公開日:2026.01.13 更新日:2026.01.13

妊娠を希望していると、生理予定日前のわずかな体調の変化にも敏感になるものです。
着床完了のサインとは、受精卵が子宮内膜に着床した際に起こりうる身体の変化を指します。
本記事では、着床完了のサインがいつから現れるのか、生理前症状との違いや、サインがない場合でも妊娠の可能性があるのかについて解説します。
妊娠の可能性を少しでも早く知りたい方は参考にしてください。
着床完了のサインはいつから現れる?受精から着床までの流れ
着床完了のサインは、いつ頃から現れるのでしょうか。
排卵後、卵子と精子が出会うと受精し、受精卵は細胞分裂を繰り返しながら卵管を通って子宮へと移動します。
子宮に到着した受精卵が子宮内膜にもぐり込み始めるのが「着床開始」で、完了するまでには数日かかります。
この着床が完了するのは、受精から7日~12日後、排卵日から数えても同じくらいの日数が目安です。
これは、ちょうど次の生理予定日の数日前から予定日頃にあたる時期で、着床完了のサインもこの頃に感じられることがあります。
もしかして妊娠?着床完了を示す10のサイン
着床が完了する妊娠超初期の段階では、身体にさまざまな変化が現れることがあります。
これらのサインは医学的に明確な根拠が確立されているわけではありませんが、多くの女性の体験談として知られています。
ただし、症状の現れ方や感じ方には個人差が大きく、まったくサインを感じない人も少なくありません。
ここでは、着床完了のサインとして挙げられることの多い10の症状を紹介します。
ご自身の体調と照らし合わせてみてください。
1. 生理とは違う?ピンクや茶色のおりもの(着床出血)
着床出血は、受精卵が子宮内膜にもぐり込む際に内膜を少し傷つけることで起こる少量の出血です。
生理と間違えやすいですが、量や色、期間に違いが見られます。
色はピンク色や茶色っぽく、量はおりものシートで足りる程度のごくわずかな場合がほとんどです。
期間も1〜3日程度で終わることが多く、だらだらと長くは続きません。
生理の経血のように鮮血であったり、量が増えたりすることはないのが特徴です。
ただし、着床出血はすべての妊婦に起こるわけではありません。
2. 下腹部にチクチク・ズキズキとした痛みを感じる(着床痛)
着床痛は、受精卵が子宮内膜に着床する時期に起こるとされる下腹部痛のことです。原因や真偽については医学的に証明されておらず、明確には分かっていません。痛み方は人によってさまざまですが、「チクチクする」「ズキズキする」「引っ張られるような感じ」と表現されることが多く、生理痛のような重い腹痛とは少し違うと感じる人もいます。
痛みを感じる場所は下腹部の中心や左右どちらかなど、特定できない場合が多いようです。ただし、下腹部痛は便秘やストレスなど他の原因でも起こるため、この症状だけで妊娠と判断することはできません。
3. おりものの量が増えたり、水っぽくなったりする
妊娠が成立すると、女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンの分泌量が高いまま維持されます。
これらのホルモンの影響で、おりものの量や状態が変化することがあります。
着床の時期には、おりものの量が全体的に増えたり、状態がサラサラとした水っぽいものに変わったりすることが特徴です。
通常、排卵後は粘り気のあるおりものが出ますが、妊娠すると再び量が増えて性状も変わるため、普段との違いに気づく人もいます。
ただ、これも個人差が大きい変化といえます。
4. 普段より眠気が強くなる
着床が完了し妊娠が成立すると、女性ホルモンのプロゲステロン(黄体ホルモン)が多く分泌され続けます。
このプロゲステロンには体温を上昇させ、強い眠気を引き起こす作用があります。
そのため、普段よりも眠くて仕方がない、日中でも眠気が続くといった症状が現れることがあります。
この強い眠気は、生理前にプロゲステロンの分泌が増える時期にも見られる症状のため、生理前症状(PMS)と見分けるのが難しいサインの一つです。
しかし、生理予定日を過ぎても眠気が続く場合は、妊娠の可能性があります。
5. 胸の張りや乳首の痛みが出てくる
胸の張りや痛み、乳首が敏感になるといった症状も妊娠超初期によく見られるサインの一つです。
これは妊娠によって女性ホルモンの分泌が活発になり乳腺が発達し始めるために起こります。
生理前の胸の張りと似ていますが「いつもより張りが強い」「乳首が下着に触れるだけで痛い」など普段とは違う感覚を覚える人もいます。
胸の張りは生理前にも多くの女性が経験する症状なので区別はつきにくいですがその度合いや痛みの質に違いを感じたら妊娠のサインかもしれません。
6. 基礎体温の高温期が続く
普段から基礎体温を測っている場合、体温の変化は妊娠を知るための客観的な指標になります。
女性の体温は排卵後に上昇して高温期に入り、生理が来ると低温期に戻るというサイクルを繰り返します。
しかし、妊娠が成立した場合は、妊娠を維持するためにプロゲステロンが分泌され続けるため、高温期がそのまま続きます。
一般的に、高温期が17日以上続くと妊娠の可能性が高いとされています。
生理予定日を過ぎても体温が下がらない場合は、着床が完了し妊娠が継続しているサインと考えられます。
7. 胃のむかつきや吐き気がある
胃がムカムカする、吐き気を感じるといった症状は、いわゆる「つわり」の始まりとして知られています。
本格的なつわりは妊娠5~6週頃から始まることが多いですが、早い人では着床が完了した直後から、このような消化器系の不調を感じることがあります。
これは、妊娠によるホルモンバランスの急激な変化が、胃腸の働きに影響を与えるためと考えられています。
まだつわりには早い時期の吐き気のため、「早いつわり」や「吐きづわり」の兆候として捉える人もいるようです。
8. トイレが近くなる(頻尿)
トイレに行く回数が増える頻尿も、妊娠超初期に現れることがあるサインです。
これは、妊娠すると子宮への血流が増加し、腎臓の働きが活発になって尿の量が増えることが一因とされています。
また、ホルモンの影響で骨盤内の血流量が増え、膀胱が刺激されることも関係しています。
妊娠が進むと大きくなった子宮が膀胱を圧迫するために頻尿になりますが、まだ子宮が小さいこの時期の頻尿は、主にホルモンや血流の変化によるものと考えられるでしょう。
9. 頭痛や腰痛を感じる
妊娠超初期には、ホルモンバランスの変化によって頭痛や腰痛が起こることもあります。
プロゲステロンの血管拡張作用により頭痛が引き起こされたり、骨盤の関節を緩めるリラキシンというホルモンの影響で腰に負担がかかり、腰痛を感じやすくなったりします。
これらの症状も生理前症状として現れることが多いため、見分けるのは容易ではありません。
ただし、生理予定日を過ぎても症状が改善しない、あるいはいつもと違う痛みを感じる場合は、妊娠の可能性も考えられます。
10. イライラしたり気分が落ち込んだりする
ささいなことでイライラしたり、急に悲しくなって涙が出たりと、感情の起伏が激しくなるのも妊娠超初期に見られる変化です。
これは、急激なホルモンバランスの乱れが自律神経に影響を与え、精神状態が不安定になるために起こります。
情緒不安定は生理前症候群(PMS)の代表的な症状でもあるため、これだけで妊娠したと判断するのは困難です。
しかし、普段の生理前よりも気分の浮き沈みが激しいと感じる場合は、妊娠によるホルモン変化の影響が考えられます。
着床完了サインと生理前症状(PMS)を見分ける3つのポイント
これまで紹介した着床完了のサインの多くは、生理前症状(PMS)と非常によく似ているため、見分けるのが難しいのが実情です。
しかし、いくつかのポイントに注意して自分の体の変化を観察することで、妊娠の可能性をより正確に推測することができます。
ここでは、着床完了サインと生理前症状を見分けるための3つの具体的なポイントについて解説します。
これらのポイントを参考に、ご自身の体調を注意深くチェックしてみてください。
ポイント①:基礎体温が下がるか、高いままかを確認する
基礎体温の変化は、着床完了と生理前症状を見分けるための客観的で信頼性の高い指標です。
通常、生理が近づくとプロゲステロンの分泌が減少し、高温期だった基礎体温は低温期へと移行します。
一方、妊娠が成立した場合はプロゲステロンの分泌が続くため、体温は下がらずに高温期が維持されます。
生理予定日になっても体温が下がらない、または高温期が17日以上続くようであれば、妊娠の可能性が高いと考えられます。
日頃から基礎体温を記録していると、この違いに気づきやすいでしょう。
ポイント②:出血の量・色・続く期間を比較する
出血があった場合、それが着床出血なのか生理なのかを見分けることも重要なポイントです。
着床出血は、ごく少量のピンク色や茶色のおりもので、1〜3日で終わることがほとんどです。
一方、生理の経血は、最初は少量でも次第に量が増え、色は鮮血から暗赤色へと変化しながら4〜7日程度続きます。
ナプキンが必要になるほどの出血量であれば、生理の可能性が高いでしょう。
出血の量や色、続く期間を注意深く観察することで、両者を見分けられる場合があります。
ポイント③:症状が生理予定日を過ぎても続くか観察する
眠気やだるさ、胸の張り、イライラといった症状は、着床サインと生理前症状の両方に共通してみられます。
これらの症状を見分けるには、生理予定日を過ぎた後の変化を観察することがポイントです。
生理前症状は、通常、生理が始まるとともにホルモンバランスが変化し、症状が和らいだり消えたりします。
しかし、妊娠している場合は、症状がそのまま継続したり、むしろ強くなったりする傾向があります。
生理予定日を過ぎても不調が続くようであれば、妊娠のサインかもしれません。
着床完了のサインがなくても妊娠の可能性はある?
結論から言うと、着床完了のサインが全くないまま妊娠しているケースは珍しくありません。
これまで紹介してきた着床出血や着床痛などのサインは、医学的に妊娠の兆候として確立されているものではなく、あくまでも個人の体感によるものです。
そのため、症状を全く感じない人もいれば、複数の症状を強く感じる人もいるなど、個人差が非常に大きいのが実情です。
サインが何もないからといって、妊娠していないと判断することはできません。
体の変化は気にしすぎず、リラックスして過ごすことが大切です。
妊娠したか正確に知るための2つの方法と適切なタイミング
着床完了のサインとされる体調変化は、あくまで妊娠の可能性を示す目安に過ぎません。
妊娠したかどうかを正確に知るためには、自己判断に頼るのではなく、科学的根拠に基づいた方法で確認することが不可欠です。
ここでは、妊娠を正確に確認するための2つの主な方法と、それぞれに適したタイミングについて解説します。
焦る気持ちを抑え、適切な時期に正しい方法で確認しましょう。
方法①:妊娠検査薬を使う(生理予定日の約1週間後から)
最も手軽で一般的な確認方法が、市販の妊娠検査薬を使用することです。
妊娠検査薬は、着床後に胎盤の一部から分泌されるhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンが尿中に含まれているかを調べます。
このhCGホルモンは生理予定日頃から尿中に出始めますが、検査薬で検知できる十分な濃度になるのは、一般的に「生理予定日の約1週間後」です。
この時期より早く検査する「フライング検査」は、まだhCG濃度が低く、陰性と出てしまう可能性や、化学流産などの判定も拾ってしまうため、推奨されている時期まで待ってから使用するのが確実です。
方法②:産婦人科を受診する(妊娠5〜6週以降が目安)
妊娠検査薬で陽性反応が出たら、産婦人科を受診して正常な妊娠かどうかを確定診断してもらう必要があります。
産婦人科では、経腟超音波(エコー)検査で子宮内に胎嚢(たいのう)と呼ばれる赤ちゃんを包む袋が確認できるかを見ます。
胎嚢が確認できるのは、一般的に妊娠5週以降です。
さらに、妊娠6週頃になると胎嚢の中に胎芽(たいが)と心拍が確認でき、この心拍が確認できた時点で正常な妊娠が確定します。
早く受診しすぎると胎嚢が確認できず、再受診が必要になるため、生理予定日から1〜2週間後を目安に受診するのがおすすめです。
着床完了サインに関するよくある質問
妊娠を待ち望む方々にとって、着床完了のサインは気になることばかりです。
ここでは、着床完了のサインに関して特に多く寄せられる質問とその回答をまとめました。
着床出血やフライング検査など、多くの方が疑問に思う点について解説しますので、不安や疑問の解消にお役立てください。
Q1. 着床出血は必ずあるものですか?
いいえ、着床出血を経験しない人の方が多数派です。
着床出血が起こる頻度は、妊娠した人のうち4人に1人程度といわれており、医学的に必ず起こる現象ではありません。
したがって、着床出血がないからといって妊娠していないということにはならず、心配する必要はまったくありません。
Q2. 着床を促すために自分でできることはありますか?
着床率を確実に上げる特効薬のような方法はありませんが、受精卵が着床しやすいよう子宮内膜の環境を整えることは大切です。
体を温めて血行を良くし、バランスの取れた食事、質の良い睡眠を心がけましょう。
体外受精の移植後も同様に、ストレスを避けリラックスして過ごすことが推奨されます。
Q3. フライング検査で陽性が出たら妊娠確定ですか?
妊娠の可能性は非常に高いですが、その時点で妊娠が確定したわけではありません。
ごく初期の流産である化学流産(生化学的妊娠)でも一時的に陽性反応が出ることがあります。
また、子宮外妊娠など正常な妊娠でない可能性もあるため、陽性反応が出たら必ず産婦人科を受診し、医師の診断を受けてください。
まとめ
着床完了のサインは、生理予定日前の妊娠超初期に現れることがありますが、その多くは生理前症状と似ており、個人差も大きいため自己判断は困難です。
また、サインが全くないまま妊娠する人も少なくありません。
体の変化はあくまで参考程度と捉え、妊娠の可能性を正確に知るためには、生理予定日の1週間後以降に妊娠検査薬を使用することが推奨されます。
陽性反応が出た場合は、適切な時期に産婦人科を受診し、正常な妊娠であるかを確認してもらいましょう。













