場合は注意が必要です。
原因④:妊娠初期症状として体温が不安定になっている
基礎体温の乱れは、必ずしもネガティブなサインとは限りません。
妊娠初期は、ホルモンバランスがダイナミックに変動するため、一時的に基礎体温が不安定になることがあります。
例えば、着床の時期に一時的に体温が下がる「インプランテーションディップ」が見られたり、高温期が続く中でさらに体温が上昇する「二段階上がり」が起こったりすることも報告されています。
高温期がいつもより長く続いている中でグラフが不安定になった場合は、妊娠の可能性も考えられるため、時期を見て妊娠検査薬を使用してみるのも一つの方法です。
原因⑤:更年期や季節の変わり目の影響を受けている
年齢的な変化や外部環境も、基礎体温に影響を与えます。
40代以降の更年期に近づくと、卵巣機能が徐々に低下し、女性ホルモンの分泌が不安定になるため、基礎体温のグラフも乱れやすくなります。
また、季節の変わり目、特に冬の寒さによる冷えや、夏の寝苦しさによる睡眠の質の低下も、体温調節に影響を及ぼす要因です。
その他、風邪をひいて熱があったり、薬を服用したりした場合も、一時的に基礎体温は変動するため、グラフにはその旨をメモしておくと良いでしょう。
まずは見直そう!基礎体温の正しい測り方3つのステップ
基礎体温のグラフがガタガタしている場合、病気や体質の問題を考える前に、まずは毎日の測り方が正しくできているかを確認することが重要です。
自己流の測り方や小さな間違いが、グラフが安定しない原因になっていることは少なくありません。
正しい測定方法を実践するだけで、これまで見えなかった体のリズムがはっきりとわかるようになることもあります。
ここでは、正確な基礎体温を記録するための基本的な3つのステップを紹介します。
ステップ1:目が覚めたらすぐにベッドの中で測定する
基礎体温とは、心身ともに最も安静な状態にあるときの体温のことです。
そのため、測定は朝、目が覚めたらすぐに行うのが鉄則です。
体を起こしたり、トイレに行ったり、話をしたりするだけでも体温は微妙に上昇してしまうため、正確な測定値が得られなくなります。
目が覚めたら、動かずに寝たままの状態で、枕元に置いておいた婦人体温計を手に取り測定を開始してください。
この「目が覚めたら、動かずにすぐ測る」という習慣を身につけることが、最も重要なポイントです。
ステップ2:婦人体温計を舌の裏側に入れて口を閉じる
測定には、小数点第2位まで計測できる婦人体温計を必ず使用します。
体温計の先端(感温部)を、舌の裏側中央にある筋の左右どちらかのくぼみにしっかりと当てることが大切です。
この部分は血流が豊富で、比較的安定した体温を測ることができます。
感温部を正しい位置に当てたら、口を軽く閉じて、測定が終わるまで体温計がずれないように固定します。
口が開いていたり、舌の先で測ったりすると、外気の影響を受けて低めの数値が出てしまうため注意が必要です。
ステップ3:毎日できるだけ同じ時間に測定を続ける
基礎体温は一日のうちでも変動するため、日々の変化を正確に比較するには、毎日できるだけ同じ時刻に測定することが理想です。
起床時間が一定であれば、測定時間も自然と揃えやすくなります。
もし仕事の都合などで起床時間が日によって異なる場合でも、測定を中断するよりは、起きた時点で測る方が良いとされています。
その際は、基礎体温表に起床時間をメモしておくと、後からグラフを見返す際の参考になります。
大切なのは、とにかく毎日測定を続けることです。
ガタガタな基礎体温を整えるために今日からできるセルフケア4選
基礎体温の乱れは、ホルモンバランスの乱れのサインでもあります。
測定方法に問題がない場合は、生活習慣を見直すことで改善が期待できます。
ストレス、睡眠不足、冷え、栄養の偏りなどは、ホルモンバランスに大きく影響します。
ここでは、体の内側からリズムを整え、安定した基礎体温を目指すために、今日から始められるセルフケアの方法を4つ紹介します。
継続することで、体質の改善にもつながります。
対策①:質の良い睡眠を確保し、生活リズムを整える
ホルモン分泌や自律神経の調整は、主に睡眠中に行われます。
そのため、質の良い睡眠を十分にとることは、ホルモンバランスを整える上で非常に重要です。
毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きることを心がけ、体内時計のリズムを整えましょう。
就寝前のスマートフォンやパソコンの使用は、脳を覚醒させて眠りの質を下げる原因になるため控えるのが賢明です。
寝室を暗く静かに保ち、リラックスできる環境を作るなど、安眠できる工夫を取り入れてください。
対策②:栄養バランスの取れた食事を3食きちんと摂る
体は食べたもので作られており、ホルモンも例外ではありません。
偏った食事や過度なダイエットは、ホルモンバランスを乱す直接的な原因となります。
特に、タンパク質、ビタミン、ミネラルはホルモンの材料となったり、働きを助けたりする重要な栄養素です。
これらをバランス良く含んだ食事を、1日3食きちんと摂ることを基本としましょう。
体を温める作用のあるショウガや根菜類、女性ホルモンと似た働きを持つ大豆製品などを意識的に食事に取り入れるのも効果的です。
対策③:体を温める習慣を取り入れて冷えを改善する
体の冷えは血行不良を引き起こし、卵巣や子宮への血流を滞らせる原因となります。
血流が悪くなると、卵巣機能が低下し、ホルモンの分泌がスムーズに行われなくなる可能性があります。
これが、基礎体温が安定しない一因となることも少なくありません。
特に低体温の人は、日常的に体を温める習慣をつけましょう。
シャワーだけでなく湯船にゆっくり浸かる、温かい飲み物を選ぶ、腹巻きやレッグウォーマーを活用するなど、体を内側と外側から温める工夫で冷えの改善を目指します。
対策④:ウォーキングなどの軽い運動でストレスを発散する
適度な運動は、全身の血行を促進し、ストレス解消に大きな効果をもたらします。
ストレスはホルモンバランスを乱す大きな敵であるため、上手に発散することが大切です。
ウォーキング、ヨガ、ストレッチなど、心身がリラックスできるような軽い有酸素運動を毎日の生活に取り入れましょう。
息が上がるほどの激しい運動は、かえって体にストレスを与える場合があるので注意が必要です。
心地よいと感じるペースで、楽しみながら続けられる運動を見つけることが、継続の鍵となります。
セルフケアで改善しない場合は婦人科の受診を検討しましょう
正しい方法で基礎体温を測定し、生活習慣の改善を数ヶ月試みてもグラフがガタガタなままである場合や、妊娠を希望している場合には、一度婦人科を受診することを検討しましょう。
グラフの乱れの背景に、治療が必要なホルモンの異常や病気が隠れている可能性もあります。
専門家である医師に相談することで、原因を正確に突き止め、適切なアドバイスや治療を受けることができます。
一人で悩み続けず、早めに病院を頼ることも大切です。
こんなサインがあったら病院へ行くべき?受診の目安
基礎体温を3ヶ月以上記録しても、低温期と高温期の二相に分かれない場合や、高温期が10日未満で終わってしまう状態が続く場合は、婦人科への受診をおすすめします。
また、もともと生理不順で、生理周期が39日以上続く、あるいは3ヶ月以上生理が来ないといった月経異常がある場合も相談の目安です。特に妊娠を希望している場合は、年齢にもよりますが、避妊をせずに1年以上妊娠に至らない場合(35歳以上なら半年)も、不妊の検査を含めて受診を検討すべきサインです。
婦人科で受けられる主な検査や治療内容
婦人科ではまず、問診と基礎体温表の確認、そして内診や超音波検査で子宮や卵巣の状態を調べます。
ホルモンバランスの乱れが疑われる場合は、血液検査で女性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)や、卵巣を刺激するホルモンなどの値をチェックします。これらの検査によって無排卵や黄体機能不全といった原因が特定されれば、排卵を誘発する薬やホルモンを補充する薬を用いた治療が行われます。また、体質改善を目的として漢方薬が処方されることもあります。
基礎体温のガタガタに関するよくある質問
基礎体温のグラフが乱れることに関して、多くの人が抱く疑問に回答します。
排卵の有無や排卵日の予測方法など、具体的な悩みについて解説しますので、参考にしてください。
Q1. グラフがガタガタでも排卵している可能性はありますか?
はい、グラフが一時的にガタガタでも排卵している可能性はあります。
睡眠不足やストレス、測定ミスなどで一時的に乱れることは珍しくありません。
全体的に見て低温期と高温期の二相に分かれていれば、排卵は起きていると考えられます。
ただし、数ヶ月にわたって二相性が全く見られない場合は、無排卵の可能性もあるため婦人科への相談をおすすめします。
Q2. ガタガタなグラフから排卵日を予測する方法はありますか?
グラフがガタガタの場合、基礎体温だけで排卵日を正確に予測するのは困難です。
一般的には体温が最も下がった日から高温期に移行する間に排卵が起こるとされますが、特定は難しいでしょう。
そのため、おりものの変化(透明でよく伸びるようになる)を観察したり、市販の排卵検査薬を併用したりするのがおすすめです。
これにより、より確度の高い予測が可能になります。
Q3. 基礎体温が不安定な状態で妊娠した人の体験談が知りたいです
基礎体温のグラフが安定していなくても、妊娠したという方は実際に多くいます。
重要なのは、グラフの見た目のきれいさよりも、排卵がきちんと行われているかどうかです。
多少の体温の変動があっても、低温期と高温期が確認でき、排卵のタイミングで性交渉があれば妊娠の可能性は十分にあります。
ただし、不安が続く場合は専門医に相談することが大切です。
まとめ
基礎体温のグラフがガタガタになる原因は、測定方法の誤りから生活習慣の乱れ、ホルモンバランスの異常まで多岐にわたります。
グラフが理想的でなくても、排卵があれば妊娠の可能性は十分にあります。
まずは、婦人体温計で正しい測定を続けることが基本です。
その上で、睡眠や食事、運動といった生活習慣を見直し、セルフケアを実践しましょう。
数ヶ月続けても改善が見られない場合や、妊娠に関する不安がある場合は、一人で抱え込まずに婦人科を受診し、専門家のアドバイスを受けることが重要です。










