公開日:2026.01.18 更新日:2026.01.18

寝る時に腹巻を着用することは、お腹の冷え対策として多くの方に親しまれています。
しかし、一部では「体に良くない」という声もあり、不安に感じるかもしれません。
夜、寝るときに使う腹巻きは、選び方や使い方を間違えると逆効果になる可能性があります。
この記事では、寝る時の腹巻がよくないと言われる理由と、その効果を最大限に引き出すための正しい選び方・使い方を詳しく解説します。
寝る時の腹巻が逆効果と言われる3つの理由
腹巻は手軽な冷え対策として人気ですが、なぜ寝る時の使用が逆効果だと言われることがあるのでしょうか。
その理由は主に3つ挙げられます。
体を温めるはずの腹巻が、かえって不調を招く原因になるのは、締め付けによる血行不良、汗による蒸れと寝冷え、そして体の自然な体温調節機能への影響です。
これらの理由を正しく理解し、適切な腹巻選びと使い方を心がける必要があります。
理由1:体を締め付けて血行を妨げる可能性がある
体を温める目的で着用する腹巻ですが、サイズが合っておらず締め付けが強いものを選ぶと、血行を妨げる原因になります。
特に就寝中は、日中のように体の動きが少ないため、圧迫による影響を受けやすくなります。
血流が悪くなると、血液が体の隅々まで行き渡らず、かえって手足などの末端が冷えてしまう可能性があります。
また、血行不良はむくみや基礎代謝の低下にもつながるため、ダイエットの観点からも望ましくありません。
リラックスして眠るためにも、お腹周りを過度に圧迫しない、ゆったりとした着け心地の腹巻を選ぶことが重要です。
理由2:汗による蒸れが寝冷えや肌トラブルにつながる
人は寝ている間にコップ1杯分もの汗をかくと言われています。
腹巻の素材が汗を吸いにくい化学繊維などの場合、腹巻の内部が蒸れてしまいます。
この汗が冷えることで気化熱が奪われ、お腹を温めているはずがかえって体を冷やす「寝冷え」の状態を引き起こすことがあります。
さらに、蒸れた状態が続くと雑菌が繁殖しやすくなり、あせもやかゆみ、かぶれといった肌トラブルの原因にもなりかねません。
快適な睡眠環境を保ち、肌を健やかに保つためにも、吸湿性や通気性に優れた素材の腹巻を選ぶことが大切です。
理由3:体の自然な体温調節機能を邪魔してしまう
私たちの体は、質の良い睡眠をとるために、眠りにつくと深部体温を徐々に下げて脳や内臓を休息させる仕組みを持っています。
腹巻の着用が深部体温の低下に与える影響については様々な見解があります。一般的に、お腹を温めることで手足の末梢血管が拡張し、熱の放出が促されるため、深部体温がスムーズに低下し、睡眠の質が高まるという考え方もあります。一方で、保温性の高い腹巻によってお腹周りが過度に温められると、この自然な体温低下がスムーズに行われなくなる可能性を指摘する声もあります。これにより、眠りが浅くなったり、夜中に目が覚めたりと、睡眠の質が低下することにつながる可能性も考えられます。冷えを感じるときだけ着用するなど、ご自身の体調や感じ方に合わせて使い分けることが大切です。
腹巻をして寝ることで期待できる本当の効果
腹巻が逆効果になる可能性について解説しましたが、正しく選んで使えば、睡眠の質の向上や健康維持に役立つ多くの効果が期待できます。
特に冷えに悩む方や、体を大切にしたい妊婦の方にとっては、心強い味方となるでしょう。
お腹を温めることは、単に心地よいだけでなく、心身のリラックスや不調の緩和にもつながるため、冷え対策として腹巻の着用はおすすめです。
効果1:お腹を優しく温めてリラックスした眠りをサポートする
お腹には多くの重要な内臓が集まっており、この部分を優しく温めることで副交感神経が優位になり、心身がリラックスした状態になります。
リラックスすると体の緊張がほぐれ、スムーズな入眠につながりやすくなります。
特に、手足が冷たくてなかなか寝付けないという方は、お腹を温めることで全身の血行が促され、手足の末端まで温かさが伝わりやすくなる効果も期待できます。
夏でも冷房の効いた部屋で寝ていると、意外とお腹が冷えていることがあるため、薄手の腹巻を使用することで快適な眠りをサポートします。
効果2:つらい冷えからくる体の不調を和らげる
お腹の冷えは、さまざまな体の不調を引き起こす原因となります。
例えば、胃腸の働きが鈍くなることで起こる便秘や下痢、腹痛などが挙げられます。
腹巻でお腹を直接温めることは、内臓の冷えを防ぎ、これらの消化器系の不調を和らげるのに役立ちます。
また、女性の場合は、生理中にお腹周りの血行が悪くなることで生理痛が強まることがありますが、腹巻で温めることで血流が改善され、痛みの緩和につながる効果も期待できます。
つらい冷えからくる不調に悩んでいる方にとって、腹巻は手軽にできるセルフケアの一つです。
効果3:内臓の冷えを防ぎ、基礎代謝の維持を助ける
内臓の温度は、体の基礎代謝と密接な関係があります。
一般的に、内臓温度が1℃下がると基礎代謝は約10~12%低下すると言われています。
基礎代謝が低下すると、エネルギーの消費効率が悪くなり、太りやすく痩せにくい体質になる可能性があります。
腹巻を着用してお腹を温め、内臓を冷えから守ることは、内臓機能が活発に働くのを助け、結果として基礎代謝を適切なレベルに維持することにつながります。
日々の生活に腹巻を取り入れることで、健康的な体づくりをサポートする効果が期待できます。
睡眠の質を下げない!就寝用腹巻の選び方4つのポイント
寝る時に腹巻を使うなら、逆効果を避けてメリットを最大限に享受するための選び方が重要です。
締め付け感、素材、形状、そして季節に合わせた保温性という4つのポイントを押さえることで、睡眠を妨げることなく、快適にお腹を温めることができます。
自分の体と対話しながら、最適な一枚を見つけることが、質の高い睡眠への第一歩となります。
ポイント1:締め付け感のない、ゆったりとしたサイズを選ぶ
就寝用の腹巻を選ぶうえで最も重要なのは、体を締め付けないことです。
血行を妨げず、リラックスした状態で眠るためには、ゆったりとしたサイズ感のものを選びましょう。
試着ができる場合は、着用した際にお腹周りに手のひら一枚分ほどの隙間ができるかを確認するのがおすすめです。
オンラインで購入するなど試着が難しい場合は、口コミを参考にしたり、伸縮性が非常に高い素材で作られたものや、マタニティ用としても使えるような、ゆとりのある設計の製品を選ぶと失敗が少なくなります。
ゴムがきついものや、補正下着のようなフィット感が強いものは就寝時には適していません。
ポイント2:肌に優しく汗を吸いやすい綿・シルクなどの天然素材を選ぶ
寝ている間の汗による蒸れや寝冷えを防ぐためには、素材選びが鍵となります。
肌に直接触れるものだからこそ、吸湿性・放湿性に優れた天然素材が最適です。
特に、綿(コットン)は吸水性が高く、汗をしっかり吸い取ってくれるため、肌をさらっと保ちやすいのが特徴です。
また、シルクは人間の肌に近いアミノ酸で構成されており、肌に優しいだけでなく、吸湿性と放湿性の両方に優れているため、夏は涼しく冬は暖かく感じられます。
化学繊維は安価で丈夫なものが多いですが、蒸れやすい傾向があるため、肌が敏感な方や快適性を重視する方は天然素材を選ぶのが良いでしょう。
ポイント3:寝返りの邪魔にならないシンプルな筒形を選ぶ
睡眠中の快適性を保つためには、腹巻のデザインも考慮すべき点です。
寝返りを打ったときに体に違和感を与えたり、ずり上がったりしないよう、できるだけシンプルな形状のものを選びましょう。
最もおすすめなのは、装飾やポケット、マジックテープなどが付いていない、シンプルな筒形の腹巻です。
体に自然にフィットし、どのような寝姿勢でも邪魔になりにくいのがメリットです。
また、縫い目が肌に当たってチクチクしないよう、縫い目がないホールガーメント製法で作られたものや、縫い目が外側にある製品を選ぶと、より快適な着け心地が得られます。
ポイント4:季節や体調に合わせて保温性を調整する
一年中同じ腹巻を使い続けるのではなく、季節やその日の体調、室温に合わせて素材や厚さを変えることが、温めすぎを防ぎ快適な睡眠を維持するコツです。
例えば、冷房で体が冷えやすい夏場には、通気性の良いシルクや薄手のコットン、メッシュ素材の腹巻が適しています。
一方、寒さが厳しい冬には、保温性に優れたウール混や、肌触りの良い裏起毛素材の腹巻が活躍します。
また、特に冷えが気になる日とそうでない日で使い分けるのも良い方法です。
複数の種類の腹巻を用意しておき、その日のコンディションに合わせて最適なものを選ぶようにしましょう。
腹巻の効果を半減させないための正しい使い方
自分に合った腹巻を選んでも、使い方が正しくなければその効果は十分に得られません。
むしろ、逆効果になってしまうこともあります。
腹巻を健康的な習慣として取り入れるためには、日々の使い方にも少し気を配る必要があります。
汗の対処法や着用するタイミング、そして腹巻だけに頼らない総合的な冷え対策について理解を深めましょう。
汗で湿ったら無理せず外すか着替える
就寝中に汗をかき、腹巻が湿ってしまうことは珍しくありません。
湿ったままの腹巻を着用し続けると、汗が蒸発する際に体の熱を奪い、寝冷えの原因となってしまいます。
これは、せっかくお腹を温めているのに逆効果となる典型的な例です。
夜中に目が覚めたときや、朝起きたときに腹巻がじっとりと湿っていると感じたら、無理せず外すか、乾いたものに着替えるようにしましょう。
特に汗をかきやすい方は、洗い替えの腹巻を数枚用意しておくと、いつでも清潔で快適な状態を保つことができ、安心して眠りにつけます。
体が冷えていると感じる日だけ着用する
腹巻は毎日必ず着用しなければならないものではありません。
体が本来持っている体温を調節する能力を維持するためにも、腹巻に頼りすぎないことが大切です。
特に冷えを感じない日や、比較的暖かい日にも習慣で着用し続けると、体が自ら熱を作り出す力が弱まってしまう可能性も指摘されています。
そのため、今日は特にお腹が冷えるなと感じる日や、生理中で体が冷えやすい時期、気温が低い日など、本当に必要だと感じるときだけ着用するのが賢い使い方です。
自分の体の声に耳を傾け、オンとオフを使い分けることを意識しましょう。
腹巻だけに頼らず生活習慣全体で冷え対策をおこなう
腹巻は、お腹の冷えを手軽にケアできる便利なアイテムですが、あくまで対症療法の一つです。
根本的な冷え性の改善を目指すためには、腹巻の着用と並行して、生活習慣全体を見直すことが不可欠です。
体を温める食材を意識したバランスの良い食事、ウォーキングなどの適度な運動による筋力アップ、そして毎晩ゆっくりと湯船に浸かって体の芯から温まる入浴習慣などを心がけましょう。
これらの基本的な冷え対策を日常的に行うことで、体の内側から熱を生み出しやすい体質へと改善していくことができ、腹巻の効果もより一層高まります。
【こんな人におすすめ】寝る時の腹巻で冷え対策
これまで解説してきた選び方や使い方を守れば、腹巻は多くの人の悩みを解決する助けとなります。
特に、特定の冷えに関する悩みを抱えている方にとっては、就寝時の腹巻が非常に効果的です。
ここでは、具体的にどのような方に寝る時の腹巻がおすすめなのか、3つのタイプを挙げて紹介します。
手足が冷たくてなかなか寝付けない人
布団に入っても手足が氷のように冷たく、そのせいでなかなか寝付けないという経験はありませんか。
この末端の冷えは、体が中心部にある内臓の温度を維持しようとして、手足への血流を減少させることが一因です。
このようなタイプの方には、腹巻が特におすすめです。
お腹周りを温めることで、体の中心が効率よく温まり、全身の血行が促進されます。
その結果、これまで滞りがちだった温かい血液が手足の末端までスムーズに巡るようになり、つらい冷えが和らいでリラックスして眠りにつけるようになります。
お腹が冷えやすく体調を崩しがちな人
日頃からお腹が冷えやすく、それが原因で下痢や便秘を繰り返したり、胃腸の調子が悪くなりがちだったりする方にも、寝る時の腹巻は有効な対策です。
お腹を直接温めることで、冷えて働きが鈍くなっていた胃や腸などの内臓の活動をサポートします。内臓の血行が良くなることで、消化機能の改善が期待でき、お腹の不調からくる体調不良の予防につながります。特に、季節の変わり目やストレスで胃腸の調子を崩しやすい方は、就寝中の腹巻を習慣にすることで、安定したコンディションを保ちやすくなります。
生理中のお腹のつらい冷えに悩んでいる人
多くの女性が生理中に経験するお腹の痛みや不快感は、骨盤内の血行不良や体の冷えによって悪化することが知られています。
生理中は特に体が冷えやすくなるため、意識的に温めることが重要です。
腹巻を使ってお腹や腰周りをじんわりと温めることで、その部分の筋肉の緊張がほぐれ、血行が促進されます。
これにより、つらい生理痛の緩和が期待できます。
カイロのように熱くなりすぎることなく、優しく一定の温度で温め続けられる腹巻は、デリケートな時期のセルフケアとして非常に適しています。
寝る時の腹巻に関するよくある質問
寝る時の腹巻について、基本的なことは理解できても、まだ細かい疑問が残っているかもしれません。
ここでは、多くの方が抱きがちな質問とその回答をまとめました。
腹巻をより快適に、そして効果的に活用するための参考にしてください。
Q1. 腹巻の締め付けが苦しい場合はどうすればいいですか?
締め付けが苦しいと感じる場合は、すぐに使用を中止してください。
我慢して着用し続けると血行不良を招き逆効果です。
現在使用しているものより大きいサイズや、伸縮性の高い素材のものに見直しましょう。
特に就寝用に設計された、ゆったりとした作りの腹巻を選ぶのがおすすめです。
Q2. 暑い夏でも腹巻をして寝た方がいいですか?
冷房をつけたまま寝るなど、お腹の冷えが気になる場合は、夏でも腹巻の使用がおすすめです。
ただし、汗による蒸れや寝冷えには注意が必要です。
シルクや薄手の綿、メッシュ素材といった、通気性と吸湿性に優れた夏向けの腹巻を選びましょう。
暑いと感じたら無理せず外すことが大切です。
Q3. 腹巻以外に寝る時にお腹を温める方法はありますか?
腹巻の着用感が苦手な場合は、他の方法でお腹を温めることができます。
例えば、パジャマをウエストまで覆うハイウエストタイプのものに変えたり、腹巻付きのパジャマを選んだりするのが効果的です。
また、バスタオルや薄手のブランケットをお腹周りだけにかけるといった簡単な工夫でも、お腹の冷えを防ぐのに役立ちます。
まとめ
寝る時に腹巻を着用することは、必ずしも「よくない」わけではありません。
締め付けの強いものや通気性の悪い素材を選ぶと、血行不良や蒸れによる寝冷えといった逆効果を招く可能性があります。
しかし、自分の体に合ったサイズと、綿やシルクのような肌に優しい天然素材を選び、体が冷えていると感じる時だけ着用するなど、正しく使えば冷えからくる不調を和らげ、リラックスした眠りをサポートする有効なアイテムになります。
腹巻だけに頼るのではなく、生活習慣全体で冷え対策を行いながら、自分の体調に合わせて賢く取り入れることが重要です。









