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五十肩のはり治療は効く?効果の仕組みと改善例、通院の目安

公開日:2026.03.27 更新日:2026.03.27

五十肩は放置しても治る?治るまでの期間と後遺症を残さない治し方

五十肩によるつらい肩の痛みや腕の動かしにくさに、鍼治療が効果的な選択肢となることがあります。
この記事では、五十肩に鍼治療がなぜ効くのか、その仕組みから具体的な改善例、整形外科との違い、そして治療期間の目安までを詳しく解説します。
今の症状を改善するための情報を得て、治療法を検討する際の参考にしてください。

五十肩(肩関節周囲炎)によくある3つのつらい症状

五十肩は、正式には「肩関節周囲炎」と呼ばれ、肩の関節を取り巻く組織に炎症が起きることで痛みや可動域の制限が生じる状態です。
症状の現れ方は人それぞれですが、日常生活に大きな支障をきたす、代表的な3つの症状について解説します。

腕が上がらず日常生活に支障が出る

五十肩の代表的な症状として、腕が特定の方向に上がらなくなる可動域制限が挙げられます。
特に、腕を横や前に上げる動作、背中に手を回す動作が困難になります。
これにより、髪をとかす、洗濯物を干す、棚の上の物を取る、電車のつり革に掴まるといった日常の何気ない動作が痛みでできなくなり、生活の質が大きく低下します。

夜間にズキズキと痛み目が覚める(夜間痛)

五十肩のつらい症状の一つに、夜間に痛みが強くなる「夜間痛」があります。
布団に入って身体が温まることで血流が良くなったり、寝返りを打った際に不意に肩を圧迫したりすることで、ズキズキとした鋭い痛みが生じます。

この痛みで夜中に何度も目が覚めてしまい、睡眠不足から日中の活動にも影響を及ぼすことがあります。

服の着脱や髪を洗う動作が痛くてできない

腕を上げたり、後ろに回したりする動作が制限されるため、服の着脱が非常に困難になります。
特に、Tシャツやセーターのように頭からかぶるタイプの服や、背中にファスナーがある服の着脱は激痛を伴うことがあります。
また、シャンプーをする際に腕を上げて頭を洗う動作もつらくなるなど、身だしなみに関わる基本的な動作にも支障をきたします。

五十肩に対するはり治療が効果的な理由

整形外科の治療で改善が見られなかった場合でも、はり治療によって症状が緩和されるケースは少なくありません。
鍼がなぜ五十肩に効果を発揮するのか、その主な理由を3つの側面から解説します。
身体が本来持つ自己治癒力を引き出すアプローチが、つらい症状の改善につながります。

血行を促進して痛みの原因物質を排出する

五十肩の痛みは、肩周辺の筋肉や組織が硬くなり、血行が悪化することで発生します。
血流が滞ると、ブラジキニンなどの痛みの原因となる物質が蓄積されやすくなります。

鍼を刺すことで、その部位の血行が促進され、新鮮な血液が流れ込むようになります。
これにより、溜まっていた痛みの原因物質が効率的に排出され、痛みの緩和につながります。

硬くなった筋肉の緊張を和らげ可動域を広げる

五十肩では、肩関節周辺の深層部にある筋肉までガチガチに硬くなっていることが多くあります。
鍼は、マッサージでは届きにくい深層の筋肉に直接アプローチし、その緊張を効率的に和らげることができます。

筋肉の硬直が緩和されることで、関節の動きがスムーズになり、腕が上がりやすくなるなど可動域の改善が期待できます。
リハビリと並行して行うとより効果的です。

痛みを抑える物質を分泌させつらい痛みを緩和する

鍼を身体に刺入する刺激は、脳に作用して鎮痛効果のあるホルモンの分泌を促すことが分かっています。
β-エンドルフィンといったこれらの物質は「内因性オピオイド」とも呼ばれ、モルヒネのような働きで痛みの感覚を麻痺させる作用があります。
この仕組みによって、夜も眠れないほどのつらい痛みを和らげ、日常生活を送りやすくする効果が期待できます。

【症例別】はり治療による五十肩の具体的な改善例

はり治療によって、つらい五十肩の症状がどのように改善していくのか、具体的な症例を3つのパターンに分けて紹介します。
「自分の症状も良くなるかもしれない」という希望を持つための参考にしてください。

ただし、改善の度合いや期間には個人差があることも理解しておく必要があります。

「腕が上がらない」症状が改善したケース

当初、腕が水平(90度)までしか上がらず、日常生活に大きな不便を感じていた方が、週に1回の鍼治療を開始した例です。
肩甲骨周りや腕の付け根の硬くなった筋肉に集中的にアプローチした結果、3回目の治療後には120度程度まで上がるようになりました。

2ヶ月後には、痛みを感じずに耳の横まで腕を上げられるようになり、棚の上の物が楽に取れるまでに回復しました。

「夜中の痛みで眠れない」症状が改善したケース

夜間痛がひどく、痛みで何度も目が覚めてしまい睡眠不足に悩んでいた方が、鍼治療を受けた症例です。
特に痛みが強い時期は週に2回通院し、肩関節の炎症を抑え、血行を促進する施術を行いました。

1ヶ月ほど継続した頃から、夜中に痛みで起きる回数が減少し始めました。
3ヶ月後には、寝返りを打っても痛みが出なくなり、朝までぐっすり眠れる日が多くなりました。

「着替えが困難」な症状が改善したケース

背中に手が回らない「結帯動作」の制限により、一人での着替えが困難だった方の改善例です。
鍼治療で肩甲骨の動きに関わる筋肉の緊張を重点的にほぐし、併せて自宅でできる簡単なストレッチの指導も受けました。

施術を重ねるごとに徐々に可動域が広がり、治療開始から約2ヶ月後には、痛みなくエプロンの紐を後ろで結べるようになるなど、日常生活の動作がスムーズになりました。

はり治療と整形外科での治療はどう違う?

五十肩の治療を考えたとき、整形外科とはり治療院のどちらに行くべきか迷う方も少なくありません。
両者は異なるアプローチで症状の改善を目指します。

それぞれの治療法の主な特徴を理解し、自分の症状や考え方に合った選択をすることが大切です。
薬だけに頼らない選択肢も存在します。

整形外科の治療は痛み止めの処方や注射が中心

整形外科では、まずレントゲンやMRIなどの画像検査で骨や腱の状態を確認します。
治療の主体は、炎症を抑えるための消炎鎮痛剤(飲み薬や湿布)の処方です。
痛みが強い場合には、関節内にヒアルロン酸やステロイドの注射を行うこともあります。

これらの治療は、主に「今ある強い炎症と痛みを抑える」ことを目的としています。
また、痛みが落ち着いた段階でリハビリテーション(運動療法)に移行するのが一般的です。

はり治療は血行改善など根本原因へのアプローチが主体

はり治療では、痛みの根本的な原因となっている「筋肉の硬直」や「血行不良」に直接アプローチします。
鍼で硬くなった筋肉を緩め、肩関節周辺の血流を促進することで、身体が本来持っている自己治癒力を高めて回復を促します。
痛みを薬で抑える対症療法とは異なり、痛みの原因そのものを取り除くことを目指すのが大きな特徴です。

症状によっては病院とはり治療の併用も可能

整形外科とはり治療は、どちらか一方を選択しなければならないわけではありません。
例えば、まずは整形外科で腱板断裂などの器質的な問題がないか診断を受け、急性期の強い痛みは注射や薬で抑えつつ、はり治療で筋肉の緊張緩和や可動域の改善を図る、といった併用も非常に効果的です。
それぞれの長所を活かすことで、よりスムーズな回復が期待できます。

五十肩のはり治療を受ける前に知っておきたい注意点

はり治療は五十肩に対して有効な手段ですが、受ける前にいくつか知っておくべき注意点があります。
どのような状態でも必ず効果が出るわけではなく、場合によっては先に医療機関を受診すべきケースも存在します。

安全に治療を進めるために、事前にリスクや限界を理解しておきましょう。

炎症が非常に強い急性期は施術を避けるべきか

五十肩の発症直後で、何もしなくてもズキズキと痛み、肩に熱感や腫れがある「急性期」には、注意が必要です。
この時期に強い刺激の鍼施術を行うと、かえって炎症を助長してしまう可能性があります。

そのため、鍼灸院によっては施術を断るか、ごく軽い刺激の施術にとどめる場合があります。
まずは安静を第一に考え、専門家の判断を仰ぐことが重要です。

石灰沈着や腱板断裂が疑われる場合はまず病院を受診しよう

腕が全く上がらない、特定の角度で激痛が走るといった症状がある場合、五十肩ではなく「石灰沈着性腱板炎」や「腱板断裂」の可能性も考えられます。
これらの疾患は、はり治療だけでは改善が難しく、整形外科での専門的な処置が必要です。

特に、転倒などの明らかな原因がある場合や、痛みが異常に強い場合は、自己判断せず、まずは病院で正確な診断を受けるようにしてください。

はり治療で症状が悪化する可能性はあるのか

国家資格を持つ専門家が適切な判断のもとで施術を行えば、症状が悪化する可能性は極めて低いです。
ただし、施術後に一時的なだるさや、筋肉痛のような痛み(好転反応)が出ることがあります。
これは血行が良くなる過程で起こる自然な反応で、通常1〜2日で治まります。

しかし、炎症が強い時期に不適切な施術を受けると痛みが強まるリスクもあるため、信頼できる鍼灸院を選ぶことが大切です。
不安な点は事前にしっかり相談しましょう。

はり治療の適切な通院頻度と期間の目安

五十肩のはり治療を始めるにあたり、どれくらいの頻度で、どのくらいの期間通えば良いのかは気になる点です。
症状の重さや進行度によって個人差はありますが、一般的な通院のペースと改善までにかかる期間の目安について解説します。

初期は週1〜2回、症状が安定すれば間隔を空けて通院

痛みが最も強い初期の段階では、施術の効果を定着させ、良い状態を維持するために、週に1〜2回の頻度で集中的に通院するのが理想的です。

施術を重ねて痛みが和らぎ、肩の可動域が改善してきたら、週に1回、2週間に1回と徐々に通院間隔を空けていきます。

最終的には、再発予防のためのメンテナンスとして、月に1回程度の通院に移行していくのが一般的な流れです。

改善までにかかる期間は3ヶ月から半年が一般的

五十肩は回復までに時間がかかる疾患であり、焦りは禁物です。

はり治療による改善期間の目安は、一般的に3ヶ月から半年程度とされています。

症状が軽い場合は1〜2ヶ月で日常生活に支障がないレベルまで回復することもありますが、重症の場合や発症から時間が経っている場合は、1年以上かかることもあります。

根気強く治療を続けることが、改善への近道です。

五十肩のはり治療に関するよくある質問

ここでは、五十肩のはり治療を検討している方からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
治療を受ける前の不安や疑問を解消するための参考にしてください。

Q1.はり治療を受けるとき、痛みはありますか?

ほとんどありません。
治療に用いる鍼は髪の毛ほどの細さです。

まれにチクッとしたり、特有の「ひびき」と呼ばれる重い感覚を覚えたりしますが、強い痛みを感じることは少ないです。
もし痛みを感じる場合は、すぐに施術者に伝えれば刺激量を調整してもらえます。

Q2.五十肩の治療に健康保険は適用されますか?

医師の同意書があれば適用される場合があります。
五十肩(肩関節周囲炎)は保険適用の対象疾患に含まれますが、整形外科で同じ部位の治療を受けている期間は併用が認められないなど制約があります。

そのため、多くの場合は自由診療での施術が一般的です。

Q3.1回の施術で効果を実感できますか?

個人差はありますが、1回の施術で痛みが軽くなったり、腕が上がりやすくなったりする方もいます。
しかし、五十肩は長期間かけて硬くなった組織を改善していく必要があるため、根本的な改善には継続的な施術が不可欠です。
まずは一度効果を体感してみることをおすすめします。

まとめ

五十肩のつらい痛みや可動域制限に対して、はり治療は有効な選択肢の一つです。
血行を促進し、硬くなった筋肉を和らげ、痛みを抑えることで症状の改善を目指します。
整形外科での治療と併用することも可能であり、それぞれの長所を活かすことで回復を早めることも期待できます。

ただし、急性期や腱板断裂などが疑われる場合は、まず医療機関での診断が重要です。
信頼できる専門家に相談し、自身の症状に合った治療法を選択してください。

 

この記事の監修者

成澤佳希

成澤 佳希

錦糸町はり灸院 院長

日本健康医療専門学校卒業後、株式会社ブレイシングに入社。
系列院の本八幡鍼灸院で7年勤務した後、錦糸町はり灸院に異動。
現在は勤務10年目となり、錦糸町はり灸院の院長として従事。
不妊、男性不妊、自律神経症状などの幅広く貢献している。

《資格》

はり師、きゅう師

《経歴》

日本健康医療専門学校

錦糸町はり灸院

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