棚障害といわれる膝の痛みについて

こんばんは副院長の高野です。
本日は「棚障害」という傷病名の膝の痛みについてお話しさせて頂きます。
棚障害とはいったいどんなものかといいますと、

スポーツなどの外傷等による内側滑膜ヒダ炎症で痛みの出ている膝痛の事です。

難しい言葉が出てきました。。。
内側滑膜ヒダ炎症とは何でしょうか。
膝には膝の関節を覆う袋である関節包というものがあります。
この袋にはヒダ状の部分があるのですがこれを滑膜ヒダと呼びます。
このうち膝のお皿の内側縁近傍に存在する内側滑膜ヒダは関節鏡という器具で覗くと棚のようにみえるのです。
この棚が大きいひとがいて、そもそもが生まれる前に指と指の間に有った水かきが体内に吸収されるように、ここも吸収される部分なのですが残ってしまう方もいらっしゃるのです。
これがスポーツや膝への外傷時に膝屈伸時にお皿の骨と大腿骨の間に挟まったり、こすれたりして炎症を起こし痛みが生じるため棚障害といわれています。

大きな棚がある人は、普段は問題がないようでもスポーツなどで繰り返しストレスがかかったり外傷を契機として症状が出てしまうのです。
症状の現れ方として膝関節を曲げ伸ばしする際に内側に引っかかり感や違和感から強い痛みを呈してくることもあります。
膝の屈曲伸展運動でポキポキなる人は特に注意が必要です。

膝に過度なストレスがかからないように局所安静や運動量を少なくすることが有効です。超音波や温熱療法等の物理療法なども有効です。
お皿と大腿骨の間にこのヒダが挟まることで生じる症状ですので、
お皿と大腿骨の間に隙間が出来ないよう膝周りの筋トレをして筋肉を増強させるとか、スポーツ前に膝にサポーターをしてこの隙間を無くしてしまう方法も有効です。
思い当たる方は参考にして下さいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。